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ウルグアイ

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ウルグアイの治安を元南米在住者が解説!ウルグアイ人はびっくりするほど優しかった!

2020.02.05

南米ウルグアイ。南米南部に位置し、常春ともいえる気候の良さ、世界でも上位レベルの治安の良さから南米のスイスとも呼ばれています。小国ながらサッカーと牛肉の国として知られているウルグアイですが未知な部分が多くあるのも確か。今回はそんな南米ウルグアイについて主に治安情報についてご紹介します。

この記事に登場する専門家

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メキシコ在住ライター

アンティーク

ヨーロッパ及び中南米を中心に世界30カ国以上の一人旅を経験。大学卒業後5年間はチリ、エクアドル、ペルー、ウルグアイといった南米各国に定期出張する日々を送り、現在はメキシコに拠点を移して活動中。

  1. 南米のスイス、ウルグアイ-治安が良すぎる南米の楽園
  2. 世界一貧しい大統領とウルグアイ-治安安定の秘密は政治力にあった
  3. 治安を気にせず観光できるウルグアイ-お勧めはモンテビデオとコロニア・デル・サクラメント
  4. ウルグアイで被害にあったときは日本大使館へ
  5. 治安の良いウルグアイは南米観光の穴場かも

こんにちは!アンティークです。


ウルグアイと聞いて何をイメージしますか?あまり聞きなれない国名ですが、サッカーの強豪国として世界では知られており、ワールドカップ第一回大会の優勝国でもあります。南米と言うとマフィアや麻薬、スラム街、殺人、強盗など治安の悪いイメージが先行しがちですが、実はウルグアイは南米の楽園といっても良いほど治安の良い国なのです。


ここではウルグアイの治安の良さについて、マクロ指標(外務省情報・世界ランキング)及びミクロ指標(筆者の経験)から見てみたいと思います。

外務省の評価と世界ランキングに見るウルグアイの治安の良さ

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危険度を測るためにまず利用したいのは外務省の海外安全ホームページ。そこでウルグアイのページを見ると、現在危険情報は出ていないとのことでした。私が住んでいるメキシコはレベル1の十分注意、レベル2の不要不急の渡航中止、レベル3の渡航中止勧告まで町ごとに注意喚起されています。私はレベル2までの都市へは仕事で訪れることがありますが、必ず2人以上で行動します。メキシコの状況と比べるとウルグアイの安全度が良く分かります。

現在,危険情報や感染症危険情報は出ておりませんが,最新のスポット情報や安全対策基礎データ等を参照の上,安全対策に心がけてください。

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続いてGPI(Global Peace Index)におけるウルグアイの順位を見てみましょう。

GPIは23の指標を元に世界各国の平和度をランキングにしたもの。指標は大きく「継続中の紛争」、「安全性と保安」、「軍事化」の3つのカテゴリーに分類されます。このGPIのランキングで163か国中第1位だったのはアイスランド。2位はニュージーランドと続き、日本が第9位。ウルグアイは34位でした。

私が住んでいるメキシコは140位でGPIが設定している区分の「平和度が低い」に分類されています。平和度はアルゼンチンの75位までは「平和度が高い」となっており、日本は「平和度がすごく高い」という評価です。

ではウルグアイの34位がどのくらい良いのかというと、お隣台湾は36位、韓国55位、フランス60位と日本人に馴染み深い旅行先の国々よりも平和度が高く、中国110位、アメリカ128位と比べても非常に平和度が高いことが分かります。

キャッシュカード忘れで危機一髪-ウルグアイの人々の温かさと治安

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外務省情報とGPIからウルグアイの安全度が高いことが分かりましたが、実際に肌感覚としてはどうなのでしょうか。


ウルグアイのモンテビデオを散歩していた時、ATMでカードを取り忘れたことがあります。その時、次に並んでいた紳士が走ってきて私に「ATMでカード忘れたよ!」とカードを届けに来てくれたのです。海外では忘れたものは届かず悪用されるというのが常だと思っていたため、ウルグアイの方の優しさにとても感動しました。

ウルグアイは貧困問題による治安悪化も多くない

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ウルグアイの町を歩いていて気づくのは、所謂「物乞い」がものすごく少ないこと。私はモンテビデオ、コロニア・デル・サクラメント、タクアレンボに行ったことがあるのですが、ヨーロッパやアメリカで見るような路上生活者が少ないことに驚きました。つまり、貧困者の割合や格差が少ない国情が、安全性に繋がっているのです。

ウルグアイは夜歩きができ、私もラプラタ川に沈む夕日を夕暮れ時に歩いて見に行ったのですが、とてものんびりとしていて安全な国だなと感じました。メキシコでは夕暮れ時からは徒歩での外出はできず、車でも暗くなる前に帰宅するのが身を守る手段ですので、夜歩きできるというのは治安の良さの賜物なのです。

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ウルグアイはブラジル・アルゼンチンという大国に挟まれた小国。昔から政治力で両国の圧力の中を生きていかなければなりませんでした。

一時軍が国を支配した時代にも選挙で軍事政権を交代させるなど、民主主義が強く根付いている国でもあります。そんなウルグアイの舵取りを担っているのが、拡大戦線-Frente Amplio(フレンテ・アンプリオ)という現在の与党です。

拡大戦線は左派政党なのですが、その政治方針は「富の分配を行いながら、外資を呼び込み国内の経済成長を加速させる」というものです。この方針から、国内産業の牧畜に加え、林業、メーカーなどの巨大外資を呼び込む政策を実施。国内に複数のフリーゾーン(経済特区)を設定し、南米の物流ハブとしての役割を担うことも目標としています。

この政策を推し進める拡大戦線のトップとして2016年4月に来日したのが、「世界一貧しい大統領」ムヒカ大統領(現在はバスケス大統領)です。

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ウルグアイの治安が安定しているのには高い政治力を駆使した政策で貧困や格差が少ないからとの理由を述べましたが、実際の指標を確認してみましょう。

所得の不平等(格差)を示すのに使用されるジニ係数(0に近いほど格差が小さい)は2017年に0.38で、日本の0.34には及びませんが、韓国の0.36に迫る勢い、アメリカの0.39よりも良好です。ラテンアメリカ勢では南米の優等生チリが0.45、メキシコが0.46、ブラジルが0.47に比べ大幅に格差が小さい国であるといえます。

貧困率では、ウルグアイは18.6%と世界162か国中110位。日本の16.0%(120位)と同等レベル。南米ではチリの15.1%が125位で一番良いですが、ブラジルの21.4%(98位)を引き離しています。

続いて失業率は2018年の指標で8.37%。日本の2.24%には及びませんが、フランスの9.05%、イタリアの10.63%、スペインの15.26%など、先進諸国と比べても悪くない数値を維持しています。ちなみにラテンアメリカでは経済成長著しいメキシコが3.3%と群を抜いていますが、アルゼンチン9.2%、コロンビア9.7%、ブラジル12.26%などの大国よりも良好な数値です。

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失業率が高いわりに貧困率やジニ係数が低いのは社会保障の部分で政府が上手に役割を果たしているからと考えられます。現在推進している外資誘致を進めることで、今後職が増え、失業率改善へと繋がることが期待できます。

以上のように、失業率の改善と所得格差・貧困率の是正への政府の取り組みが社会的な安定を作り出し、良好な治安が維持されていることへ繋がっているのです。

ウルグアイ観光における心得-安全な国でも守りたい4つのこと

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海外を旅行する際には、渡航先の治安情報の収集は必須。旅行中に物を盗まれたり、最悪の場合には命をとられてしまうことも考えられます。ウルグアイは安全な国ですが、日本より危険な国です。観光の際は最低限の気配りを忘れずに楽しみましょう。

1.荷物は2つまで。1つまたは持たないのが理想的

観光中は写真を撮ったり地図を見たりと周囲への気配りが散漫になってしまいます。荷物を2つ以上持っていると、電車やタクシーに置き忘れたり、掏られても気がつかなかったりする可能性があります。


2.貴重品は肌身離さず

貴重品は鞄に入れず、前ポケットなどに入れるのがお勧め。服装の理由から鞄に入れる場合には絶対に鞄を手から離さないようにしましょう。


3.荷物で席を確保するのは厳禁

日本では当たり前の自分の荷物で席を確保する行為。海外では直ぐに盗まれますので、席取りは同行者にお願いするか、飲み物やフォークなどを置くようにしましょう。


4.人通りが少ない、落書きが多い、物乞いが多い地域は避ける

海外で歩いていると、ふと空気が変わる瞬間があります。危険地域に足を踏み入れたときです。危険地域は人通り・落書き・物乞いなどの状況から、肌感覚で危険だと察知できることが多いです。違和感を感じたら引き返し、旅程を再確認することが大切です。

ウルグアイ観光は治安を気にせずリラックスしながら楽しみたい

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治安が悪い国の観光では、夜の外出を控えなくてはならなかったり、スリに気をつけて観光しなければならなかったり、カメラを出すことができなかったりするのですが、ウルグアイ観光では最低限安全に気をつけていれば、気軽に安心して観光することができます。

お勧めは首都モンテビデオとコロニアル建築が美しいコロニア・デル・サクラメント。モンテビデオは旧市街付近をゆっくりと散歩、コロニア・デル・サクラメントでは数多く走るレトロなクラシックカーの写真をコロニアル建築をバックに撮るのがお勧めです。また、コロニア・デル・サクラメントではラプラタ川に沈む日の入りを見ることもでき、夕暮れの町の散策は外せません。

南米で夜の街、夕暮れの街を散策するのは厳禁ですが、日の出から日の入りまで楽しむことができるのは、治安の良いウルグアイならではといえます。

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ウルグアイ旅行で一番の危険はアルゼンチンへ船で渡った瞬間に訪れる

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ウルグアイ観光でお腹がすいたときには伝統的な肉料理である、アサードがお勧め。牧畜が盛んなウルグアイの極上肉を炭火焼で楽しむことができます。このアサード、実はお隣アルゼンチンでも頂くことができます。

モンテビデオやコロニア・デル・サクラメントからブエノスアイレスまでは船で渡ることができ、簡単にに国境を跨ぐことができます。しかし、実は、ウルグアイ観光で一番危険な瞬間は、ウルグアイからアルゼンチンに渡ったタイミングだったのです。

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アルゼンチンでは犯罪が横行しており、特にケチャップ強盗と呼ばれる強盗が多く発生しています。ケチャップ強盗は、まず服にケチャップやアイスなどをかけられます。次に見知らぬ人から「服汚れていますよ」と声がかかり、その人と話している間に荷物を盗られる、という強盗の手口です。

私はブラジル等でも数回ケチャップ強盗にあったことがあり、用心していたその時は被害にあわなかったのですが、ウルグアイからブエノスアイレスへ渡ったときに被害にあってしまいました。

理由はウルグアイが安全すぎて気が抜けていたから。アルゼンチンでは緑色の異臭がする液体をかけられ、笑顔で近寄ってきたおじさんと話していたときに、彼の仲間に身包み剥がされてしまいました。被害はお金、カメラ、パスポート、携帯など金目のもの全てです。隣国ですが、アルゼンチンは情勢が不安定で非常に危険な国ですので、ブエノスアイレスに到着したらウルグアイ観光で緩めた気を再び引き締めて、注意を怠らず観光してください。

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安全なウルグアイですが、万が一被害にあってしまった場合は、日本大使館を頼りましょう。お金を盗まれた場合などは諦めることもできますが、特にパスポートを盗られた場合には、第一に日本大使館へ駆け込みます。警察へ行くのもいいですが、基本的に海外の警察は被害証明書を発行してくれるだけで対策はとってくれません。ちなみに、日曜日は大使館が休日ですので、日曜日に被害にあった時には日本人宿などを頼るのもいいと思います。

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私がアルゼンチンで無一文になったとき、丁度日曜日で領事館がやっておらず、日本人宿にお世話になりました。その時は、まず警察へ行きました。しかし、何も対応してくれない。あまりの対応の悪さに大声で窮状を訴えていたら、同じく被害にあったアルゼンチンマダムが携帯を貸してくださったのです。その電話で日本のアルゼンチン領事館へ連絡し、ブエノスアイレスの領事さんが休日なのに警察署まで来てくださり、日本人宿を紹介頂きました。

翌日、家族に連絡を取り、お金を送金してもらって、ご迷惑をお掛けした方々へお金をお返しすることができました。その後、アルゼンチン人の友人やたまたま旅行に来ていた大学の先輩にも助けて頂き、領事館で帰国用の渡航書を発行してもらい、無事日本に帰国することができたのです。

多くの人々の優しさに触れたこの事件は今でも忘れることができない出来事で、助けてくださった方々に深く感謝しています。

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南米ウルグアイ、いかがだったでしょうか。ウルグアイは安定した社会情勢と政府の政治力によって、南米の中で類を見ないほどの治安の良さを誇っています。中南米観光は常に危険と隣り合わせで、周囲に気を張り巡らせておく必要があるのですが、ウルグアイは、南米観光の中では数少ない、ほっと気持ちを緩めて観光をすることができる場所です。皆さんも南米観光の際は「南米の楽園」ウルグアイまで是非足を伸ばしてみてください。

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