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超絶旨いホーチミンのフォー老舗と有名店2選を紹介!現地屋台での食べ方も解説!
ホーチミンのフォーといえば、必ず名前が出る老舗と有名店。その値段や味、食べ方を徹底比較しました!さらにおすすめの【ボーコー】や、お土産に最適なフォーの紹介も。ホーチミンのフォーを極めるために、路上屋台のフォーまでも実食している経験から食べ方も解説いたします。
この記事に登場する専門家
越境ライター
どりあん
ホーチミンのフォーにハズレなし?
シンチャオ!ホーチミンに行くたび【1日1杯】のフォーを欠かさない「どりあん」です。
ホーチミンでは、フォーならどこで食べても安心できるんですね。「こんな味だったのか!」みたいなハズレに出くわすことはまず、ありません。でも、同じフォーでも人気店はさすがに味のレベルが一段、違いますよ。
この記事ではホーチミン市民なら誰でも知っている老舗と有名店の徹底比較、ホーチミンならではのフォーの食べ方、お土産におすすめのフォーなどを紹介いたします。
ホーチミン流!フォーの食べ方①香草
東日本と西日本では、年取り魚とかお雑煮の餅の形とか食文化に違いがありますよね。南北に長いベトナムも同じで、同じフォーでも北部と南部では食べ方に違いがあります。
ハノイを中心とするベトナム北部のフォーは、具材がシンプルです。野菜類といえば、パクチー(Mùi ngò)とタマネギくらい。あとは肉です。
一方、ホーチミンを中心とする南部では、上の画像のようにテーブルにハーブ類がドッサリ!もやしとともに、自分の好みで好きなだけハーブをトッピングする食べ方です。
ホーチミンでフォーと食べるハーブ①ゴーガイ
「Ngò gái」は日本ではノコギリコリアンダー、あるいはパクチーファランと呼ばれています。ギザギザの細長い葉で、パクチー(コリアンダー)と同じような風味ですが、より強いです。パクチー好きの方々にはぜひ、ホーチミンでフォーと一緒に味わってみていただきたいです。
長いまま出てきた場合は、手で短くちぎるのが正しい食べ方です。
ホーチミンでフォーと食べるハーブ②ゴーオム
「Ngò ôm」(リモノフィラ)も、日本ではあまり馴染みのないハーブです。例えるのが難しいですが、春菊を生で食べる感じに近い、薬っぽい風味がします。ピリッとした辛さが感じられ、クミンに近いという人もいます。
渋みもあるのはタンニンを含んでいるからで、そのためベトナムでは古くから薬草として使われた歴史があります。春菊が苦手という日本人も多いように、好き嫌いが分かれるハーブでしょう。
食べ方は手で適度な長さにちぎります。
ホーチミンでフォーと食べるハーブ③フンクエ
「Húng quế」(ホーリーバジル)と聞けば、タイ料理のガパオライス(バジル炒めご飯)を想起される方々も多いでしょう。日本でガパオライスに主に用いているのは、イタリア料理に使われるスウィートバジルです。東南アジアのオリエンタルバジルはひと味違います。爽やかで甘い香りが特徴です。
食べ方はバジルの茎から小さな葉をちぎり取ってフォーに入れます。
ホーチミン流!フォーの食べ方②調味料
ベトナム北部のフォーはスープが濃厚で、基本的には調味料を足さずに食べます。
対してホーチミンのフォーは味が薄めで、やや甘めのスープです。卓上に置かれている調味料で自分好みの味にアレンジするのがホーチミン流の食べ方です。
しかし調味料自体が日本と違うので、何をどれくらい足すと、味がどう変化するのか。ホーチミン・ビギナーでは見当がつきにくいでしょう。
画像でご覧のとおり、ホーチミンのフォー専門店では卓上に必ず、2種類の調味料が置かれています。
ひとつは「Tương ớt」(トゥオンオット)というチリソース。日本で市販されている一般的なチリソースよりも辛さは強めです。ベトナム人は辛味にメチャクチャ強いですからね。
もうひとつは茶色くドロッとしている液体で、「Tương đen」(トゥオンデン)といいます。
米ないしは大豆を発酵させた、味噌っぽいソースです。
ホーチミンで楽しむ【筆者流フォーの食べ方】
ご参考までに、私がホーチミン・ビギナーだった頃の食べ方を紹介いたします。
まずモヤシです。生のまま出されることが多いので、食べる前にまず適量のモヤシをフォーの麺の下に入れて、少し茹った頃に食べられるようにします。これで生っぽさが消えます。
ハーブ類は、まず1種類だけを葉の1,2枚だけ、フォーの麺と一緒に口に含みます。これで風味を確かめて、舌に合わないと思ったら使いません。テーブルに山盛りで出てくるので、嬉しくなって片っ端から大量に投入したくなる気持ちもわかります。でも、もし口に合わないときに、どのハーブが合わないのか、またそれを1枚ずつ取り除くのは面倒ですよね?
最近私はラーメンの「味変」を参考にしています。風味の強いゴーガイを最初は入れず、半分くらい食べてから多めに投入して「味変」させるわけです。
今では調味料はまったく使いませんが、最初はどんなものか味見はしてみました。といっても、いきなりスープに投入して、もし美味しさが変わってしまったらイヤですよね?
私はスプーンに1,2滴を垂らして、それでスープをすすってみました。何も入れない状態と比較して、美味しくなったと思えば足していけばいいわけです。
ホーチミンのフォーで双璧の【老舗】【有名店】
ホーチミンの邦人向け現地誌の「フォー特集」でも、旅行情報サイトでも、必ずといってよいほど登場するお店があります。【PHO HOA】(フォーホア)と【PHO QUYNH】(フォークイン)の2店です。
この2店をランチタイムにハシゴした経験もある私が、両店の特徴や違いを解説いたします。
ホーチミンのフォー①老舗といえば【PHO HOA】
ホーチミンの数あるフォー専門店のなかでも「ココがNo.1」といわれる老舗がフォーホアです。朝のうちから大勢のホーチミン市民が訪れていて、ほぼ満席になっていることも珍しくありません。
画像のように白を基調とした店内は清潔な印象です。また2階席もあって、風が通るのでゆっくり食事を楽しみたい向きにはおすすめです。
フォーホアはメニューが豊富で、お店推奨の「phở bò」(フォーボー、牛肉のフォー)だけでも薄切り肉、ひき肉、細切り肉があります。外国人客も多いため、店内の壁や柱に英語での説明がついたメニューが貼ってありますから、オーダーもしやすいでしょう。
またボリュームも平均的なフォーの他店より多めです。(有料で大盛りも注文可能です)
透き通ったスープは薄めの味つけですがダシがよく出ていて、ひと口で旨味が喉に染み渡ります。値段は1杯8万VND(約370円)です。
ホーチミンの老舗フォーホアで外せないメニュー
フォーホアの推奨は牛肉のフォーボーなのですが、実は私のおすすめは上の画像の「phở gà」(フォーガー、鶏肉のフォー)です。ホーチミン市民は鶏派より牛派が多いのですが、日本人の舌は鶏系ダシの旨さをラーメンで知っていますからね。
それからフォーホアは、お好みでスープに浸して食べる揚げパンが美味しいことでも定評があります。揚げパンといえば中国ですが、フォーホアの揚げパンは油っぽさが少なくて、もっちり感もしっかりあります。
なおハーブ類は無料ですが、揚げパンとお手拭きは有料です。
ホーチミンの老舗フォーホアで牛肉はNG?
フォーホアのフォーボーは薄切り肉にせよ牛ひき肉にせよ、画像のように半生の状態で供されます。フォーガーも同様です。
「東南アジアでは肉に火を通さないと不安!」という方々には、「phở bò chín」(フォーボーチン)をおすすめいたします。しっかり火を通した牛肉入りのフォーです。
PHO HOA(フォーホア)の詳細情報
住所:260C Pasteur, Phường 8, Quận 3, Hồ Chí Minh
営業時間:6時~24時
パスターは通りの名(Pasteur)です。歴史の教科書にも出てくるフランスの細菌学者パスツールのことです。
ホーチミンのフォー②有名店といえば【PHO QUYNH】
ホーチミン1区のバックパッカー街にある、フォーの有名店が【PHO QUYNH】です。日本のテレビ番組で紹介されたこともあります。
9月23日公園の南側、ファングーラオ通りは長距離バスの発着所です。カンボジア行きなどいくつもの会社が運行しています。カンボジア行きは早朝6時台や7時台の出発が多く、普通にホテルで朝食をとっていては間に合いません。
ファングーラオ通りとドークァンダウ通りの角に位置するフォークインは、何と年中無休の24時間営業!そのためインドシナ半島をバス旅する白人旅行者が多数訪れ、朝はホーチミン市民よりも白人比率が高いくらいです。
米粉から作られるフォーは日本のうどんと違い、基本的にコシはありません。そのなかでフォークインのフォーは他店の麺よりも歯ごたえやモチモチ感があることも人気の理由です。麺類のコシにこだわる日本人向きといえるでしょう。
【ホーチミン】有名店フォークインの【ボーコー】とは?
しかし何といってもフォークインを有名店たらしめているのは、ビーフシチューのような画像の「phở bò kho」(フォーボーコー)です。サラッとしているベトナム風ビーフシチュー「ボーコー」は、柔らかくなるまで煮込まれたトロットロの牛肉がゴロゴロ。乱切りのニンジンも旨味が奥まで染みています。
「シチューにはパン」と考えるのはホーチミン市民だけではないでしょう。フォークインのフランスパンは風味に定評があり、追加注文してフォーボーコーに浸して食べるお客が多いです。フォーボーコーのお値段は1杯74,000VND(約340円)、フランスパンの値段は5,000VND(約23円)です。
また日本ではあり得ないマッチングですが、甘めのフォーボーコーにライムを絞る、という食べ方も意外性がありますよ。
外国人客に慣れているので簡単な英会話も通じますし、メニューは写真つきなので、フォーボーコーという名称を忘れても注文は可能です。
【ホーチミン】有名店フォークインでお土産におすすめ
フォークインの店のすぐ前のスペースに、これもベトナム名物のバインミー(ベトナム風サンドイッチ)の屋台があります。上のストリートビューでわずかに映っています。
ここのバインミーがまた美味しい!この界隈の屋台で6ケ所のバインミーを食べましたが、フォークイン前の屋台がいちばんです。
特にカンボジアに向かわれる前に、お土産としてバインミーを買って車内に持ち込むことをおすすめいたします。カンボジアに入国したあたりで食事休憩になることが多いのですが、ランチの食堂の味がどこもイマイチなので。
PHO QUYNH(フォークイン)の詳細情報
住所:323 Pham Ngu Lao , District1 , HCMC
営業時間:24時間
ホーチミンの物価最新情報!屋台で食事も安い!移動も宿泊も安いベトナムの最大都市!
こちらではホーチミンの物価について紹介しています。
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【ホーチミンのフォー】路傍屋台の値段と珍妙トッピング
私が足繁くホーチミンを訪れていた5年前、道端カフェのアイスコーヒーの値段が2万VND(約90円)、道端で食べるフォーの値段は3万VHD(約140円)を目安にしていました。
ホーチミン1区はいわば東京の千代田区。物価が高くて当然です。1区日本人街から車で20分も走ればローカル・エリア。食事の値段は1区の半値で済みます。
そのローカル・エリアの道端で食べたのが画像のフォーです。得体の知れない、赤茶色の塊がトッピングされていますね。
これは東南アジア名物?の「豚の血液を固めたもの」です。カンボジアではクイティオによく入っています。私はこれが正直、嫌いです。おそらく多くの日本人が同意してくださることでしょう。
ホーチミンのお土産におすすめ【インスタントのフォー】
ホーチミン旅行、あるいは出張のお土産として、インスタントのフォーはいかがですか?何といっても軽い!そして安い!荷物の重量制限を気にせずに、ばら撒き用のお土産に大量購入も可能です。加えてフォーならいかにもホーチミンのお土産って感じになります。
多くのメーカーがありますが、カップ麺でも1万VND(約45円)の値段で買えます。日本でもお馴染みの食品メーカー、エースコックはベトナムにおいてインスタントラーメン市場でトップシェアです。日本人向けにアレンジしていない、ベトナム人向けのテイストになっています。公式ホームページはこちらです。
ホーチミン滞在なら1日1フォーで
私のように、フォーホアとフォークインをハシゴするのは度が過ぎているでしょうけれど、ホーチミンにせっかく滞在できるのでしたら、1日1フォーは余裕だと思います。
飽きのこない滋味溢れるスープ、お腹にやさしい米の麺、健康志向にマッチするハーブの数々。ぜひホーチミンでフォー三昧を楽しんでください。
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