韓国の治安は大丈夫？在住者のトラブル回避術とは？日韓関係を踏まえた動向も！【2024年】

韓国の気になる治安問題について深堀していきます。

1965年の日韓国交正常化以来、最悪の関係にあると言われている2019年。

韓国では、日本政府への反発を受け市民運動が沸き起こったことも影響し、年々増加していた韓国から日本への旅行者数は、2019年１月から7月までの７か月の合計が442万4400人で去年の同じ時期と比べ、4.3％減少しました。

その一方で、韓国を訪れる日本人観光客の数は増加を続け、2019年7月に韓国を訪れた日本人観光客は27万7297人で、前年の同時期より19.2％増加。8月1日～12日までの期間は、12万8233人で前年の同時期より16.1％増加しています。

この中の80％の日本人が観光目的で韓国を訪れていることからも、数年前から起こっている第3次韓流ブームの底力の強さが窺えます。

さて、今だに根強い第3次韓流ブームの流れに乗り、韓国ソウルを訪れる日本人観光客は多いですが、当然ながら気になるのが現地の治安です。前述したように、現在日韓の激しい外交の葛藤があるため、「今、韓国ソウルを旅行するのは危ないかもしれないから行くのを諦めた」という声も聞こえてきます。

またそんな中、「来てみたら、全く問題なく観光を楽しめた」という声も聞かれます。韓国ソウルの治安が気になりながらも、来てみたら以前と変わらず楽しめたという声が圧倒的に多いので、在韓歴10年以上の筆者からしても後者の声が大多数の意見であると感じています。

韓国ソウルを訪れる時に気をつけておくのは、「日本人だから危害を加えられるんじゃないか？」という心配をするのではなく、「外国に来ているのだから日本と同じように振舞ってはいけない」という意識を持つことです。

日本にいても同じですが、いい人ばかりがいるわけではありません。中には信じてはいけない危険な人も存在します。それは韓国ソウルを訪れる際も同じです。特に気やすく日本語で声をかけてくる人には、侮辱するのではなく毅然とした態度で「NO」と伝えるようにしましょう。

国際連合薬物犯罪事務所（UNODC）が発表した、世界人口10万人あたりの殺人件数ランキングによると、韓国は108カ国中0.9件で85位、日本は0.3件で105位となっています。韓国は日本と比べると少し高いですが、ニュージーランドやスウェーデンと同位なので渡航するにあたり治安をそれほど心配することはないでしょう。

筆者が韓国で暮らし始めて最初に驚いたのが、ドライバーのマナーの悪さ。日本の自動車学校で習う「かもしれない運転」は存在せず、「これくらい大丈夫だろう」という楽観的な運転が幅を利かせているので、信号が赤であっても横断歩道に突っ込んでくる車もいます。歩く時はいつもの10倍は注意して歩くようにしましょう。

交通事故での死亡事故も非常に多く、日本の人口10万人あたりの交通事故者死数5.2人に比べ、韓国では14.1人と約3倍近い死亡者数となっています。更に車両同士の事故や人身事故ともなると、日常茶飯事レベルです。車は避けても止まってもくれないという気持ちで、早めに自己防衛するようにしましょう。

韓国は人口10万人あたりの性犯罪発生率が日本より多いと言われています。集団レイプ事件や、小中学生をターゲットとした性犯罪事件など、年齢を問わず女性を狙う性犯罪は存在します。

韓国ソウルが他の外国より危険度が少なく治安が良いからと羽目を外さず、海外旅行に来ていると自覚を持ち、人通りの少ない通りや暗い道を歩くことはやめましょう。自己防衛を忘れず、危険から身を守り旅行を楽しむことが大切です。

2019年7月、Twitterに投稿された「日本人が韓国人6人にソウル駅で袋叩きにあった」というツイートが日本で拡散されただけでなく、韓国のニュースでも取り上げられるほどの大問題にまで発展しました。

ネット上ではデマか本当かと論議されましたが、在韓日本大使館ではこの事案の発生を承知していないということや、ソウル駅警察署やソウル警視庁でも事実確認ができなかったとも報じられました。

後にこのアカウントは削除されていたことから、日韓関係悪化を煽った自作自演のデマツイートだったと見られています。

一方で、日本人女性がホンデで暴行された事件では、加害者が身柄を拘束されています。日本人だから暴行されたということではなく、ナンパに失敗した腹いせに女性を暴行したという見方が強いですが、暴行事件であることには間違いありません。

日中のホンデはSNS映えするカフェや、かわいいファッションアイテムのショッピングが楽しめるエリアとして、日本人女性観光客の間でも人気のスポット。しかし、夜になるとお酒を楽しむ繁華街と変貌するので時間帯による治安の悪化には注意が必要です。

ホンデはナンパ目的の人が集まるエリアとしても有名なので、トラブルに巻き込まれないためにも治安があまりよくない時間、特に夜から明け方にかけて遊ぶのは避けるようにしましょう。

以前は、「韓国ソウルに旅行に行ったらぼったくりに注意するように」という声が聞かれましたが、最近ではどうなのでしょうか？

韓国ソウルでタクシーを利用する場合の注意で、よく聞くのが「法外な料金を請求された」、「メーターを下ろさない」といったトラブルです。タクシーを利用する際には、メーターが降りているか最初に確認するようにしましょう。

また、たまに遠回りして本来より高い料金を請求してくる場合もあるので、アプリなどを利用し、正確な料金や距離の予測もしておくとトラブルが回避できて便利です。なお、お釣りを間違いなく渡してくれるか心配な場合は、クレジットカードでの支払いが確実ですよ。

韓国ソウルでショッピングをする際の注意点は、強引な客引きには決して対応しないことです。コスメショップの前に立つ、「試供品のフェイスマスクをプレゼントします」という店員のマスクは受け取らないようにしましょう。受け取ったが最後、店内まで強引に連れていかれて嫌な気分になります。

最近では、観光地であれば韓国語以外に最低でも英語表記のメニューが置いてある食堂がほとんど。価格も観光客向けにちょっと高く設定されているということもほとんどないので、安心して食堂を利用することができます。

以前は、韓国語のメニューと価格しか表記せず外国人観光客には高い料金を支払わせるということもありましたが、観光地であれば最近ではないと言っていいでしょう。

ソウル市内において、治安が悪いエリアは特にないと言われていますが、大林洞（デリムドン）は観光客にはあまりおすすめできないエリアなんだそう。

ソウルの中にある中華街のひとつとして知られるエリアでもある大林洞ですが、ローカル色が強いので夜間歩き回るのはおすすめしません。

韓国ソウルはナイトタイムも楽しめることで有名。江南や弘大、梨泰院エリアにはたくさんのナイトクラブがあり、週末になると地元の若者たちで賑わいます。日本のガイドブックでも紹介されているナイトクラブなどの場合は、多くの日本人観光客も訪れています。

ただそういったところは場所柄治安が良いとは言い切れません。トラブルも起きやすいので、行く場合は危険から身を守るよう細心の注意を払いましょう。

また、24時間眠らない街と言われる東大門市場では、夜間ショッピングや食べ歩きが楽しめます。海外からの買い付けバイヤーや地元のバイヤー、また観光客などが訪れたくさんの人でごった返すエリアでもあるので、遊びに行く時は貴重品や持ち物に気を付けてくださいね。

韓国ソウルは、女子旅でも安心して楽しめる旅行先であると言っても良いでしょう。ガイドブックや名の知れた観光地であれば、そこまで治安に注意することもなくリラックスして観光が楽しめます。

ただそこで気を抜き、日本にいる時のように鞄やスマホをテーブルに乗せたまま席を取り、カフェでオーダーをするということは絶対に止めましょう。席に戻った時、私物がなくなっていることもあるかもしれません。

日本と雰囲気が似ているため、つい日本にいる時と同じように振舞ってしまいそうになりますが、あくまでも海外旅行。治安も悪くありませんが、自らトラブルを招くような振る舞いはしないよう気を付けましょう。

「三・一運動」の日や、日本の植民地支配からの独立記念日でもある「光復節」の日は、韓国で反日感情が高まる日であると言われています。実際に集会やデモがあることもありますが、観光地であれば特に問題なく過ごせるのでそこまで気にすることもないでしょう。

もちろん、自分から進んでデモが行われているエリアに行くことはおすすめしません。日本人が受け入れられないと感じる日は、派手な言動を慎みマナーあるごく普通の観光客として振舞うようにしましょう。

何事もなく、韓国ソウルの旅行を楽しんで帰国するのが一番ですが、中にはパスポートや貴重品を盗まれたり又は紛失したり、ケガや病気で病院に行かなければならなくなる場合もあるかもしれません。

もし、警察が必要な事件やトラブルに巻き込まれたら「112」を、救急車が必要な病気や事故に巻き込まれたら「119」に電話をしましょう。 どちらの場合も、「Japanese Please（ジャパニーズプリーズ）」と伝えたら日本語通訳者に接続されます。

また嫌な目に遭った場合の苦情は、韓国観光公社観光苦情申告センター「1330」へ。旅行中に相談したいことがある場合は、タサンコールセンター「120」へ電話すると、日本語で対応してくれます。

以前に比べると、治安もよくなり観光もしやすくなった韓国ソウル。だからと言って、治安が完璧で安全に観光ができると約束できるわけではありません。

日本語で親しく話しかけられたため心を許しついて行ったためトラブルへと発展したという事案もあるので、日本にいる時と同じく知らない人を簡単に信じるようなことはしないようにしましょう。

過度な心配は必要ありませんが、気を抜かず今回ご紹介した内容を参考に楽しい時間を過ごしてくださいね。