“実は魅力がいっぱい”な都市、【リール】

Bonjour!みなさんこんにちは、フランス在住ライターのemmaです!
みなさんは、リールというフランスの都市をご存知ですか?ストラスブールやボルドー、リヨンなどの他のフランス都市に比べると少しイメージがしにくいのではないでしょうか?筆者も”何もなさそう”というコメントをちらほら聞くのですが、実はリールはとっても魅力溢れる都市なんですよ!
今回はそんな”実は魅力がいっぱい!”な都市、リールについてご紹介していきます!
リールってどんな都市?

リールは640年にフランスのフランドル地方の中心として作られました。1900年代初頭の一時期はドイツに占領された時もありましたが、国境付近の都市ながら意外にもずっとフランスの都市なんです。
リールの文化はベルギーとフランスの文化が混ざり合って完成しました。例えば、上記の写真でも確認できるベルギー特有の建築模式の家”ギルドハウス”(左から3番目の家)の存在や、ベルギーの食文化が馴染んでいる事からも知ることができます。
また、リールは”北の玄関口”と呼ばれているほど交通の便で重要な位置を占める都市なんです。例えばリールにはイギリスのロンドンまで行く電車が通っていて、ロンドンまでたったの1時間半で行くことができるんです。またパリまでは、TGVという高速列車でたったの1時間で着いたりと、とっても便利な場所にあるんですよ。
それではリールの観光地を見ていきましょう。
①リールの中心地!【Place Charles de Gaulle】
Charles de Gaulleって?

リールの中心地でもある広場がこちらの”Place Charles de Gaulle”。またの名を”La Grand Place”といいます。この”Charles de Gaulles”という名前、どこかで聞いたことはありませんか?
そうなんです、あのパリの空港”Charles de Gaulle空港”と名前が一緒なんです。
この”Charles de Gaulle”という人は元陸軍軍人でも元フランス大統領でもあり、第二次世界大戦中にフランスに大いに貢献した、いわばフランス国民にとっての英雄的存在なんです。
ですからパリ市内だけでも駅名や通りの名前に”Charles de Gaulle”という名前を見かけることが多々あります。
そんな”Charles de Gaulle”、実はリール出身なんです!
リールの中心にある広場の名前が”Charles de Gaulle”なのも納得ですよね。
Place de Charles de Gaulleってどんなとこ?

この広場はリールの中心なだけあって多くのレストランがあり、常に賑わいを見せています。後ほどご紹介するムール貝が食べられるレストラン、”Cuq Hardi”もこの広場に面しています。
またこの広場には、17世紀から20世紀の建物が多く存在しているんですよ。
是非この広場で、伝統的な建物を見ながら食事をしてみてはいかが?
Place Charles de Gaulleの詳細情報
場所:https://goo.gl/maps/KKtoSxCgbfP8cXW18
時間:24時間
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)から徒歩6分
②リールのメインストリート【Rue Faidherbe】

リールの主要駅であるGare de Lille Flandres駅を出てすぐ目の前にあるリールのメインストリートがこちらの”Rue Faidherbe”。
ベルギーやフランスを中心に店舗がある老舗チョコレートショップのLeonidasやお寿司屋さん、ステーキハウスなどの飲食店やApple Store、スーパーマーケットなどたくさんのお店が軒を連ねていて、昼夜賑わいを見せています。
タピオカが恋しくなったら行くべし!【Dumplings and Co】
そんな昼夜賑わいを見せるリールのメインストリート、”Rue Faidherbe”にあるお店で私がオススメしたいのがこちらの”Dumplings and Co”というお店。リール市内に2店舗あります。

タピオカ(€4.50/約500円)や、、、

お店の名前の通り、シュウマイなどの蒸した食べ物(4つ入り全種類各€4.50/約500円)が食べられますよ!
リールでアジアフードが恋しくなったら是非!
Rue Faidherbeの詳細情報
場所:https://goo.gl/maps/QLghb9pu86sFCou76
時間:24時間
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)目の前
Dumplings and Coの詳細情報
場所:52 Rue Faidherbe, 59800 Lille
時間:月-土 11:30~21:00/日 休み
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)から徒歩2分
Website of Dumplings and Co
③リールの一大シンボル【Beffroi de Lille】

リールの主要駅Gare de Lille Flandres駅からリールの中心地へ歩いているとすぐに目につく鐘楼がこちらの”Beffroi de Lille”。
全長104メートルもあるこの鐘楼は世界遺産にも登録されているんですよ。もちろんこの鐘楼、登ることができます。
こちらが鐘楼の頂上からの眺めです!

リール市内を360度見渡すことができるんです!
頂上に行くまでは、100段の階段を登った後、階段を登り続けるかエレベーターに乗るかを選ぶことができますよ。
Beffroi de Lilleの詳細情報
場所:Rue Roger Salengro, 59000 Lille
時間:月-日 10:00~13:00 14:00~17:30(最終入場は各時間終了の30分前)/1/1・5/1・11/25・12/25・8/30~9/2 休み
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)
料金:€6/約700円(ウェブ上でのみ、双眼鏡(€1/約100円)とオーディオガイド(€2/約200円)をレンタル可能。/6歳以下 無料/毎月第1水曜日 個人での来訪のみ無料
④星がちらばるスクエア【La Vieille Bourse】

天井のデザインがとってもユニークなスクエア”La Vieille Bourse”。
現在は、週末を中心に古本市や花市、チーズ市になるリールのマーケットシンボルですが、昔は証券取引所として使われていました。

このスクエアの特徴はその形にあります。全く同じ形をした24棟の家々が内向きに並び、綺麗な四角を形作っています。
またリールの蚕市の際には、市内の中でも特にメインの売り場となってるんです。
また、蚕市の時期でなくても頻繁に様々な市場が開かれているので来訪必須ですよ!
La Vieille Bourseの詳細情報
場所:https://goo.gl/maps/BvVTmmWNKxguBVt49
時間:火-日 13:00~19:00/月 休み
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)から徒歩5分
⑤圧倒的な存在感を放つ大聖堂【Notre-Dame-de-la-Treille Cathedral】

リール市内で一番存在感があるといっても過言ではないのが、この”Notre-Dame-de-la-Treille Cathedral”。大聖堂は”Virgin-Mary”という献身と尊敬を表す聖母の名誉を記念して建設されました。
残念ながらフランス革命時やフランス革命少し前の1792年に起きたオーストリアの包囲攻撃により破壊されましたが、その後1854年に再建築が始まり1999年に完成しました。
ですのでこの外観になったのは、意外にも最近なんです。この何ともモダンな従来の大聖堂のデザインとはかけ離れた外観にも納得がいきますよね。

再建後の現在の大聖堂内でも、この大聖堂のシンボルである聖母”Virgin-Mary”、またの名を”Our Lady of the Treille”の像を見る事ができますよ。
Notre-Dame-de-la-Treil Cathedralの詳細情報
場所:https://goo.gl/maps/pPkJ7pZTBnBsGAdT9
時間:月-日 10:00~18:30
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)から徒歩10分
Website of Notre-Dame-de-la-Treil Cathedral
⑥駅直結の大型ショッピングセンター【Euralille】

Gare de Lille Europe駅直結で、Gare de Lille Flandres駅からもすぐのショッピングモールがこちらの”Euralille”。とても便利な場所にあるんです。
このショッピングモール内には、H&MやZaraを筆頭に数多くの有名ファッションブランドのお店が入ってます。もちろん、カフェやサンドウィッチ、ハンバーガー屋さんなど食べるところにも困りません!大型スーパーも入っていますよ。
アイルランド発の超激安コスパ最高なファッションブランド、【Primark】
そんな便利なEuralilleの中にも入っている、私のとっても一押しなファッションブランドがこちらの”Primark”!
このお店の魅力は何といってもその安さと流行を常に取り入れたかわいい服。アイルランド発のこのブランドは、ヨーロッパを中心に多数店舗があり、アメリカにも進出しているんです。

例えばこちらのとってもかわいい服や靴下。
これは昨年の秋にドイツのドレスデンの店舗で買った洋服です。(ポケット充電器 €9/約1,062円 /リップ €約2/約200円 /Miffyの3足セット靴下 各約€5/約600円 /白いセーター 約€10/約1,000円)

こちらは秋から冬にかけての季節にぴったりなスカートとセーターです。(セーター 約€15/約1,700円 /スカート 約€12/約1,400円)
Primarkの特徴は、国によって同じ季節でも売られている商品が異なる点。ですからヨーロッパの複数の国々に来た際は、ぜひ各国でPRIMARKに行って違いを楽しんでみてくださいね!
Euralilleの詳細情報
場所:https://goo.gl/maps/NvQLeeLESqrhnwqP6
時間:月-土 9:30~20:00/日 休み
行き方:Gare de Lille Europe駅(TER/TGV/TGV INOUI)直結
Primarkの詳細情報
場所:ヨーロッパ11ヶ国、米国
時間:店舗による
⑦駅前の人気アートセンター【Le Tripostal】
リールの主要2駅であるGare de Lille Flandres駅とGare de Lille Europe駅のちょうど真ん中というとっても好立地な所にあるのがこちらの”Le Tripostal”。
日本人の間ではあまり知られていませんが、地元や他のヨーロッパ諸国では大人気な観光スポットなんです。
その訳が、こちらのユニークで思わず写真を撮らずにはいられない展示の数々!

これがここのアートセンターの一番人気の展示!
昼下がりには、この”infinity room”に入るために長蛇の列ができます!
他にも、、、

まるで習字の墨で書かれたようなダイナミックなウェーブや、、、

少し儚げな雰囲気を出す花々。

まるでアイスの世界に入り込んだような気分にさせられる展示などユニークなものがたくさん!
是非、カメラやスマホを片手に行ってみて下さい!
Le Tripostalの詳細情報
場所:Avenue Willy Brandt, 59000 Lille
時間:水-日 12:00~19:00/月・火 休み
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)から徒歩2分
入場料:常設展 無料/特別展€9/約1,000円
⑧ベルギー食文化に触れよう!山盛りムール貝が食べられるレストラン【Coq Hardi】
リールはフランスにありながらもベルギーとの国境付近にあるため、ベルギーの食文化も浸透しています。
ベルギーといえばビールやワッフル、フレンチフライ。そしてなんといってもムール貝!もちろんここフランスの都市リールにもムール貝を出しているレストランがたくさんあります。
その中でもおすすめしたいのがこちらの”Coq Hardi”。リールの中心、”Place de Charles de Gaulle”に位置しています。こちらがCoq Hardiのムール貝!(€15.80/約1,900円)

大鍋にたっぷり山盛りにムール貝が入っています。白ワインのだしがちょうどよく身に染み込んでいて、とっても美味しいんです!付け合わせのベルギー産フリットも格別です。
Coq Hardiの詳細情報
場所:44 Place Charles de Gaulle, 59800 Lille
時間:月-日 12:00~22:00
行き方:Gare de Lille Flandres駅(IC/OUIGO/TER/TGV/TGV INOUI)から徒歩6分
Website of Coq Hardi
⑨有名一大イベント!【リールの蚕市】
蚕市って何?

みなさんは蚕市をご存知ですか?
一般の人たちが、家の中にある売りたいものを指定の場所で売るマーケットの事をいいます。フランスを含むヨーロッパ諸国ではこの蚕市が盛んで、特に日曜日に開催される事が多いです。
日本ではフリーマーケット(フリマ)という言葉で親しまれているのではないでしょうか?ちなみにこのフリーマーケットという言葉は英語の"Flea Market”から来ているんですよ。
蚕市の良いところは、他では見つからない掘り出し物が見つかる点!
日本のフリーマーケットでは大体とても安い価格で物を売っている事が多いですが、ヨーロッパでは案外高めの値段で売る人が多いんです。それでも例えば、今は廃盤になった雑誌やレコード・CDなどという沢山の"ここでしか手に入れられないもの"をたくさん発見する事が出来るので、蚕の市はとても大人気なんです!
また例え買わなくても、見ているだけでもワクワクさせられるのが蚕市の素敵な点でもあります。
ヨーロッパ最大規模の蚕市、リールの蚕市
そんなヨーロッパで大人気の蚕市の中でも特に大人気で有名な蚕市がこの”リールの蚕市”。その理由はずばりその規模の大きさにあります。
何とリールの蚕市はヨーロッパ最大なんです!お客さんも出店者の人たちも、色んな国から遥々リールにやってきます。

蚕市では、このようなレトロな雑誌や、、、

1920年代の新聞。

陶器で出来た可愛い小物などが売られています。

見ているだけでもワクワクしてきますよね!

また、蚕市ではレトロな物を中心に売られていますが、このようなとっても可愛い手作りリボンなど手作り商品もあるんです!
是非蚕市で、掘り出し物を見つけてみては?
リールの蚕市の詳細情報
場所:リール市内全土
時間:出品者による
開催期間:毎年9月初めの週末2日間(2019年の場合、8/31の土曜と9/1の日曜)
⑩リールに世界のアーティスト作品が集結!【Lille3000】
Lille3000って?
リールではヨーロッパ最大の蚕市を筆頭にたくさんのイベントが開かれますが、その中でも特筆すべきイベントの1つが、この”Lille3000”。
3年に1度開かれるこの約7ヶ月の長期イベントは、いわば”アートの祭典”といったところ。毎回のテーマに沿った世界中の才能あるアーティストたちの作品が、リール市内の至る所に出没するんです!
2019年の一大イベント【Eldorado】
そんな3年に1度の大イベント、”Lille3000”の第5回2019年のテーマは”Eldorado”。
”Eldorado”とは、南米アンデス地方にあるとされていた伝説の黄金郷の名前。約4世紀もの間、多くのヨーロッパ人がその伝説の秘境”Eldorado”を探し求めて旅をしたみたいですよ。
そんな伝説の黄金郷やアンデス地方にちなんだ作品が、2019年の”Lille3000”ではたくさんみることができます。

例えばこちらの作品はアンデス地方にちなみ、メキシコの死者の日をモチーフにした作品になっています。

このカラフルでとっても可愛い飾りも、メキシコの死者の日特有の飾りなんですよ。

また、リール市内のいたるところで巨大なドクロがあるんです!どのドクロもとってもユニークなデザインで、見ているだけでも面白いですよ。
何個ドクロを見つけられたか数えながら探すのも楽しいですよね!

リールの中心地にも、堂々と巨大なドクロがあります!

また、”Eldorado”の市内に飾られる多くの作品の中でも特に注目なのが、リールのメインストリート”Rue Faidherbe”に並ぶ計11体の巨大な作品たち。
これらの作品は”Eldorado”に住んでいたとされる伝説の生き物をモチーフにされているんです。

とにかくどれもとってもユニークでカラフルなんです!

またこれらの作品は、夜になるとライトアップがされるんです!こちらが夜のライトアップされた作品たち!

嘴と羽が違う色に変わる不思議な鳥や、、、

緑と青のライトに不気味に彩られるゴジラに出てきそうな怪物。

目が青色に輝くタツノオトシゴのような怪物などずっと見ていても飽きないんです。
また、ライトアップの色は色々な色に変化するので色の違いも楽しんでみてくださいね。
Lille3000の詳細情報
場所:リール全土
時間:24時間
開催期間:4/27~12/1
lille3000 le voyage continue
北フランスの美しい都市、リール に是非行ってみよう!
いかがでしたか?”リール”という都市名を聞いてあまりイメージがわかなかった人も、素敵なイメージがわいたのではないでしょうか?
こじんまりとしていながらも、実はあの有名な英雄”Charles de Gaulle”の出身地だったり、交通の便で重要な位置を占めていたり、ヨーロッパ最大の蚕一が開かれていたりとたくさんの素敵な”実は”で溢れています。
パリからもたったの1時間で行けるので、是非足を伸ばしてみて下さいね!
それではみなさん、à bientôt!