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フランス在住者が送る!世界遺産シャルトルのノートルダム大聖堂の魅力がこれ!観光スポット編!

2019.07.08

パリから90㎞ほど離れた街シャルトルに、フランスの宝ともいうべき美しい大聖堂があります。名前はシャルトルドノートルダム大聖堂。パリのノートルダム大聖堂と同じく「ノートルダム=我らの婦人=聖母マリア」を祀るカテドラルです。その魅力をフランス在住の私がお送りします!

  1. ライター紹介
  2. パリ・シャルトルのノートルダム大聖堂の行くべき訳はこれ!
  3. 復活祭のミサ、パリのノートルダム大聖堂へ捧げる祈り
  4. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】①歴史
  5. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】②華麗なステンドグラス・シャルトルブルー
  6. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】③光と音の饗宴
  7. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】④聖書を体感しましょう
  8. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】⑤美しいデッサンの天体時計
  9. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】⑥地下礼拝堂へ
  10. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】⑦シャルトルとパリのノートルダム大聖堂とフランス革命
  11. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】⑧悲劇の古井戸
  12. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】⑨必見の地下フレスコ画
  13. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】⑩ノートルダム、聖母マリアへの祈り
  14. 【番外編】シャルトルの古い街並みも散策しましょう
  15. 【シャルトルのノートルダム大聖堂】まとめ、旅の情報
ポーリアックめるも

ポーリアックめるもです。 訪れた国は40か国以上 歴史と美術を巡る旅は四半世紀に渡ります。 フランス在住中 フォトブログ「フランス生活色彩の記録」を日々更新しています カメラはニコン製を愛用しています。

パリ・シャルトルのノートルダム大聖堂

これから数年、もしかしたら十数年先までパリのノートルダム大聖堂を訪れることは出来ません、残念ながら。ですがせっかくフランスパリまで旅行に来たのなら、ほんの少し足を伸ばし、パリ近郊への日帰り旅行で、もうひとつの素晴らしいノートルダム大聖堂を訪ねてみませんか?

ノートルダム 復活祭のミサ

フランスにはいくつかの「ノートルダム」の名を冠する大聖堂があります。歴代フランス王の戴冠式が行われたランスのノートルダム大聖堂をはじめ、ルーアン、アミアン、今世界的な話題になっているパリのノートルダム、そして今回ご紹介するシャルトルのノートルダム、これら5つのノートルダム大聖堂がパリから車で2時間以内の範囲にあります。

2019年4月21日の日曜日、この日はキリストの復活祭、シャルトルのノートルダム大聖堂でも特別なミサが行われましたので訪問してまいりました。パリのノートルダム大聖堂の災いにフランス中がショックを受ける中、ミサではパリの大聖堂の事が多く語られ、今回は特に重い祈りの空気を感じました。「復活祭」のミサの開始を待つ参拝者の人々です。

シャルトルのノートルダム大聖堂

ではシャルトルのノートルダム大聖堂についての歴史を。 昔より原始宗教の聖地であった歴史があり、キリスト教会としては8世紀頃から存在しています。最初に大聖堂として建設されたのは1145年。その後幾度かの火災にあいながら、そのたびに敬虔な信者たちの支持により再建されました。正面より向かって右の塔はロマネスク式で12世紀、左はゴシック式で16世紀の改築により建造されたものです。二つの様式がはっきりと混じり合う珍しい外観はフランスでも珍しいスタイルです。この二つの様式の違いを覚えておくと、フランスでのキリスト教会への訪問がより楽しめるようになりますよ。

シャルトルのノートルダム大聖堂 王の扉口の彫刻

正面入り口の「王の扉口」の彫刻。この扉は12世紀中頃に作られました。1194年の大火災による消失を免れた貴重なオリジナルです。彫刻の細かな部分までの保存状態が奇跡のようです。まわりの聖像彫刻も素晴らしく、何度訪れても長い時間を過ごし見とれてしまうポイントです。ぜひ各々の彫像のバックボーンに触れてみてください。

シャルトルのノートルダム大聖堂 ステンドグラス・シャルトルブルー

シャルトルのノートルダム大聖堂と言えばステンドグラス、その深い青色はシャルトルブルーと呼ばれています。青い光で満たされた身廊が神秘的な空間を作り出します。世界有数の美しさと称賛される薔薇窓。12~13世紀に造られたステンドグラスが今も現存していることに不思議な思いがします。宗教改革、フランス革命の騒乱に耐え、世界大戦の戦火からも守られ、今自分の眼の前で輝いていることが奇跡としか思えません。

シャルトルのノートルダム大聖堂 ステンドグラス

「美しき絵ガラスの聖母」青いローブをまとい幼な子のイエスを抱くマリア。この大聖堂の代表的なステンドグラスです。正門から入り奥の右手側にあります。多くの観光客が足を止め写真を撮っていますので見つけやすいと思います。たいへんに美しいシャルトルブルーの一枚です、この色を写真上で再現するのに苦労しました、近い色が出せた・・と思います。

シャルトルのノートルダム大聖堂 ステンドグラス

こちら西の薔薇窓には「最後の審判」下右側は「エッサイの樹」、こちらの写真が実際の暗さに近いかと思います。

シャルトルのノートルダム大聖堂のパイプオルガン

パイプオルガン。身廊空間の広さをご想像ください。内部は薄暗く写真は撮りにくいですので、カメラの感度をかなり上げて明るめに撮影しました。太陽光が斜めから差し込むと、ステンドグラスの色が暗い身廊に降り注ぎ、この大聖堂の一番美しい姿を目の当たりにする瞬間に出会えました。復活祭の日ということでたえず音楽が奏でられ、まさに至福の時。

シャルトルのノートルダム大聖堂 彫刻パノラマ

天井を支えるヴォールトのアーチ型の曲線が美しく。左側の彫刻群にご注目ください。私がシャルトルのノートルダムに通うのを楽しみにしている理由のひとつ、身廊中央部のマリアとイエスの生涯を描いた彫刻のパノラマが聖書物語に沿って展開します。

シャルトルのノートルダム大聖堂 彫刻で表現した聖書物語

物語を思い起こしながら、年代を追い聖書の世界に浮遊していきます。彫刻の生々しさに圧倒されるばかり、言葉になりません。昔、文字を読めない多くの人々に聖書を学んでもらうために考え出された方法です。それは現在の観光客にも有効な方法であることを、当時の技師たちは想像したでしょうか?

シャルトルのノートルダム大聖堂 天文時計

こちらは16世紀に造られたフランスで最も古い「天文時計」の一つと言われており、天体の動きを表しています。文字盤に描き込まれた色鮮やかな生物、周りの美しい彫像も実に魅力的。大聖堂内ブティックで同じデッサンのグッズが売っていたかしら?ちょっと見忘れましたが、センスのよいお土産になると思います。次回はぜひ自分用に探してみたいと思います。

シャルトルのノートルダム大聖堂

次は地下礼拝堂への見学ツアーの紹介です。申し込みは「Crypte=地下礼拝堂受付」の表示を探してください。専任ガイドのきめ細かな解説をを聞きながら廻ることが出来ます。私たちのグループには二人のフランス語を解さない見学客がいましたがガイドさんは「問題ないです、英仏2か国語で参りましょう。」と案内してくれました。(ブティックにて詳しい日本語のガイド本が販売されています。)地下礼拝堂の入口近くに、実にフォトジェニックな美しい乙女の彫像があります、彼女の名はモデスト、「伝説」によると、一世紀頃に起こった宗教対立に巻き込まれ殺害され、この教会の地下の古井戸に投げ込まれたと。理由は彼女がキリスト教徒だったから・・

ガイドと一緒に観光すると当時の複雑な政治事情がうかがえます、是非ガイドを頼みましょう。また、その後もその古井戸には反逆者と呼ばれた多数の人々が投げ込まれました。その古井戸を地下聖堂で見学することが出来ます。

シャルトルのノートルダム大聖堂 地下礼拝堂

階段を降りると空気がひんやりと。聖母マリアを祀る地下礼拝堂です。1194年の大火災により聖堂はほぼ崩壊しましたが、こちらの地下聖堂は災難を免れました。さらに深い歴史の旅に入ります・・

地下の聖母マリア

こちらが「地下の聖母マリア」初期のオリジナルは黒くペイントされた木製のマリア像でした。フランス革命中に民衆に焼き払われ、こちらは2代目の像となります。フランス革命といえば、パリのノートルダム大聖堂は散々な目にあいましたね・・

フランス革命の爪痕が残る天井

革命中は聖堂内にあった王家にまつわる彫像、装飾の一部も破壊されました。こちらは地下天井に残されたフランス王家の象徴「百合」の装飾。パリのノートルダム大聖堂では、フランス革命中に民衆による破壊が横行し、とりわけ王家にまつわる装飾はことごとく壊されました。しかしこちらのシャルトル大聖堂では、破壊略奪を免れたものが多く残っています。ステンドグラスには王家にまつわるシンボルが多く描かれているのですが、そちらも保護され無事に今、私たちの眼の前にその美しい姿を魅せてくれます。宝を守り抜いた修道者、周辺の市民に感謝するばかりであります。

シャルトルのノートルダム大聖堂 悲劇の古井戸

先ほどのモデスト嬢及び多数のキリスト教徒が投げ込まれたという伝説の古井戸です。深さは30m以上。後世に「聖勇者の井戸」と名付けられました。ガロロマン時代(3~5世紀)から、この地の先住民ガリア人の信仰したアニミズムでも聖水を生む泉として崇められていた場所です。フランスの教会立地によくあることですが、キリスト教が進行してくる以前のその場所には、原始宗教の施設がすでに存在していた場合が多いです。昔から祈りの場所には何かの力が働いているのかもしれません、いえ、おそらくそうなのでしょう。

シャルトルのノートルダム大聖堂 フレスコ画

大聖堂地下には時代を追って描かれた多数のフレスコ画が残されています。この辺からがこの地下礼拝堂の真骨頂です。写真はたくさん載せません、ぜひに実際に目で見て、遥か昔の空気、霊気を感じていただきたいです。

シャルトルのノートルダム大聖堂 壁画

この写真は聖クレメント聖堂の12世紀の壁画です。左側の円形のモチーフが並ぶ壁画にはビザンチン様式(東方教会)の影響が見えます。回廊に沿っていくつもの小さな礼拝堂が並びます。地下に籠り、とりわけ厳しい修行を積む空間だったそうです。微かな光の中で当時の修行者の気配を感じるような気がして、ますます体が冷えてきました。(気温は15度を下ります、半袖では震えが止まりません。)

シャルトルのノートルダム大聖堂の地下

こちらは大聖堂の一番古く深い部分になります。カロリング王朝(8~10世紀)からの聖堂の建築技術の変換史を、柱に壁に、年代を追って確認することが出来ます。 地下礼拝堂への見学はガイドツアーのみとなっております。ぜひにでも参加されることをおすすめいたします。所要時間は45分ほど、チケットは大人一人4ユーロ、地下ですのでとても寒く、夏でも羽織る物が必要です。ツアーの出発時間については下記ホームページよりご確認ください。

シャルトルのノートルダム大聖堂内部

シスターの静かな祈り。大聖堂は神聖な祈りの場であり、ミサ中は撮影禁止の通達が出されます。指示に従いましょう。

ノートルダム大聖堂裏手の庭園のラビリンス

ノートルダム大聖堂裏手の庭園のラビリンス。大聖堂のまわりにはご覧のように古いシャルトルの街並みが続きます。大聖堂見学後には可愛らしい街の散策もおすすめです。雰囲気のよいレストランやカフェも多く、充実した一日の観光を楽しめます。

もうひとつのノートルダム大聖堂、シャルトルドノートルダム、いかがでしたでしょうか?パリのノートルダム大聖堂に訪問したい気持ちもありますが、パリからわずか1時間の電車旅で、このような素晴らしい大聖堂を見学することが出来ます。パリ発の日帰り旅行としてぜひ一度、と心よりおすすめいたします。 パリからはモンパルナス駅よりSNCF(国鉄)で1時間ほどの Chartresシャルトル駅で下車、駅からは徒歩10分の距離にあります。 シャルトル大聖堂ホームページ(英語版) は↓