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山形・庄内地方のおすすめ観光1泊2日のモデルコース!パワースポットに行ってみよう!
山形県の日本海側に位置する庄内地方。米どころということは確か学校の地理の時間に習ったような…でも、一体どのような観光地があるのかまでご存知な方は少ないかもしれません。実は自然や文化財にも恵まれ、パワースポットも多い地方なのです。今回は二日間かけて回れる印象的なスポットの幾つかをご紹介いたしましょう。
この記事に登場する専門家
愛媛県在住ライター
むらあひる
パワースポットがたくさん!庄内地方へリフレッシュをしにいきましょう!
こんにちは。
観光地でいえば、あまり知られていないマイナー推しのむらあひるです。もともとの情報が少ない分、思いもかけない美しいものや楽しいものに出会った感動も大きいですからね!
さて、今回も自分が過去に回ったマイナーなところをまとめてみました。「山形県」、東北地方の南西部にあるこの県は全部で4つの地域に分かれています。そのうちの一つ、日本海側にある庄内地方にフォーカスを当ててみました。
この地方は北は鳥海山、南は出羽三山、西は日本海と、多くの自然に囲まれ癒しのスポットが多く存在しています。その中でも是非訪れていただきたい場所を集めました。
モデルとしては1泊2日で以下のような流れになっていますので、ご参照ください。
モデルルート
1日目AM 山居倉庫(酒田市)
1日目AM 鳥海山大物忌神社(遊佐町)
1日目AM 丸池様(遊佐町)
1日目昼食 道の駅 鳥海ふらっと(遊佐町)
1日目PM 十六羅漢岩(遊佐町)
1日目PM 出羽二見(遊佐町)
2日目AM 羽黒山五重塔(鶴岡市)
2日目PM 出羽三山神社(鶴岡市)
庄内地方観光1日目AM:自然との融合が美しい歴史ある山居倉庫
まずは酒田市から始めましょう。
酒田市は庄内地方の中心都市の一つ、人口10万人ほどで山形県では3番目に大きな町。江戸時代には西回り航路の海上輸送の発展から大いに栄えた港町です。酒田港から日本海に沿って、大阪に向けて大量の米が運ばれていきました。
米どころの庄内地方から酒田に集められた米は、一旦出港前に倉庫に集められていました。現在でも残っている代表的なものに山居倉庫というものがあります。
全部で12棟。そのうち9棟は現在でも倉庫の役割を果たしています。残り2棟は観光物産館として、1棟は資料館。
倉庫の裏には夏、高温になるのを避けるためにケヤキが植えられ、屋根は湿気を防ぐために2重になっているなど、先人たちの知恵が随所に見られます。
私が訪れたのはゴールデンウィークの頃。長い冬を乗り切り、新芽が少しずつ芽吹いてくる頃。まだ少し冷たい風が心地よく、情緒ある風景にしばし流れゆく時を忘れるほどでした。
詳細情報
住所:〒998-0838 山形県酒田市山居町1丁目1-8
アクセス:JR羽越本線 酒田駅から2㎞、徒歩30分
電話番号:0234-24-2233(酒田市観光物産協会)
営業時間:
倉庫外部:見学自由
【庄内米歴史資料館】
09:00ー17:00(3月ー11月)
09:00ー16:30(12月)
休館日:12月29日ー2月末日
入館料:
【倉庫外、観光物産館】
自由
【庄内米歴史資料館】
大人:300円
中高生:200円
小学生:150円
庄内地方観光1日目AM:山からのパワーをいただきに!鳥海山大物忌神社
酒田の町から北の方面を見ると、すそ野の広い非常に大きな山が目に入ってくると思います。それが標高2,236m、山形県と秋田県にまたがる日本100名山の一つ、鳥海山。
その美しい姿から「出羽富士」とも呼ばれており、今も活動を続ける活火山、また湧水も豊富で、昔から信仰の山として知られています。
山頂ならびに麓には、その信仰を形にした神社がいくつかあります。
その一つを参拝すべく、JR羽越本線の酒田駅から秋田方面に電車に揺られること約20分。吹浦駅(ふくらえき)にやってきました。
電車を降り、10分ほど歩いていくと、神社の鳥居が見えてきます。こちら鳥海山大物忌神社(ちょうかいさんおおものいみじんじゃ)。出羽国一宮(地域で最も格式高い神社という意味)という格別な肩書を持つ由緒正しいお社です。ここは麓にある吹浦口の宮というお社。
境内に足を踏み入れると、そこは鳥海山からのパワーを注ぎ込まれた、エネルギーあふれる風が吹いてきます。
入ってすぐの場所には拝殿があります。
こちらは足の不自由な方やご年配の方々のための拝殿。一層パワーを感じるのは、急な階段を上がった本殿の前です。
こちらに祀られている大物忌神という神様は謎の多い神様。ただ、ミステリアスなほど一層力を得られそうですね。実際、鳥海山のエネルギーを直接いただいた気がします。
メジャーな神社ではありませんが、神社に詳しい私が参拝を是非ともお勧めしたい場所の一つです。
詳細情報
〒999-8521 山形県飽海郡遊佐町吹浦布倉1
アクセス:JR羽越本線 吹浦駅から徒歩10分
電話番号:0234-77-2301
営業時間:境内自由
09:00-16:30(社務所、ただし季節によっては確認が必要)
ホームページ:
庄内地方観光1日目AM:心まで透き通るようなグリーン、丸池様
大物忌神社から東へ2㎞ほどの森の中に、神社が管轄している社叢(しゃそう、神社の森の意味)があります。ここに非常に美しい幻想的な池がある、ということは地元の人にもあまり知られていません。
その池の名前は「丸池様(まるいけさま)」といいます。「様」が付くぐらい神聖なものです。
大きさは直径約20m、水深3.5m。湧水のみが水源の池。エメラルドグリーンのがとてもキレイです。
池に沈んだ木は腐ることがないぐらい透き通って新鮮な水が蓄えられています。なぜ、こんなに美しい場所がこのような場所にあるのか、またあまり知られていないのか不思議ですが…
何はともあれ丸池様の美しい色に是非とも癒されてください。
詳細情報
住所:〒999-8525 山形県飽海郡遊佐町吹浦 直世荒川57
アクセス:JR羽越本線 吹浦駅から1.5㎞ 徒歩25分
電話番号:0234-72-5886(遊佐町観光物産係)
営業時間:散策自由(ただし日の入り後はお勧めしない)
庄内地方観光1日目昼食:美味しいごはんは道の駅鳥海ふらっとで!
吹浦駅周辺には、お腹が空いてきたらふらっと立ち寄れる場所があります。
その名も道の駅ふらっと。
実は山形県、一人当たりのラーメン消費量が日本一。
確かに山形県はどこの町に行ってもラーメン屋さんに遭遇できるような気が…
ここのふらっとではあごだし(トビウオのだし)のきいたラーメンが食べられます。
スープはしょうゆベース。
シンプルだけど、とても美味しいラーメンでした。
詳細情報
住所:〒999-8531 山形県飽海郡遊佐町菅里菅野308-1
アクセス:JR羽越本線 吹浦駅から徒歩15分
電話番号:0234-71-7222
営業時間:
営業時間 9:00〜18:00(11月〜2月 9:00〜17:00)
直売所 9:00〜17:30(11月〜2月 9:00〜16:30)
定休日:12月31日・1月1日
ホームページ:
庄内地方観光1日目PM:日本海にある不思議な光景、十六羅漢岩
道の駅ふらっとの通る国道345号を秋田方面へ向かう途中、日本海に面して奇妙な岩が多くみられる場所があります。
近くのお寺の住職が、日本海で命を落とした漁師の供養と海上交通の安全を祈願するために発願し、地元の石工により5年の歳月をかけて作られた磨崖仏(まがいぶつ、岩を掘って作られた仏像)。
完成したのは明治元年(1868年)です。
その独特な景観と、背後に横たわる日本海の美しい姿から「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選(水産庁選定)」の一つに選ばれました。
ほかで見られることがない不思議な光景、是非楽しんでみてください!
詳細情報
住所:〒999-8521 山形県飽海郡遊佐町吹浦西楯
アクセス:JR羽越本線 吹浦駅から1.5㎞ 徒歩25分
電話番号:0234-77-3330(サンセット十六羅漢)
営業時間:散策自由
庄内地方観光1日目PM:美しい夕日スポット!出羽二見
その十六羅漢のすぐ近くにある、出羽二見(でわふたみ)と呼ばれる場所も是非とも訪れていただきたい場所です。「二見」というのは三重県伊勢市の二見浦から来た名前。夫婦岩(めおといわ)と呼ばれる一対の岩が見られる場所として知られています。
こちらがオリジナルの二見浦。
日本全国ではこのように1対の岩がいくつもあり、俗に「(地名)二見」と呼ばれることが多くあります。
この遊佐町(ゆざまち)の海岸にも夫婦岩があり、「出羽」の名前を冠しています。それがこちら。
オリジナルと比較すると大きめ。この出羽二見が最も美しい姿を見せてくれるのは夕日の頃。下のような写真になります。
なんと美しいことでしょう!遮るものがないため、一層絵になる風景が楽しめます。
太陽の夕日の色ってこんなに心を癒すものなんですね。
「日本海の夕日」というのは一つのブランド。この遊佐町の夕日は日本を代表する美しい風景と言ってもいいのではないでしょうか?
詳細情報
住所:〒999-8521 山形県飽海郡遊佐町吹浦西楯
アクセス:JR羽越本線 吹浦駅から1.5㎞ 徒歩25分
電話番号:0234-72-5886(遊佐町観光物産係)
営業時間:散策自由
庄内地方観光2日目AM:世界も認める美しい塔!羽黒山五重塔
美しい夕日を楽しんだ後、次の日は南の方のスポットへ。
酒田市から鶴岡市を目指します。
秋田駅から新潟駅を結ぶ特急いなほ。
普段あまり見られないタイプの特急電車に乗ってみてはいかがでしょうか?
所要時間は20分ほどです。
JR鶴岡駅から2日目の最初の目的地、羽黒山(はぐろさん)を目指します。
羽黒山は出羽三山(羽黒山、月山/がっさん、湯殿山/ゆどのさん)の一つ。他の2座に比べると比較的登りやすい山として人気です。
羽黒山へはバスを利用。
揺られること約40分。「随神門」で下車。そこから門を抜けると森の中を進んでいきます。
小川のせせらぎが心地よい道を進むこと約10分。木々の間に塔が見えてきました。これが羽黒山五重塔です。
東北最古の塔(10世紀に建造、その後幾度か改築され、現在は14世紀のもの)で、1966年に国宝に指定されました。実は海外からの評価も高く、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンでは2つ星(寄り道する価値がある)を獲得しています。
古都奈良や京都のお寺で多くの塔を見てきましたが、こういった自然の中にそびえたつものは初めてです。細部まで観察すると、その繊細さに感銘を受けます。さすが、国宝に指定されているだけありますね。
個人的な見解を述べさせていただけるのであれば、今まで見た中で一番美しい塔だと思います。森の中に立っているというのも評価を高くしているポイント。
山頂までは2446段!
さて、五重塔を満喫した後は山頂を目指します。先に申しておきますが、山頂までは2446段の階段があります。もし、体力に自信がない方はここで引き返して随神門に戻るのもいいかもしれません。
引き返す場合は随神門のバス停から羽黒山山頂のバス停に向かってください。
元気で頑張れる方は続きを登っていきましょう。
2000段を超えるとはいっても、その大半の段差は高くはありません。ゆっくり少しずつ休憩しながら登っていくと、そこまで大変ではありません。実際私が登ったのは8月の暑い日でしたが、思いのほか苦労はしませんでした。
ちなみに登っていくこの「杉並木の道」はミシュランでなんと3つ星(わざわざ旅行する価値がある)がつけられています。
登っていくとちょうど中間地点辺りに茶屋、二の坂茶屋が見えてきます。ここで休憩しましょう。
名物の力餅とお抹茶をいただきました。
この茶屋さんで申し出れば、2446段踏破の認定書を書いてくれます。
まだ上まで行っていない?と言っても真ん中の地点なので、ここから上がろうが下がろうが2446段を踏破することになります。ちゃんと(?)ずるできないようになっていますから。
ゆっくり登って1時間から1時間半ほどすると、山頂にたどり着きます。
詳細情報
住所:〒997-0211 山形県鶴岡市羽黒町手向院主南83-7
アクセス:JR羽越本線 鶴岡駅からバスで40分 随神門下車 徒歩10分
電話番号:0235-62-2355
営業時間:散策自由(ただし日没後はおすすめしない)
庄内地方観光2日目PM:山からパワーとご利益をいただきましょう、出羽三山神社
2446段を踏破した山頂には出羽三山神社が鎮座しています。
「三山神社」という名前がある通り、こちらには羽黒山、月山、湯殿山の神様がまとめて祀られています。つまり、こちらの神社を参拝すれば、3つの山全てをお参りしたことになります。こちらの神社はミシュランさんによると2つ星。
赤い社殿と茅葺屋根のコントラストがとてもキレイです。こちらの社殿を見るために2000段以上登った甲斐があるというもの。ご利益もきっとあることでしょう。
鶴岡駅から出発したバスは、この三山神社の隣の駐車場が終点です。つまり、随神門で下車して階段を上ったあと、ここからそのまま駅の方へ向かうことができるようになっています。
また、体力に自信がない方で、森の中を通っていきたい方は先にこちらまで来て、階段を下りて随神門のバス停から駅に戻るという方法もあります。
ただし、体力的には問題ないかもしれませんが、下りの方が膝に負担がかかってしまうことも考慮に入れてください。
詳細情報
〒997-0211 山形県鶴岡市羽黒町手向羽黒山
アクセス:JR羽越本線 鶴岡駅からバスで55分 羽黒山頂下車 徒歩5分
電話番号:0235-62-2355
営業時間:境内自由(ただし日没後はおすすめしない)
08:30-16:30(社務所)
自然に囲まれた庄内地方でパワー満タンに!
さて、いかがだったでしょうか?自然と文化が融合した素晴らしい場所ばかり。
山形県の中でもそこまで込み合う場所ではないので、のびのびとできるのも嬉しいところ。一般的にパワースポットと呼ばれるところは、人が多すぎないことも大切な要素ですからね。
日々の生活でちょっと疲れてしまったら、力を補充しに行くのも、旅の醍醐味の一つ。自然のパワーをいただきに、次の旅行で庄内地方へ出かけてみませんか?