Trip-Partner[トリップパートナー]
記事のサムネイル

Category香川

観音寺観光日帰りモデルコース!お寺だけではない面白スポット満載!

香川県の観音寺市(かんおんじし)、名前の通り四国88ヶ所のお寺がある町です。実はお寺以外にもたくさん見どころがある場所ということは残念ながらあまり知られていません。今回はそんな観音寺の見どころスポットを、ふらっと日帰りで楽しめるようなプランになるように組み立ててみました。

この記事に登場する専門家

むらあひるのサムネイル画像

愛媛県在住ライター

むらあひる

ドイツに8年間滞在中、旅行の楽しさに覚醒。それ以来、暇さえあれば美しい自然、面白いものを求めて東へ西へ。訪問した観光施設は国内外合わせて2,000以上。現在は愛媛県に在住、通訳や翻訳をしながら旅に出かける隙を狙っています。

観音寺ってどんなところ?

人口6万人弱、香川県で最も西に位置する町が観音寺市です。北は瀬戸内海、南は徳島県との県境にある讃岐山脈に囲まれ、一年を通して温暖で降水量も少ないのが特徴。

観音寺 位置

観音寺市へのアクセスは、町の大きさの割には良好な方で、JRの場合は特急(しおかぜ/岡山ー松山館、いしづち/高松ー松山間)も停車し、高速バスも大阪まで(5時間弱)の運行があります。


名前の通り四国69番札所の観音寺(この場合の読み方は「かんのんじ」)にゆかりがある場所。今回はそのお寺、観音寺を含めて一日で回れるスポットを集めてみました。

観音寺市を回るモデルコース

AM:雲辺寺ロープウェイ

AM:雲辺寺

AM:豊稔池堰堤

昼食:つるや

PM:神恵院・観音寺

PM:銭形砂絵

PM:琴弾八幡宮


【観音寺市へのアクセス】

高松から45分(JR特急いしづち利用)

松山から1時間45分(JR特急いしづち利用)

観音寺観光AM:瀬戸内海が美しく見える!雲辺寺ロープウェイ

まずは市内の南部にあるスポットから始めましょう。

四国88ヶ所讃岐の関所寺で、全札所の中で最も標高の高い場所にある第66番札所雲辺寺(うんぺんじ)。かつては参拝をするうえで、一番の難所として知られていましたが、ロープウェイの開通に伴い、随分と楽になりました。

雲辺寺ロープウェイ 乗り場

そのロープウェイの乗り場は観音寺市郊外の高台にあります。私は観音寺駅周辺で自転車を借り、ここまでやってまいりましたが、たとえ電動アシスト付でもかなり大変な道のりでした。

雲辺寺ロープウェイ 乗り場 高台

乗り場がある位置でも瀬戸内海が見えるほど高い位置にありますものね。さて、ロープウェイは20分ごとに運行しているので計画も立てやすいのはありがたいことです。では早速乗り込んでみましょう。

雲辺寺ロープウェイ ゴンドラ

標高差650mほどを約7分で登っていきます。高度を上げるにつれて、景色もどんどん開けてきます。この景色を眺めるだけでもロープウェイに乗る価値は十分!

雲辺寺ロープウェイ すれ違い

瀬戸内の風景に見入っているうちに頂上駅に到着しました。しばらく歩いていくと県境の表記が…

香川県 徳島県 県境

そう、雲辺寺の正確な住所は徳島県三好市。ロープウェイは香川県観音寺市にあるため、頂上駅付近にはこういった県境のプレートが見られるわけで。さて、せっかくなので雲辺寺のことについても少しお話しておきましょう。

詳細情報

住所:〒769-1615 香川県観音寺市大野原町丸井


アクセス:大野原I.C.から車で15分(ロープウェイ乗り場)

電話番号

0875-54-4968

営業時間

3~11月 7:20 ~ 17:00(上り最終)

12~2月 8:00 ~ 17:00(上り最終)

運航:20分ごと

入場料

往復:大人 2,200円 中高生 1,650円 小学生 1,100円

片道:大人 1,200円 中高生 900円 小学生 600円

ホームページ

雲辺寺ロープウェイ│UNPENJI ROPEWAY


観音寺観光AM:五百羅漢が立ち並ぶ面白い風景、雲辺寺

ロープウェイ頂上駅から雲辺寺に向かう途中、山門に入る前にたくさんの像を見かけます。五百羅漢(ごひゃくらかん)像と言われるもの。ブッダのお弟子さん達を表しています。

雲辺寺 五百羅漢

お勧めの時期は私が訪れたアジサイの咲くころ(地上に比べると標高が高いため、少し遅くなります)と紅葉の頃。一人一人の表情もそれぞれ違い、見ているだけでもとても面白い絵になる風景がそこにはあります。

雲辺寺 五百羅漢 外観

お寺の中もフォトジェニックな風景が充実しています。「おたのみなす」という願いをかなえてくれる(?)なすや…

雲辺寺 おたのみなす

灯籠の並ぶお寺らしい風景など。

雲辺寺 山内

また、お寺の裏には毘沙門天の巨大な像が立ち、てっぺんは見晴台として使われています。

雲辺寺 毘沙門天像

ここからの風景はさらに美しいものです。

雲辺寺 毘沙門天像から

天気に恵まれればのんびりしたい場所ですね。

詳細情報

住所:〒778-5251 徳島県三好市池田町白地ノロウチ763-2


アクセス:雲辺寺ロープウェイ頂上駅から徒歩5分

電話番号

0883-74-0066

営業時間

07:00-17:00(寺務所)


観音寺観光AM:まるで要塞のような外観の豊稔池堰堤(ダム)

ロープウェイを降り、市内に向かう前に一カ所、山の方にあるスポットをご紹介しましょう。豊稔池堰堤(ほうねんいけえんてい)という少し聞きなれない言葉、簡単に説明すれば小さなダムのことです。

豊稔池堰堤 東から

最近、ダムに関心を寄せる方が増えてきたおかげで、この豊稔池も一躍脚光を浴びるようになりました。1930年に竣工した現存する最古のマルチプルアーチダム(止水壁が複数並ぶダム)で、国の重要文化財に指定されています。

豊稔池堰堤 正面

もともと観音寺のある香川県は昔から水不足に苦しんできました。この地方の干ばつ対策として作られたもの。現役で活躍しています。

豊稔池堰堤 上から

まるで西洋の城塞のような独特な外観。近年その人気も高くなり、訪れる方も増えてきているようです。

詳細情報

住所:〒769-1623 香川県観音寺市大野原町田野々


アクセス:大野原I.C.から車で17分


営業時間:散策自由

観音寺観光昼食:美味しいさぬきうどんがお昼過ぎても食べられる「つるや」

私、この県を訪れて初めて知った衝撃的な事実。「うどん県」と名乗っておきながら、うどん屋さんはとてつもなく早く店じまいをしてしまうということ。隣の県出身なのについ最近まで知らなかったのです。そのせいで何度喰いっぱぐれてしまったことか...


早い話、準備していた分のうどんが売り切れたらやめ、という効率のいい運営の仕方というだけ。県外の人のために長く空けておくなんて(ふつう)考えません。そんな苦い経験からお昼の時間が過ぎたらうどんは諦めるようにしています。


ところが、ここ観音寺には朝方から夜まで通しで営業しているお店があるとの情報を得ましたので訪れてみました。つるやというお店です。

つるや 外観

実際に豊稔池堰堤を巡っていたら午後3時近くになっていましたが、ちゃんと営業しておりました。いや、結構お客さんも入っていました。


最近はやりのセルフではなく、席で注文するタイプです。ぶっかけ肉うどん(冷)を注文しました。

つるや ぶっかけ肉うどん

お肉がたっぷりボリューム満点。味付けも程よく甘く(四国の肉うどんの肉は甘く煮る)、うどんのコシもしっかり噛みごたえあるもの。今まで食べた讃岐うどんの中でもトップクラスでした!

詳細情報

住所:〒768-0067 香川県観音寺市坂本町3丁目7-18


アクセス:JR予讃線 観音寺駅から1.3㎞ 徒歩20分

電話番号

0875-23-1761

営業時間

10:00-20:00

定休日:火曜日


観音寺観光PM:一回でニつのお寺が参拝できる!神恵院・観音寺

さて、うどんを楽しんだ後は運動も兼ねて歩きましょう。

観音寺市内には四国霊場の二札所が存在します。しかも、一つの山内(さんない)に二つのお寺が隣接する珍しいもの。

神恵院 観音寺 山門

第68番札所神恵院(じんねいん)、第69番札所観音寺(かんのんじ)です。

観音寺 お地蔵さま

もともとは後述の琴弾八幡宮が68番札所の役割を果たしていましたが、明治に入り神仏分離令が発令された後は、代わりに観音寺のある山内に神恵院というお寺として札所になりました。


現在では神恵院の本堂はコンクリートの外壁を持ち…

神恵院 本堂

一方の観音寺は昔ながらの木造のものになっています。

観音寺 大師堂

札所間はほんの数メートルという食後の運動にもならない距離なので、参拝を終えたら少し頑張りましょう。

詳細情報

住所:〒768-0061 香川県観音寺市八幡町1丁目2-7(観音寺)


アクセス:JR予讃線 観音寺駅から1.6㎞ 徒歩25分

電話番号

0875-25-3871(観音寺)

営業時間

07:00-17:00(事務所)

ホームページ

四国88ヶ所、第68,69番札所のページ


観音寺観光PM:お金持ちになれるかな?銭形砂絵

神恵院、観音寺の山内から階段が高台に伸びているので登ってみましょう。

しばらくすると車道に合流し、さらに足を進めると展望台にたどり着きます。西側を見ると…

銭形砂絵 遠景

巨大な砂絵が見えます。こちら、観音寺市のシンボル「銭形砂絵」です。

「寛永通宝」と描かれた縦約120m、横約90mの巨大な砂絵は「見たものはお金に苦労しない」という言い伝えがありますが、実はどのような経緯でできたかということがはっきりと分かっていないそうです。(一説には藩主に歓迎の意味を示すために一晩で作ったとか?)

銭形砂絵 近景

春と秋の化粧直しや台風などで崩れてしまった場合は、市民総出で補修する、地元民にも愛されるシンボルとなっています。

詳細情報

住所:〒768-0062 香川県観音寺市有明町14−甲144025番−1


アクセス:観音寺・神恵院から徒歩15分

電話番号

0875-23-3933(観音寺市商工観光課)

営業時間

散策自由


観音寺観光PM:高台からの風景も参道も美しい!琴弾八幡宮

砂絵の展望台から少し南に行くと琴弾八幡宮(ことひきはちまんぐう)へたどり着きます。

本殿のある境内は市内が一望できる風光明媚な場所。

琴弾八幡宮 階段

実はこの神社、本殿にたどり着くまで麓から300段以上の階段を登ってこなくてはなりませんが、この神恵院・観音寺から銭形砂絵の展望台経由で登ってくると比較的楽に到着します。

琴弾八幡宮 本殿

とはいっても、展望台に行くまでに既に山を登っているのですけどね…

琴弾八幡宮 参道

参道の途中の風景もとても美しい神社でした。

詳細情報

住所:〒768-0061 香川県観音寺市八幡町1丁目1


アクセス:JR予讃線 観音寺駅から2㎞ 徒歩30分

電話番号

0875-25-3828

営業時間

境内自由

09:00-16:00(社務所、要確認)


時に美しく、時に楽しい風景が楽しめる観音寺市

さて、いかがだったでしょうか?

景色が美しい場所、普段あまり見かけない珍しいものがあったりとバラエティーに富んだ観音寺市。四国88ヶ所のイメージが大きいですが、実はいろいろなものが楽しめる町、是非足を運んでみてください!