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ホーリー祭で死にかけた!インドで最も危険で過激なホーリー祭を在住女子が徹底レポート!
インドの春の訪れと豊作祈願のお祭りホーリー祭。それはカラフルな色水を掛け合い皆で楽しく祝うもの。かと思いきや、やばい、死ぬかと思った!魅惑のホーリー祭は実際はどのようにお祝いされ、そしてどれほど危険なのか?元インドバックパッカー、現在インド在住のわたしがホーリー祭の実態をお届けします!
この記事に登場する専門家
インド在住ナマステ女子
のじょみ
インドのカラフルなお祭り「ホーリー祭」をご存知ですか?
ナマステ!インド在住ライター、のじょみです。
(本名のぞみですが、インド人はざ行が上手く発音できず、のじょみと呼ばれます)
皆さん、インドのお祭り、ホーリーをご存知ですか?
カラフルな色水を掛け合い、最後は「ハッピーホーリー!」と声を掛け合い抱き合う、春の訪れを祝う豊作祈願のお祭りです。
わたしはそんなホーリー祭で死にかけました・・・!!
カラフルなだけじゃない、実は世界で最も過激なお祭りのひとつ「ホーリー祭」をインド在住のわたしが実態をレポートします!
ホーリー祭とは
ホーリー祭はヒンディー教のお祭りです。インドやネパールで見られます。
もともとは豊作祈願の祭りでしたが、悪魔払いなどの風習も混じりあい、現在のように色水を(過激に?)掛け合うお祭りになりました。
この色粉や色水を掛けるお祝いの仕方は、悪鬼を追い払うために泥や汚物を投げつけたのが始まりとされています。日本の節分のようですね。
粉の色にも意味があり、黄色は尿、赤は血、緑は田畑を意味するとされています。
ホーリー祭の時期
インド歴の11月の満月の日、通常の我々の暦で言うところの3月に開催されます。
お祭りは正式には2日間で構成されており、1日目をホーリー、2日目をドゥルヘンディと呼んでいます。
ちなみに2018年は3月2日でしたが、2020年は3月10日です。
ホーリー祭の歴史
「ホーリー祭」という名前はインド神話の登場人物ホーリカーが由来とされています。
ホーリカーには兄がおり、彼は自分自身を絶対の神と考えていたことから、息子が他の神様を信仰することに憤り、殺害しようと考えたのです。
ホリカは炎の中でも燃えない。そんなホーリカーを利用し、兄はホーリカーと息子を炎の中へ誘導し、息子の抹消を試みました。
それなのに、何故かホーリカーだけが亡くなってしまったのです。そんな状況になってしまった兄の息子は悲しみから収穫物を燃やして、その灰をホーリカーの死体に撒きました。
これがホーリー祭の始まりとされています。豊作祈願、春の訪れ、魔除けが組み合わさったホーリー祭にはこんな神話の背景があります。
ホーリー祭の伝統的なお祝い方法
1日目のホーリー祭は日没を過ぎた頃に始まります。
男女のグループに別れ、「ファグアー」というヒンドゥー教の男女の愛情の歌を皆で歌います。ホーリカーの神話にちなんだ焚火と共に、お祈りをします。
焚火を囲み、男女で愛のメロディを奏でる。なんてロマンチックなお祭りの始まりなのでしょうか・・・。
と思いきや。
2日目はご存知の通り、色水を掛け合います。
さあ、ホーリー祭の本番がやってきましたよ!!この日は通りがかった見知らぬ人も近寄れば、顔や身体に色水をぶっかけます。
色水を掛けた後は「ハッピーホーリー!」と言いながら抱き合います。気づいたら皆がエスカレートして全身が色まみれです。
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インドのホーリー祭①首都デリーはほんわか笑顔でカラフル!
ではでは、早速首都デリーのホーリーを実況です。
大都市では、友人や家族と敷地内で音楽をかけながら、わちゃわちゃ色水や色粉を擦り付け合ってお祝いします。
写真も、わたしの同僚インド人のホーリーお祝い風景です。
友達と自国の祝日を楽しむ、なんとも微笑ましい一枚です。
デリーのホーリーお祝い方法
首都デリーのホーリーのお祝いは
家族や友人と色粉をぐりぐり擦り付け合ったり、マンションやソサイエティの敷地内で住人同士でわちゃわちゃはしゃいだりと至って平和なカラフルな一日。
さらには、首都ならではですが、高級ホテルのホール内でもホーリーイベントが行われたりもします。
デリーのエアロシティという空港近くの高級ホテルエリアでも数多くのイベントが開催されます。
ホテルで安全に(←これがなによりも大事)に異文化を感じられます。
また、デリーの街中にはバックパッカーなどの外国人も沢山います。
オールドデリーの安宿街パハールガンジの通りでは
バックパッカーとカラフルにまみれながら楽しいひと時も過ごせます。
デリーで遭ったわたしのホーリー事件
2016年にバックパッカーで初めてインドはデリーに降り立ったのが運良くなのか、運悪くなのか、ホーリー祭の時期でした。
パハールガンジの通り「メインバザール」を歩いて
最後のお土産ショッピング!と思い、わくわくしながらうろちょろしていたその時、事はおこりました。
ざっばーーーーーーーーん!!!!
気付いたら全身水まみれ・・・背後から水を掛けられました・・・
お気に入りのインドブロックプリントのズボンがびちょびちょに・・・
周りにいたガキ・・・失礼、子供たちがケラケラ笑っていました。
露店のおやじさんも笑いながら「ハッピーホーリー」とかなんとか。
むかつくぅぅぅぅぅ!されど、これもまたインド哉・・・。
これがわたしの旅人としての初ホーリー体験でした。
インドの洗礼を受け、受け入れてしまったわたしは現在インドに移住です。
インドのホーリー祭②洗練都市ムンバイは西洋風!?
さて、お次はインド第二の都市ムンバイのホーリー祭。
ムンバイも首都デリーと同じく、家族や友人と敷地内で大音量の音楽と共にワイワイ色水を掛け合い色粉を顔に擦り付け合ってお祝いします。
ナイトライフでも有名なムンバイ。ダンスやパーティが大好きなムンバイっ子はカラフルにまみれながらボリウッドダンスに明け暮れます。
ムンバイのホーリーお祝い方法
第二の都市、そしてナイトライフの盛んなムンバイのホーリー祭は
イギリス統治時代の雰囲気がデリーよりも色濃く残っているムンバイだからか
一言でいうと「ヨーロッパの様な洗練」!
写真の様な企画されたビッグイベントが街中で開催され
ライブ音楽やお酒と共に踊り狂って騒ぎまくって、根暗の筆者から見たら「パリピデー」となるのがホーリー祭です。
伝統的に祝うよりも、若々しくはしゃぎたい!という旅人にはムンバイは最適です。
ムンバイでの西洋ホーリー体験
デリーと違って「やっぱりさすがムンバイ!」と思わされたのが
ホーリー祭 × EDMイベント !!!
2019年のホーリーでは、あのDJ SNAKEがはるばるムンバイまで来てホーリーライブイベントが行われました。根暗ながらDJ SNAKEが密かに好きなわたしも参加!
前半はライブ会場でホースから発射される水と配られる色粉を混ぜて、参加者みんながぐちゃぐちゃに!!
そこらじゅうで叫ばれる「ハッピーホーリー!!」
持っていたレッドブルウォッカにも色粉が入って、いつの間にか、わたしは赤緑色の酒を飲んでいました・・・。(今思えば馬鹿なことをしていました)
そして後半はDJ SNAKEご本人様ご登場です!
ヒットEDMに合わせて色水まみれのインド人が飛び跳ねる、飛び跳ねる・・・。
なんてカオスな空間に居るんだろう、と思いながら
歴史の伝統と現代の流行が混ざり合うのもまたいとをかし、と思いを馳せました。
インドのホーリー祭③バラナシは最高に過激で死を覚悟!?
最後というより、ご紹介しないと終われないのがヒンドゥー教の聖地で有名なインド東北部のバラナシのホーリー祭です。
宗教都市バラナシのホーリーは伝統的なのかと思いきや
いままでの伝統に逆らうかのように狂っております。
もう一度言います。狂ってます。
写真ではガンジス川のほとりで、色粉にまみれたピンクのおじちゃんがのどかに休憩、なんて見えますが
どうやってこのピンクになったのかの実態を見ていきましょう。
バラナシのホーリーお祝い方法
先に結論を言いますと、バラナシにホーリー祭を祝いにくるのは命掛けです。
ホーリー祭にチェックインやチェックアウトをクローズする宿もあるくらいです。
バラナシは観光客も増え、保守的な伝統の家族と革新的な若者が住んでいます。
そんな土地ではもちろん家族でお祈りのプージャをしたり色粉を投げたりもしますが
若者たちの集うオープンストリートではお祭り騒ぎを超えて戦争状態になります。
バラナシで安全に旅人がホーリー祭を楽しむには
ゲストハウスのゲスト同士で敷地内でカラフルに染まってインスタ映え!というやり方のみをお勧めします。
死を覚悟したバラナシホーリー事件
ほがらかな春のバラナシ。
ガンジス川を眺めチャイを飲み、大きな空を仰ぐ。
しかし、通りを歩こうものなら飛び交うものは色水・・・だけではない。
そこはまさに地獄絵図
ホーリー祭って色粉を掛けるのですよね?と疑うしかない地獄絵図の中身は
①牛のう〇こまみれのインド人
②道端に転がっている岩やレンガの嵐
③そこらじゅうで起こる殴り合いやヒンディー語の罵倒
④「ハッピーホーリー!」と言いながらインド人男性が抱きついて来たかと思いきや、おっぱいを揉まれる始末
(※本当に女性は気を付けてください)
そしてこの日ばかりは禁酒のバラナシでもお酒を飲む人が増加!
暴れて酔いつぶれたカラフルなインド人がガンジス川のほとりにこんもり転がっています。
泥酔の図体のでかいインド人が色粉以外でも襲ってくる(?)と思えば恐怖しかありません。まさにバイオハザード・・・。
普段は宗教色の強い落ち着いた幻想的な町、バラナシですが
この日ばかりは人間の猛威と本能が剥き出しの地獄の町と化します。
ホーリー祭参加にあたって気を付けること
バラナシ以外では特に気を付けることは無いのですが
ホーリー祭の日にインドで外出をする際は、何かしら水や色粉を掛けられると覚悟しておけばむかつくことはないでしょう。
インド人も外国人にちょっかいを出せる絶好の時です。
子供がいたずら心で水を掛けてくる分には大人な対応と笑顔で「ハッピーホーリー!」と言ってあげましょう。
バラナシは、日本人宿も当日のチェックインやチェックアウトをクローズする程、危険と認識しているお祭りです。
あまり過激に暴れている集団には近づかず、川沿いで子供とわちゃわちゃ粉水を掛け合い、微笑ましいホーリー祭を過ごしましょう。
怪我やセクハラの可能性が潜んでいるので、自らバラナシの発狂集団には入り込まないようにしましょう・・・。
あなたもインドで「ハッピーホーリー」!
伝統的な春の訪れと豊作祈願のお祭りが目に見える「狂気」に変わることもある、インドのホーリー祭。
バラナシのホーリー祭を目的に旅をするのは死にかけた本人としてオススメできませんが
観光シーズンでもある3月にインドへ旅する皆さんは、ホーリー祭に被れば、是非現地のインド人と絡める機会を楽しんでみてください!
「ハッピーホーリー!」
筆者ナマステ女子のじょみのブログはこちら!
なますてに染まるよ
27歳、インド現地採用女子のブログ インド情報から、インドで生活する中で感じること、インドを通した自分の変化まで。インド旅行の手配お手伝いもします!
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