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初心者向けロサンゼルスの美術館3選!時代背景解説付き!入場無料も?

2019.12.28

ロサンゼルスには、多くの観光スポットが存在しますが、中でも必見なのが美術館です。今回は数あるロサンゼルスの美術館の中から厳選してノートン・サイモン美術館、MOCA、The Broad、の3つの美術館をご紹介。時代背景も含めて絵画の見方を解説します。

この記事に登場する専門家

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メキシコ在住ライター

アンティーク

ヨーロッパ及び中南米を中心に世界30カ国以上の一人旅を経験。大学卒業後5年間はチリ、エクアドル、ペルー、ウルグアイといった南米各国に定期出張する日々を送り、現在はメキシコに拠点を移して活動中。

  1. ロサンゼルスで美術を楽しむ
  2. ロサンゼルスで印象派に浸る【ノートン・サイモン美術館】
  3. ロサンゼルスの現代美術館【MOCA】
  4. 芸術は万人に開かれる-ロサンゼルスの無料の美術館ならここ【The Broad(ザ・ブロード)】
  5. ロサンゼルスの美術館は何処も一見の価値有り

ロサンゼルスといえばアメリカの中でも有数の観光地。ハリウッドやビバリーヒルズなどセレブなイメージが強いのですが、実は多くの美術館や博物館があることで有名な都市でもあります。今回はロサンゼルスの数ある美術館の中からノートン・サイモン美術館、MOCA、TheBroadの3つの美術館の魅力をご紹介します。

ノートン・サイモン美術館はロサンゼルス東部に位置するパサディナ地区にある美術館で、特に印象派の作品を多く展示している美術館です。

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ドガを中心に、沢山の画家の絵画を鑑賞することができます。フラゴナード、ゴヤ、ピカソなど、常設展での展示は約1000点。

絶対鑑賞したい印象派の作品たち

数ある作品の中でも絶対に見逃せないのがエドガー・ドガのコレクションです。エドガー・ドガはフランスを代表する画家の一人。印象派が活躍した1800年代中盤から1900年代始めまで活躍した画家で、睡蓮で有名なモネ、先駆者マネ、ヒマワリのゴッホ、甘美なルノワールなど、あまりにも有名な彼らとともに時代を生きていました。

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ドガは一瞬を切り取る画家として活躍。その一瞬のモデルとなったのが疾走する馬であり、舞台上そして日常のバレリーナでした。

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ドガを凝縮して堪能することができる美術館がロサンゼルスのノートンサイモン美術館です。空間いっぱいのドガ。一つ一つの展示方法が作品を引き立たせます。そこでは画家が描いた「一瞬」に出会い、進めば進むほどに画家の「今」を感じることができるのです。ドガに彩られた館内で、静かに、そして力強く佇む一人のバレリーナ。彼女は用意されたこの舞台で、いったい何を思うのでしょうか。

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ルノワールは甘美な画風が特徴の画家。「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」は誰もが一度は見たことがある作品ではないでしょうか。ノートン・サイモン美術館で特に見所なのはこちらの裸婦の絵画。印象派が台頭する19世紀までは実在の人物を一糸纏わぬ姿で描写することはタブー中のタブーでした。そのため、画家たちは神話画や宗教画の中で女神や物語の登場人物として裸婦を描いていました。一方で、このルノワールの作品は生身の女性の姿が表現されています。この表現方法の変化こそが価値観の変化であり、この絵を見ると、印象派の時代に既存の秩序が破壊され、新しい表現を画家たちが描くことができるようになったという、時代の流れを感じることができるのです。

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ノートン・サイモン美術館にはゴッホの自画像も展示されています。ひまわりの絵で有名なゴッホですが、こちらの自画像も力強く描かれておりひと際目を引く作品です。ちなみに、ゴッホは「タンギー爺さん」という作品も描いており、この作品の背景には日本の浮世絵が描かれています。「タンギー爺さん」から分かることは、この時代に西洋では日本の絵画が高く評価されていたということ。ジャポニズムとして知られるこの日本芸術のヨーロッパへの影響は、当時の印象派の画家たちに大きなインスピレーションを与えました。

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タヒチの人々を積極的に描いたゴーギャン。一時期ゴッホとの共同生活を送ったことがあることでも有名で、ポスト印象派の画家として印象派の流れを汲みつつも新しい表現方法を実践し活躍した画家です。印象派が台頭するまでのヨーロッパはオランダなど一部の地域を除き絵画は王侯貴族のものでした。したがって一般市民が絵の対象となることはありませんでした。しかし、時代が下り、市民が主役となると、購買層が市民に移り、様々なテーマの絵画が描かれるようになったのです。

ノートン・サイモン美術館は印象派だけにあらず

印象派の絵画が印象的なノートン・サイモン美術館ですが、実は印象派以外にも多くの素晴らしい作品を鑑賞することができます。

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こちらはクラナッハのアダムとイブ。アダムとイブの物語は日本人にも馴染み深い旧約聖書の物語です。エデンの園という楽園に生まれたアダムは神様から善悪の知識の実は食べてはいけないと命令されていました。しかしある日蛇に唆されたイブがそれを食べてしまい、アダムも神様の言いつけに背いてその実を食べてしまいます。この出来事により、羞恥の概念を知った二人は自分が裸でいるのが恥ずかしくなり、イチジクの葉で腰を隠すようになったそうです。その後、神は怒り二人は楽園を追放され、労働や出産によって命をつないでいくこととなったのです。

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縦に引き伸ばしたような画風が印象的なモリディアーニ。一度見たら忘れられないこの画家の作品は、実は日本の名古屋市美術館、ポーラ美術館、松岡美術館でも鑑賞することができます。

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ノートン・サイモン美術館の地下展示室では大規模なアジア美術の展示が行われています。特にインド周辺の美術品や仏教関係の美術品が多く展示してありますので、是非こちらもご覧ください。

ノートン・サイモン美術館詳細情報

開館時間:月・水・木-12:00-17:00、金・土-11:00-20:00、日-11:00-17:00

休館日:火

入場料:大人-15ドル(約1800円)、62歳以上-12ドル(約1400円)、18歳以下-無料、学生-無料、現役軍人-無料

ロサンゼルスで現代美術を堪能できるのがMOCA。ダウンタウンにあり、ウォルトディズニーコンサートホールやThe Broadの正面に位置する美術館。日本人建築家磯崎新による設計です。

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現代アートと言うと難しいイメージがあるのですが、自由な発想で鑑賞できるのが現代アートの面白いところ。MOCAは規模はそれほど大きくありませんが、展示物の存在感は抜群。MOCAでは自分のお気に入りの作品を選びながら鑑賞するのがお勧めです。

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MOCAを訪れた際に真っ先に目に入るのがこちらのパブリックアート。航空機の廃材から作られたアートだそう。MOCAの代名詞とも言えるこのオブジェは券売所の隣で存在感を放っています。

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美術館内で特に目を引いたのがこちらの作品。描かれているのは現代アートですが、なんと日本の国民的キャラクターであるスーパーマリオらしき人物が描かれています。

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こちらの作品は靴箱でしょうか。もしくは郵便受け? 現代アートは一目では何を表しているのか分からない作品が多い印象ですが、想像を膨らませながら作品を鑑賞すると、だんだん面白くなってきます。ちなみに私はこの作品を見て、ランドセルの鍵を閉め忘れたまま下駄箱で靴を取り出した時にカバーが開いて教科書が全部流れ出てしまったという出来事を思い出しました。

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作品の展示スペースは広々しており、ゆったりした気持ちで鑑賞することができます。テーマとして少し怖い雰囲気の絵や綺麗な絵、面白い展示物など、色々ですが、メッセージ性が強い作品が多くあったなという印象です。MOCAを訪れた際はMOCAで是非お気に入りの作品探しを楽しんでみてください。

MOCA詳細情報

開館時間:月・水・金-11:00-18:00、木-11:00-20:00、土・日-11:00-17:00、

休館日:火

入場料:大人-15ドル(約1800円)、学生-8ドル(約1000円)、65歳以上-10ドル(約1200円)、12歳未満-無料

ロサンゼルスの現代美術館MOCAの向かいにはThe Broadという美術館が鎮座します。

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無料の美術館と言うこともあり、入り口はいつも行列ができていますが、中は広々としており、沢山の面白い作品と出会うことができます。

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始めにご紹介するのがこちらの机と椅子。何の変哲もない家具に見えますが、実は縮尺を間違えたかのような巨大なオブジェなのです。実際に見てみると大迫力で、スモールライトに照らされて小さくなった時の気分を味わうことができます。

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続いて、こちらの像。どこかで見たことがある超有名人のような像。この作品に言葉は要りません。

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バルーンアートを巨大化させたようなこちらの作品では、鏡面に写る自分を写真に収める姿が多く見られました。とてもユニークな作品でメルヘンな感じが可愛らしい現代アートです。

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最後にご紹介するのがこちらの作品。なんと日本人美術家である村上隆さんの作品です。ポップな雰囲気が可愛らしく、見ているだけで明るい気持ちになることができました。

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展示スペースは2階が主なのですが、2階と1階を繋ぐ階段からは絵を保管する倉庫を覗き見ることができました。美術品の保管方法を観ることができるというのはThe Broadならではの粋な演出。

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建築自体も独創的で、特に1階部分はアーティスティックな雰囲気でした。The Broadではユニークな作品も、アートな雰囲気の建築もどちらも楽しむことができます。作品は面白いものが多く、心からアートを楽しむことができる美術館でした。現代美術というと難しいイメージがあったのですが、知識ゼロの私でも本当に興味を持って現代美術を鑑賞することができました。感性のまま楽しめる易しい作品が多く、とても優しい美術館ですので、ロサンゼルス観光の際は是非足を運んでみてください。

The Broad詳細情報

開館時間:火・水-11:00-17:00、木・金-11:00-20:00、土-10:00-20:00、日:10:00-18:00

休館日:月

入場料:無料

今回はロサンゼルスのノートン・サイモン美術館、MOCA、The Broadという3つの美術館をご紹介しました。どの美術館も多くの印象的な作品を展示しており、また、ゆったりと美術品を鑑賞することができる広々とした美術館でした。ノートン・サイモン美術館の印象派コレクションは息を呑むほど美しく、MOCAは独特な作品たちを「何を表現しているんだろう」と考えながら鑑賞するのがとても面白い美術館です。The Broadには子どもたちも楽しめるような楽しい展示物が多く、子どもと一緒にロサンゼルスを観光したいときには是非観光ルートに入れて欲しいなと思いました。ロサンゼルスには今回紹介した美術館の他にも沢山の美術館が存在しますので、是非ロサンゼルスで美術館巡りを満喫し、お気に入りの美術館を見つけてみてください。