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Category愛媛

大洲の町を観光!伊予の小京都を満喫する日帰りおすすめ観光モデルコース!

2018年、愛媛県中部にある大洲市は西日本豪雨で大きな被害を受けました。あれから1年、復興が進み再び「伊予の小京都」という名に恥じることない美しい姿を取り戻しました。今回はそんな大洲の美しく面白いスポットを巡るプランをご紹介いたします。

この記事に登場する専門家

むらあひるのサムネイル画像

愛媛県在住ライター

むらあひる

ドイツに8年間滞在中、旅行の楽しさに覚醒。それ以来、暇さえあれば美しい自然、面白いものを求めて東へ西へ。訪問した観光施設は国内外合わせて2,000以上。現在は愛媛県に在住、通訳や翻訳をしながら旅に出かける隙を狙っています。

大洲には観光スポットが満載!

こんにちは。災害にあった地域を支援するのは、その地に行って観光すること、そしてその情報を伝えることが一番だと考えているむらあひるです。


もともと愛媛県は災害の少ない県として知られていますが、昨年2018年の西日本豪雨ではそんな愛媛県、特に南予(南部)地方が大きな被害を受けました。これからご紹介する大洲市は山に囲まれた盆地に位置し、肱川(ひじかわ)という大きな川があるために、広範囲で浸水の被害に苦しみました。

肱川の風景

あれから1年の歳月が流れ、まだ所々にその被害の跡が見られるものの、ほとんど災害前の状態に戻り、美しい姿を取り戻しました。今回は松山から日帰りで巡れるポイントを集めてみましたので、参照にしていただき、是非復活した大洲という町を楽しんでください。

大洲へのアクセス

JR利用の場合

松山から伊予大洲駅まで特急で約35分


車利用の場合

自動車道経由で約1時間

大洲観光AM:日本100名城の一つ、【大洲城】を楽しもう

大洲にはいくつか町を代表するシンボルがあります。その一つとして挙げられるのが大洲城ではないでしょうか?小高い丘の上にそびえたつ黒いお城。

大洲城 西から

立派な姿ですが、実はつい最近(2004年)再建されたもの。とてもそうは思えないのは、再建する際、昔の資料が充実していたため極力当時のお城の姿にすることができたからだそうです。

今まで数多くのお城を見てきましたが、再建されたものでは日本一のお城だと思います。

大洲城 正面から

天守に登ると、肱川や冨士山(とみすやま)の美しい風景を楽しむことも。

大洲城 天守から

ちなみに「伊予灘ものがたり」というJR四国の観光列車に乗ると、旗振りをしてもらえますよ。

詳細情報

住所:〒795-0012 愛媛県大洲市大洲903


アクセス:JR伊予大洲駅から約2㎞、徒歩30分


電話番号:0893-24-1146


営業時間:9:00~17:00 (札止16:30) 年中無休


料金:


・普通券

大人¥500 ⇒ ¥550(2019年10月1日から)

小人¥200 ⇒ ¥220(2019年10月1日から)


・共通券 (臥龍山荘とセット)

大人¥800 ⇒ ¥880(2019年10月1日から)

小人¥300 ⇒ ¥330(2019年10月1日から)


ホームページ

大洲観光AM:ミシュラン1つ星、【臥龍山荘】

大洲のもう一つのシンボルは、臥龍山荘(がりゅうさんそう)という建物。1907年に完成し、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン(ミシュラン社による日本のガイドブック)で一つ星を獲得しているものです。

臥龍山荘 不老庵

肱川沿いの高台に建てられ、臥龍院(がりゅういん)、知止庵(ちしあん)、不老庵(ふろうあん)と呼ばれる三軒の建物から構成されています。

臥龍院は母屋の役割を持ち、数寄屋造りで内部の4つの部屋がそれぞれ個性的。日本のわびさびの精神を見て取ることができます。

臥龍院 内装

知止庵はかつては浴室、現在では茶室の役割を果たし、離れの不老庵は崖に面して建てられており、肱川と冨士山(とみすやま)の非常に美しい景色が楽しめます。

不老庵から肱川の風景

また庭園も非常に格式高く、苔の使い方が上品で素晴らしい仕上がりです。

臥龍山荘の庭園

時間があれば一日中でものんびりしてしまいたい場所。

詳細情報

住所:〒795-0012 愛媛県大洲市大洲411-2


アクセス:JR伊予大洲駅から約2㎞、徒歩30分


電話番号:0893-24-3759


営業時間:9:00~17:00 (札止16:30) 年中無休


料金:


・普通券

大人¥500 ⇒ ¥550(2019年10月1日から)

小人¥200 ⇒ ¥220(2019年10月1日から)


・共通券 (大洲城とセット)

大人¥800 ⇒ ¥880(2019年10月1日から)

小人¥300 ⇒ ¥330(2019年10月1日から)


ホームページ

大洲観光AM:ドラマのロケ地ともなった風情ある【大洲神社】

臥龍山荘からもう少し高い場所に位置する大洲神社。1331年に大洲城が築城された際に建てられ、大洲市の総鎮守の役割を果たしています。

大洲神社 全景

階段を昇っていくと、広い境内の敷地にたどり着きます。大きな木が何本も生えて、風通しのいい、居心地のいい神社。こういうのを世間一般にはパワースポットなんて言うのでしょうね。

大洲神社 本殿

もうかなり昔の話ですが、ここ大洲神社は「東京ラブストーリー」ドラマのロケ地になった場所でもあります。知っている人は…大体の歳がばれてしまいますね(笑)

詳細情報

〒795-0012 愛媛県大洲市大洲417-16


営業時間:境内自由


ホームページ

大洲昼食:お昼ご飯は【大洲炉端 油屋】で

伊予の小京都と呼ばれるだけあってオシャレなお店も多くある大洲ですが、お昼ご飯は油屋さんでいかがでしょうか?

大洲炉端 油屋 外観

外観は古い蔵のよう。名前の通り、夜は炉端焼きを楽しめるお店。お昼のランチもなかなかいいものです。

油屋のさつま汁

写真は伊予さつま汁定食。伊予さつま汁は宮崎の冷や汁に近いもので、使われている味噌が甘いのが特徴。このほかには鯛飯(南予風、タイのお刺身を卵を溶いただしにつけ、ご飯にのせて食べる)や名物の油そばなどもあります。

詳細情報

住所:〒795-0012 愛媛県大洲市大洲42


電話番号:0893-23-9860


営業時間:


【火~日・祝・祝前】ランチ 11:00~14:00 (L.O.14:00)【火~金】 ディナー 18:00~23:00 (L.O.22:00)

【土・日・祝・祝前】ディナー 17:00~23:00 (L.O.22:00)

日曜営業


定休日

月曜日 ※月曜日が祝日の場合、火曜日

大洲観光PM:【思ひ出倉庫(ポコペン横丁)】でノスタルジーな気分に

2019年、元号が変わり令和となりました。しかしこの世の中、まだ昭和時代生まれの方が多いですよね?私もその一人。そんな昭和の人間の気持ちをワクワクさせる場所があります。その名も「思ひ出倉庫」。

思ひ出倉庫 入口

レトロ、ノスタルジーそんな言葉がよく似合います。

思ひ出倉庫 中身

昭和の時代を過ごした人は、「ああ、これうちにあった!」とか「懐かしいな」って思わず口に出してしまいます。そんな古い品々が所狭しと並んでいます。

思ひ出倉庫 フィギュア

平成生まれの若い方にとっても、珍しいものばかりで写真映えするものがたくさん。

写真を撮って、気づいてみたら結構時間が経っていた、なんてことが起こる場所です。

思ひ出倉庫 看板

昭和の人間も、そうじゃない人も、老いも若きも楽しめるそんなスポット。是非訪れてみてくださいね。

詳細情報

住所:〒795-0012 愛媛県大洲市大洲103


電話番号:0893-24-2664(大洲観光協会


営業時間:


9:30~16:30(入場16:00まで)

休業日:年末(12/29~12/31)


料金:大人200円/中学生以下100円

大洲観光PM:弘法大師ゆかりの四国別格【十夜ヶ橋】

大洲城や臥龍山荘から少し離れ、国道56号線を松山方面へ進んでいくと、小さなお堂が見えてきます。四国別格第8番札所、永徳寺。通称十夜ヶ橋(とよがはし)と呼ばれています。

十夜ヶ橋 大師堂

かつて弘法大師が大寶寺(四国44番札所、久万高原町)に向かっていた際に、この地で夜を迎えることになりました。ただ、周りには人家もなく、橋の下で一夜を過ごすことに。

実際に夜を明かしたところ、十夜を過ごした気持ちになったそうです。それ以来、この地を十夜ヶ橋と呼ぶようになりましたとさ。

永徳寺のそばの橋を渡ると、恐らくこの地で夜を明かしたであろうお大師様が横たわる像があります。

十夜ヶ橋 大師像

お遍路さんが橋を渡る際に杖をつかないようにしている風習は、橋の下で野宿している(かもしれない)お大師様に気を使っているからとか。

2018年の西日本豪雨で被害を受けた場所。本堂が流されてしまい、現在では大師堂だけが立っています。一日も早く再建されることを心よりお祈りしております。

詳細情報

住所:〒795-0064 愛媛県大洲市東大洲1808


電話番号:0893-25-2530


営業時間:境内自由


ホームページ

大洲観光PM:世界に認められた【少彦名神社】

これも市内から少し離れた場所にあります。

日本には神社が八万社もあるそうで、八幡神社や天満宮、神明神社など似たような名前を関した神社がほとんどを占めています。「少彦名(すくなひこな)」という名前がついている神社はほとんどありません。というのも、少し謎の多い神様だからです。


古事記や日本書紀によれば、大国主命のパートナーとして重要な役割を果たした神様なのですが、ある時突然いなくなってしまいました。どうやらこの大洲の地が終焉だったと言われます。


珍しいのは祀っている神様だけではありません。この大洲にある少彦名神社は建築様式が非常に独特なのです。

少彦名神社 参籠殿

俗に懸け造りと呼ばれ、代表的なものとしては京都の清水寺、鳥取三朝の三仏寺投入堂などがあります。どれをとってもかなりインパクトの強いものですが、なぜここの神社が今まで知られていなかったかというと…簡単にいうならば「ほったらかし」にされていたから。支柱の部分が藪の中に隠れていたため、懸け造りだということが分からなかったそうです。

少彦名神社 参籠殿 上から

では、なぜこのようなものが再び日の目を浴びたかというと、海外からの調査のおかげ。2014年にアメリカのワールド・モニュメント財団がこの地を訪れ、「危機に瀕している世界のモニュメント」としてリストに列挙。それから1年ほどの歳月をかけ、修復を完成させました。その功績が称えられて2016年にユネスコアジア太平洋文化遺産保全賞を受賞。世界に誇る建築として認められました。


まだあまり脚光を浴びていない場所ですが、一見の価値があるところなので是非見学してください。

詳細情報

〒795-0083 愛媛県大洲市菅田町大竹乙937番地2


営業時間:境内自由


『小京都』という名に恥じない大洲を満喫してください

さてこのように様々なジャンルの観光地に恵まれている大洲という町、いかがだったでしょうか?松山からのアクセスもよく、日帰りのプランも組みやすいと思います。

また、隣町の内子町と合わせて巡ってみるのも面白いかもしれませんね。


私は実家からも近いこともあり、大洲という町を何度か訪れたことがあります。もちろん災害前と後の両方知っていますが、地域の皆さんの努力のおかげで、ほぼ完全に復活している姿には心打たれます。

そんな町だからこそ、是非とも訪れていただきたく、今回記事にまとめてみました。写真映えする場所も多いのできっと満足する旅になると思いますよ!