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今治1泊2日観光モデルコース!健康的に歩いて自転車に乗って自然と文化を楽しもう!
しまなみ海道の愛媛県側の拠点として、またタオルの町として、近年全国的に知名度も上がってきた今治市。様々な観光地がありますが、島しょ部も含めると実は結構広い町なのです。そのため、今回は少しずついろいろな見どころを一泊二日ほどで回れるようにまとめてみました。今回は歩いたり自転車で走ったりと、ちょっと健康的なプランです。
この記事に登場する専門家
愛媛県在住ライター
むらあひる
自然と文化に囲まれた観光地がたくさん!今治市の観光モデルコース!
こんにちは。普段使用しているタオルはもちろん今治製のむらあひるです。地元で作られているものに愛着を感じるのは大切なこと。県外の方々にもお勧めしやすいですからね。旅行先に関してもその通りです。地元の人間しか知らないことはどんどん知っていただきたいですしね。
今回の旅先は愛媛県北部にある、今治市。県内では松山市に次いで2番目に大きな町です。平成の大合併(2005年)に伴い、島しょ部なども含め、その範囲が大幅に広がりました。
メインの見どころを回ろうとすると2日ぐらいは必要になります。地域ごとに分けておりますので、以下参照にしてみてください。
また、ほんのちょっとではありますが、歩いたりサイクリングも組み込んで健康的な旅行プランにしているのも特徴です。
今治1泊2日観光モデルコース
【一日目】
=今治市内中心部=
・今治城
・タオル美術館
=市内西部(旧菊間地区)=
・うまい店
・遍照院
・かわら館
【二日目】
=島しょ部=
・馬島
・大山祇神社
・向上寺
・高根島灯台
【今治市までのアクセス】
JRで今治駅まで
松山駅から特急(いしづち・しおかぜ)で約40分
岡山駅から特急(しおかぜ)で約2時間
高松駅から特急(いしづち)で約2時間
バスで今治駅まで
松山駅から約1時間
大阪梅田から約6時間
今治観光1日目:お堀と石垣がの美しさが絵になる今治城
まずはJR今治駅周辺、市内中心部の観光地についてご紹介しましょう。
まず初めに今治市のシンボルの一つ今治城をご紹介いたしましょう。再建された城郭ではあるものの、美しい石垣を持ち、海水を引いて作った堀が特徴の美しいお城です。日本三大水城の一つにも挙げられています(残り2つは高松城と中津城)。
1602年に築城の名手とうたわれた藤堂高虎によって建築が始まり、2年後に天守を完成しました。
明治に入り一旦廃城となりましたが、1980年代から天守等の再建が始まり、2007年に現在の状態に至りました。
とても絵になるお城なので、是非足を運んでみてください。
詳細情報
住所:〒794-0036 愛媛県今治市通町3丁目1-3
今治観光1日目:今治タオルという一大ブランドが集結!タオル美術館
今治市が近年その名前を全国区に押し上げた要因は「タオル」の存在ではないでしょうか?いまや一大ブランドになった「今治タオル」。120年の歴史を持つ一大工業品として現在でも国内で全生産量の6割以上のシェアを誇ります。
一時期は安価な海外製品のため、生産量を落としてしまいましたが、品質の良さから見直され、高級品としても市場に出回るようになりました。
そういった今治タオルの良さ、美しさを伝えるために、タオルメーカーの一広が約20年前に美術館を開館しました。
美術館内ではタオルの製造の工程やアート作品などが展示されています。
また、タオル製品の販売やレストランのコーナーも充実。
庭は所々にムーミンのモチーフが見られる、緑豊かで季節の花が咲き誇る広大なヨーロピアンガーデンがあり、写真スポットとしても人気の場所。
老若男女問わず楽しめるスポットになっています。
詳細情報
住所:〒799-1607 愛媛県今治市朝倉上甲2930
今治観光1日目:四国有数の厄除けのお寺、遍照院
次は今治市の西側にある旧菊間町のある地区を巡りましょう。
今治市内には6つの八十八か所霊場がありますが、今回はパスします。代わりに別のお寺さんを紹介します。
四国には88ヶ所の霊場以外にもたくさんのお寺があり、由緒あるお寺がひしめき合う中で、厄除けのお寺として特化したもの、それが遍照院(へんじょういん)。弘法大師、空海が開基したと言われています。
この遍照院、まず入口から不思議なものに遭遇します。通常、お寺の山門には仁王像が立っていますが、ここにあるのは…
鬼瓦です。なんだかとってもほほえましいですね。このお寺さんは2月3日の節分の日に大祭が行われ、多くの人でにぎわいます。厄年の方はきちんとお参りしておきましょうね。
詳細情報
住所:〒799-2303 愛媛県今治市菊間町浜89
今治観光1日目:全国的に有名な菊間の瓦の全てがわかる、かわら館
遍照院のある菊間町について少しお話しておきましょう。
今治市は平成の大合併(2005年)に伴い、11もの市町村を吸収。新しい今治市が誕生しましたが、その吸収された中の一つが菊間町(きくまちょう)。
人口は7,000人ほどの小さな町でしたが、今でも続く、全国的に有名な産業があります。それは瓦の生産。750年の歴史があり、明治のころに最盛期を迎えました。
今では一時期ほどではないものの、質の高さが評価され、人気のブランドになっています。特に様々な種類の鬼瓦が好評。
まだ菊間瓦のことに関してご存じない方、興味のある方は是非ともかわら館に足を運んでみてください。菊間だけでなく、日本全国のみならず、世界各国の瓦に関しても知ることができます。
伝統工芸品の良さを学んでみてください。
詳細情報
住所:〒799-2303 愛媛県今治市菊間町浜 菊間町浜3067
今治観光1日目昼食:美味しいB級グルメが楽しめる、その名もうまい店
お次は食べ物の話。
近頃、今治市のB級グルメで脚光を浴びているものに「焼豚玉子飯」というものがあります。ご飯の上にたれを絡めた焼き豚、さらに目玉焼きを載せた、誰もが絶対に大好きであろう料理。この料理発祥の地には幾つか説がありますが、元祖を名乗るお店が遍照院の前に。名前もわかりやすく「うまい店」と言います。
内部は昭和を感じさせる食堂。女性一人だと入りにくいかもしれません…今回はラーメンとのセットを頼んでみました。
ラーメンはあっさりとした味で食べやすく、焼豚玉子飯は濃い味のたれがご飯と卵によくマッチしていくらでも食べれてしまいそう。ジャンクな食事ですが、満足度は非常に高いと思います。
詳細情報
住所:〒799-2303 愛媛県今治市菊間町浜131
今治観光2日目:しまなみ海道を巡ろう!
近年では日本人だけでなく、外国の観光客の方にも人気なスポット、しまなみ海道。建設当初は四国と本州を結ぶ3つのルート(瀬戸大橋、鳴門海峡大橋と明石海峡大橋、しまなみ海道)のなかで一番のお荷物と言われました。
しかし、徒歩そして自転車で渡ることが可能な唯一のルートということが注目されるようになり、特にサイクリストにとっては島々の景色を堪能できる数少ない場所ということで支持を得ました。
SNSの拡散でそういった情報が海外にまで届くようになり、近年では海外からの観光客の方が多い時期もあるほど。
愛媛の松山で育った私にとってみれば、瀬戸内海の多島美はそう珍しいものではありませんが、このしまなみ海道というものは一体皆さんにどのように映るのか、それを確かめるべく橋を渡ってみることにしました。
歩く場合と自転車の場合と両方試しましたので、ご覧ください。
今治観光2日目:来島海峡大橋を歩いて渡りましょう
全行程を歩くのは大変ですので、ちょっとだけ体験するのにはぴったりのルートがあります。
今治から来島海峡大橋を渡って、隣の馬島まで歩いていきましょう。散歩感覚で楽しめますので。
まずは自転車・歩行者道から橋の上へ、ループ式の道を回りながら登っていきます。傾斜もゆるいので、たとえ自転車でも登っていけると思います。カーブした道が終わり、まっすぐになるとようやく海を渡っていくことに。
進行方向左手側には海が見えてきました。近くには小島(おしま)、向こうの方には津島(つしま)、そして行きかう大小の船。高いところから見るとなかなか素敵な風景です。
天気がいい温暖な日には心地よく渡っていけそうですね。ただ、歩行者道と自転車道が一緒になっているので自転車の運行には注意しながら歩いてください。
しばらくすると、馬島の姿が見えてきました。自動車では降りることができない(住民は除く)この島に立ち寄ってみましょう。
詳細情報
住所:愛媛県今治市
今治観光2日目:急流の中に立つ馬島ウヅ鼻灯台
通路を案内通り進んでいくと、エレベーターにたどり着きます。自転車も載せられるぐらい大きいものです。
エレベーターを降り、振り返ると橋がいかに大きいかよく分かります。
かつて、橋の工事をしている際に、この馬島で事故が起こり、何名かの方が亡くなりました。橋の麓には慰霊碑があります。
貴重な命の犠牲の上に、今目の前にある立派な橋があり、彼らのおかげで今こうやってこの島にたやすく足を延ばせたということを忘れてはならないと思います。自分がここにいるのは誰かのおかげ、とたまに考えることも旅の良さであり、必要なことですね。
さて、馬島ではどんな景色が見られるかもご案内しましょう。大きさはわずか0.5㎢、小さな集落の中に数十名が住んでいます。
集落を通り抜け、島の最南端には馬島神社があり…
すぐそばにウヅ鼻灯台が立っています。
神社の境内を降りると海岸があります。この馬島と本土の間の来島海峡は日本三大急潮(鳴門海峡、来島海峡、関門海峡)の一つに挙げられるほど流れが速く、灯台の下からはその速さを間近で見ることもできます。
かなりの数の船舶が運航するため、しばらく眺めていると海と船と橋の写真が撮れる可能性が高いスポットとしておススメ。
馬島を散策した後、徒歩の場合はバス停が橋の上にあるので利用すれば便利です。今治、また時間帯によっては松山へ乗り換えなしで、反対方向へ乗れば、大三島、大山祇神社(おおやまづみじんじゃ)まで直行で行くことができますよ。
今回は大三島方面へ向かってみましょうか?
詳細情報
住所:〒799-2123 愛媛県今治市馬島
今治観光2日目:瀬戸内海の由緒ある古社、大山祇神社
馬島からバスに乗ること約40分。大三島の大山祇神社前のバス停に到着です。
大山祇神社は、昔から多くの人々に信仰され、現在の愛媛県、伊予国の一宮(地域で最も格式高いとされる神社のこと)にも選ばれるほど有名なお社です。
祀られている「オオヤマヅミ」という神様は海、山、戦いの神様。全国にある大山祇神社、三島(三嶋)神社の総本社でもあります。
入口である随神門から入っていくと、まず目の前に巨大なクスノキが見えてきます。こちらがご神木の乎千命御手植の楠(おちのみことおてうえのくすのき)と言いますが、樹齢は何と2,600年!キリスト教よりも歴史があるではないですか!(西暦に換算すると、という例えなので宗教は関係ありません)境内にはほかにも古いクスノキが幾つかあり、まとめて「大山祇神社のクスノキ群」として天然記念物に指定されています。
現在の社殿は室町時代のもの。創建は6世紀にさかのぼると言われています。そのような長い歴史の中で、名だたる人々がこの神社に足を運びました。
そして、ご加護を受け、お礼として数々の物品を奉納したという経緯があります。特に武士の信仰が篤かったため、大半は甲冑や刀剣など。保存状態も非常に良いため、そのうちの多くが国宝や重要文化財に指定されました。
この大山祇神社がある大三島が「国宝の島」と呼ばれるゆえんです。隣接した宝物館で全て見学することができます。
一般的な博物館と比較すると入場料は高めです。ただ、その分見る価値があるものばかり。源頼朝、義経兄弟が奉納した甲冑はともに国宝。内部の撮影が許可されていないため、その素晴らしさをビジュアルでお伝えすることはできませんが、こんな小さな島にここまで大量な文化財があるのは非常にまれなこと。是非とも宝物館にも足を運んでください。
詳細情報
住所:〒794-1304 愛媛県今治市大三島町宮浦3327
今治観光2日目:愛媛県と広島県を結ぶ橋、多々羅大橋
大山祇神社の目の前に、サイクルステーションが設置されています。ここで自転車を借りたり返したりすることができます。借りて、少し走ってみましょう。
最初の目的地は多々羅大橋(たたらおおはし)。ここまではおおよそ5㎞ほどあります。最初の方に登りが続くので、体力に自信のない方はバスで大山祇神社まで戻り、この多々羅大橋で自転車を借りた方がいいかもしれません。橋の下には「サイクリストの聖地」の記念碑があります。
記念の写真を撮ったら、早速橋に登ってみましょう。
全長約1,500m、世界最大級の斜張橋(ケーブルを支柱から斜めに張って支えているもの)。橋の途中の支柱には鳴き龍という仕掛けがあり、手を叩くとまるで日光東照宮にある鳴き龍のように音が響く仕掛けがあったり…
真ん中あたりには県境があったり…
景色を楽しみながら渡ることができます。
写真を撮る際には周りに気を付けてくださいね。
さあ、しばらく走っていくと生口島(いくちじま)に到着します。
詳細情報
住所:広島県尾道市
今治観光(広島県生口島)2日目:国宝の三重塔が美しい向上寺
生口島の中心地である瀬戸田町(せとだちょう)へは橋からおよそ6㎞程。海沿いを走っているとたどり着きます。
途中大三島方面を見ると、小さな島が浮かんでいるのが見えます。
これは瓢箪島(ひょうたんじま)という無人島で、昔NHKで放送されていた「ひょっこりひょうたん島」のモデルになったとか。オリジナルは1960年代に放映されていた人形劇ですが、1990年代にリメイクが放送されていたのでご存知な方も多いかと。
もう少し北へ走ると瀬戸田サンセットビーチに到着。
シーズン中はにぎわい、名前の通り美しい夕焼けが見られる場所として知られています。
さて、瀬戸田の町には風光明媚な場所がいくつもありますが、今回はその中でも向上寺(こうじょうじ)というお寺をご紹介いたしましょう。
瀬戸田の町の高台に位置するこのお寺、見どころは三重塔です。
朱色の色が非常に印象的ですよね。この塔、創建は15世紀、室町時代にまでさかのぼるもの。全国的にも珍しい繊細な造りで国宝に指定されています。
近くで見るのもいいですが、もう少し登った山の上の頂上からの風景は一層美しいもの。
塔と瀬戸田の町、瀬戸田水道が一望できます。とても絵になる風景ですね。
登るのが少しだけ大変ですが、来る価値は十分あると思います。
詳細情報
住所:〒722-2411 広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田57
今治観光(高根島)2日目:独特な風景が楽しめる明治からある高根島灯台
体力的、時間的に余裕があれば、生口島のすぐ隣にある高根島(こうねしま)にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか?オレンジ色が非常に特徴的な高根大橋を渡っていきます。
高所恐怖症でなければ、橋の上からの風景も楽しんでください。この方向から見る瀬戸田水道もなかなかなものですよ。
さて、高根島の一番北には灯台があります。19世紀末、明治時代に作られた芸予9灯台の一つで日本の灯台50選のもの。
山道を登っていく必要がありますが、灯台のある場所からの風景はとてもキレイです。灯台自体は背の低い石造りのちょっと地味な感じですが、非常に珍しいものなので、興味があれば是非。
詳細情報
住所:〒722-2412 広島県尾道市瀬戸田町高根1054-7 水道局高根ポンプ場
見どころ満載、アクティビティも心地よい今治の観光
さて、いかがだったでしょうか?
今治市が豊かな自然と貴重な歴史的財産が多くある地域だということがお分かりいただけたのではないでしょうか?
今回は橋の上を歩いてみたり、自転車でサイクリングをしたりと、ちょっとした体を使ったアクティビティを組み込んでみました。普段とは違う旅行先で、体を動かすことにより、思い出は一層深いものになると思います。
健康的な旅をたまには計画してみてはいかがでしょうか?
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