Categoryドイツ
ドイツの町並みはファンタジー!ドイツの木組み家の魅力を在住者がご紹介!
ドイツの町並み、でどんな光景が浮かびますか?荘厳な教会や重厚なお城のある景色、絵本のような可愛い家々。どれも正解! 中でもひときわドイツの町並みらしさをつくっているのが“木組みの家並み”。今回はその魅力をお届けします。フォトジェニックな光景間違いなしですよ~。
この記事に登場する専門家
ドイツ在住主婦ライター
うおこ
ドイツの美しい町並みを彩る木組みの家並みに注目!
こんにちは!ドイツ在住主婦ライターのうおこです。
ここに住むまではドイツのイメージがほとんど思い浮かばなかったのですが、一度目にしてすっかり虜になったのが木組みの家並みです。ドイツを象徴する町並みの姿と言っても過言ではありません。
町歩きの際には是非この木組みの家に注目してみませんか?中世の町の姿が垣間見れ、ドイツ観光がもっと楽しくなるはず。
ドイツの町並み【木組みの家並み】とは?
そもそも木組みの家とはどんな姿をしているのでしょうか。
三角屋根の家?白い壁に幾何学的な模様が入っているもの?ヨーロッパの家だけど木造なの?いつ頃建てられたものなの?
少し建築学的なお話になりますが簡単にご紹介します!これを見れば木組みの家並みがぐっと身近かに感じられるようになりますよ。
絵本に描かれているような可愛らしい家が織りなす町並み
建築様式的には、主に北ヨーロッパに見られる西洋木造建築の手法の一つでハーフティンバーとも呼ばれています。
柱や梁の骨組みを壁の外に見せることで装飾も兼ね、骨組み間を煉瓦や漆喰で埋めるもの。15~17世紀に盛んに建てられました。
この敢えて見せた木組みの幾何学的な模様が600年も前に建てられたとは思えないほどセンスを感じさせます。
多彩に展開する壁面、その壁面のデザインを引き立たせる木組みの模様、それらが三角屋根と相まって見せる表情。
その家が連なる様を想像してみてください。まさに、いつか見た絵本の世界なんです。
町並み散策で注目すべきポイント
木組みの家は一つとして同じものがないと言ってもよいほど種類が豊富で多岐にわたっています。
例えば木組み部分に彫刻を施して豪華にみせてあるもの、軒下にレリーフや文字が彫り込まれているもの、
出窓のようにせり出した造りがあるものなど。古い家では屋号や建築年が刻まれているものもあります。
出窓のつくりも装飾も美しい家。
よく観察すると本当に興味深い発見がありますよ。全体像を眺めるだけでなく上を見上げながらの散策もいかがでしょうか。
木組みの家の特徴の一つとして、上階になるごとに前にせり出した造りがあります。
これは当時の税金が1階の面積によって決められていたことによるそうです。限られた場所でより広く住まうための工夫ですね。
しかし狭い路地ではお向かい同士の家の最上階がぶつかりそう~っ、前倒れしてしまうのでは?なんて心配になるほどの光景に出会うこともあります。
い、家が倒れそう!
これも古い家ならではのあるあるかと思いますが、「Schiefes Haus(傾いた家)」をあちこちの町で見ることができます。
写真は南ドイツのウルムという町にあるもの。世界で最も傾いたホテルとしてギネスブックにも登録されているそうですよ。
木組みのラインがあるからこそ傾き感が強調されていて面白いですね。
こんな出会いを求めて歩くのも、木組みの町並み散策の楽しみではないでしょうか。
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ドイツには【ドイツ木組みの家街道】なる観光街道がある!
有名なロマンティック街道をはじめとして、ドイツには7つの観光街道があります。
それだけではありません。なんと【ドイツ木組みの家街道】もあるのです。加盟数98都市、全長3000㎞の距離を見ただけでも驚きです。
限られた地域のみならず、ドイツ全土に及ぶ木組みの家並みが文化的価値も高く、保存状態も良いことの証ですね。
パッケージツアーではプランに入らないような町も多数ありますが、個人旅行を計画する際に参考にしてみてもよいでしょう。
ドイツ・木組みの家街道 (どいつ・きぐみのいえかいどう、Deutsche Fachwerkstraße)は、1990年に創設された、北はエルベ川河口から南はボーデン湖に至る木組み建築がよく保存された街をめぐるドイツ観光街道である。ニーダーザクセン州、ザクセン=アンハルト州、ヘッセン州、テューリンゲン州、バイエルン州、バーデン=ヴュルテンベルク州にまたがり、7つのコースに分けられ、全長は3000kmにも及ぶ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E6%9C%A8%E7%B5%84%E3%81%BF%E3%81%AE%E5%AE%B6%E8%A1%97%E9%81%93是非訪れてみたい木組みの美しいドイツの町6選
筆者が実際に訪れた町の中でも特に木組みの家並みが印象的で、これぞ!という町をご紹介します。
①北ドイツの真珠【ツェレ(Celle)】
これまで数多くの町を訪れてきましたが、その中でもまさに木組みの家並みの宝庫と呼べる町。
カラフルな色彩で彩られた家々が500軒程も連なっています。ここは第二次世界大戦の被害を免れたため、15世紀以降に建てられた家が保存状態もよく現存しています。
密集度、種類の豊富さは圧巻で、フォトジェニックなスポットが多数!私も「何かの研究材料にするんですか?」と言うくらいにシャッターを押しまくりました。
前後左右どこを見ても木組みの家に囲まれて、別世界に迷い込んだかのようです。
とにかくたくさん見てみたい、という人におすすめの町ですね。お気に入りの一軒を探すのも楽しいと思います。
【アクセス】
ハンブルクから電車(ICE)で約1時間10分
ハノーファーから電車(ICE)で約20分
②美しい大聖堂の裾野に中世ドイツの町並みを思わせる【リンブルク(Limburg)】
日本のガイドブックではなかなか紹介されていませんが、知る人ぞ知る、美しい木組みの家が建ち並ぶ町です。小さな町とは思えないほど旧市街は人々で溢れ、活気に満ちています。それも納得!の、古き良き時代の面影を感じさせる町並みなんです。
住宅街を抜け坂を上がると、丘の上にはまるでお城のように綺麗な大聖堂が建っています。
リンブルクは半日あれば観光できますので、近郊の町から日帰りで訪れてみてもいいですね。
【アクセス】
フランクフルトから電車(RB)で約1時間10分
コブレンツから電車(RB)で約1時間
③町並みのほぼ全てが木組みの家!【ヴェルニゲローデ(Wernigerode)】
小高い丘に900年の歴史を誇るヴェルニゲローデ城がそびえ、その裾野に色彩豊かな木組みの家並みがどこまでも広がる、町全体が醸し出す雰囲気が本当に素敵な町。木組みの家並みの分布広しといえども、私の中で本当に見ごたえのある随一の町だと思います。
写真の2本の尖塔が特徴的な市庁舎は、中世木組み建築の至宝と称えられているそうですよ。
ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」のモデルとなったとも呼ばれるお城と合わせて観光するのがおすすめです。
どこの通りを行っても木組みの家が続いており、その質・量には驚かされます。
これらは当時職人たちが競って築いたと言われています。そして通りごとに雰囲気が異なるので是非あちこちを散策してみてください。じっくりと見れば見るほど味わい深い町と言えるでしょう。
【アクセス】
ハノーファーから電車(RE)で約1時間5分、ゴスラ―乗換(RE)約35分
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④世界遺産でありドイツ発祥の地と呼ばれる古都【クヴェトリンブルク(Quedlinburg)】
③で紹介したヴェルニゲローデとともにハルツ山地に位置する1000年の歴史をもつ古都。
奇跡的に第二次世界大戦の被害を免れ、中世の様子を今に残す貴重な都市として世界遺産に指定されました。
ここでは様々な様式の木組みの家を見ることができますが、その一つに帯状の装飾彫刻が施されている古い家並みがあります。半円形の模様の美しさには本当に目を見張ります。
クヴェトリンブルクはぶらぶらと町歩きをしても大変楽しいです。
思いがけずフォトジェニックな場面に出会ったり、胸が躍ってしまうような可愛らしい木組みの家カフェを見つけたり。
市庁舎のあるマルクト広場を中心に、クヴェトリンブルク城(城山)周辺まで足をのばしてみてくださいね。
【アクセス】
ハノーファーから電車(IC)で約1時間20分、マクデブルク乗換(RE)約1時間20分
⑤モノトーンの絶景が広がる町並みが衝撃的!【フロイデンベルク(Freudenberg)】
ここを制覇すればあなたも木組みの家並み、ひいてはドイツの町並み通になること間違いなし!
色とりどりの可愛らしい木組みの家とは対極にある、モノトーンで構成されたクールな印象の町がここ、フロイデンベルクです。
町を一望するには隣接する小高い丘(クアパークKurpark)に登ってみてください。どうでしょうか、この静かに語りかけてくるような力強さ。まさに他とは一線を画しています。
丘には徒歩で。登りきる前にも撮影ポイントがありますので、何度か立ち止まって絵になるフォトジェニックなスポットを見つけて下さいね。
全景を堪能した後は丘を下って町を散策してみましょう。ここは鉄道も通っていないせいかドイツ人にもまだあまり知られていないようで私が訪れた時は真夏にも関わらず観光客もまばらでした。それゆえこの凛とした静けさが保たれてきたのでしょう。
17世紀から連綿と続く世界に是非足を踏み入れてみてください。
【アクセス】
ケルンから電車(RE)でジーゲンへ約1時間30分、駅前バスターミナルよりバスに乗換(R37またはR38番)約30分、「Freudenberg Bahnhofstrasse」下車
⑥ブドウ畑と木組みの家が広がる町並み【エスリンゲン(Esslingen)】
メルセデス・ベンツやポルシェなどドイツが世界に誇る大企業の本拠地シュトゥットガルト。そこにほど近いエスリンゲンは豊かなブドウ畑に抱かれたネッカー川河畔の町。
旧市街に入っていきなりのフォトジェニックな光景にうっとりします。木組みの家は水との相性も抜群ですね。
【アクセス】
シュトゥットガルトから電車(S-Bahn)で約15分
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定番観光地でも!ドイツらしさを感じる町並み
パッケージツアーやかなり限られた日程でドイツに行くので、木組みの家並みのある町訪問を工程に組み込めない…なんて方でも大丈夫。規模の差はあれど、ツアーで回るような定番観光地でもかなりの確率で見ることができます。
災害などで一度消失したものでも、美しい町並みを今に残そうというドイツの文化遺産保護の観点から再建されたものも多くあります。
ドイツの玄関口、フランクフルトの旧市街にあるレーマー広場。
ロマンティック街道で定番中の定番都市、ローテンブルク。
クリスマスマーケットでも有名な城壁の町、ニュルンベルク。14世紀に建てられた屋根付きの橋と貯水塔、木組みのワインハウスが織りなす光景にはうっとりしてしまいますね。
自分だけのフォトジェニックな風景を探してみて
先にご紹介したように、木組みの家並みは有名な観光地のみならず、中規模から小規模の町や村に至るまで多くの地域で見ることができます。もちろん定番の撮影スポットに行きお決まりの角度でカメラにおさめるのもOK。
しかしふとした街角で自分が「あ、いいな」と思える光景に偶然出会うことが出来るのも町歩きの楽しみだと思います。木組みの家並みがある風景はきっとそれを裏切らないはず。
フォトジェニックな光景は偶然出会う
狭い路地にもどんどん迷い込んでみましょう。窓辺に飾られた花々、雨に濡れた石畳、紅葉した蔦がからむ壁、小雪の舞う静かな夜。季節や時間帯で表情を変える家並みにルールはありません。
いつでもどこでも絵になる光景に出会う可能性を秘めている、それがドイツの町並みなのです。
聖夜にライトアップされた風情もいいですよね。もうこの町並み自体が宝石箱のよう!
木組みの家カフェで休憩を
散策に疲れたらカフェで一休み。偶然見つけた木組みの家カフェでお茶をするなんて、それだけでワクワクしてきませんか?
ドイツは日本に比べると珈琲もケーキもお手頃価格なのが嬉しいところ。パン屋さんに併設しているカフェもたくさんありますので子供連れでも気兼ねなく立ち寄れますよ。
【番外編】ドイツ木組みの家モチーフのお土産
どこかほっこりしたような、可愛らしい木組みの家。ドイツ観光の記念に是非手にしたいもの。しかし意外にも木組みの家並みグッズを見かけることはあまりありません。しかし、もしも旅行するのがクリスマスマーケットの時期ならばチャンスです!紙製の照明や陶器のお香立て、キャンドル照明に出会えるかもしれません。
クリスマスマーケット以外の時期にはいわゆる「お土産物屋さん」を覗いてみましょう。マグネットやエコバッグなどにそのモチーフが描かれたものを見つけることができるかもしれません。思い出に残るような品に出会えるといいですね。
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