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イギリスの言語は英語だけじゃない!4つの公用語とイギリス英語独特の言い回しを紹介!
イギリスは英語発祥の国ですが、使われているのは英語だけではありません。イギリスで使われている四つの公用語と、アメリカ英語との違い、イギリスの人たちの日本に対する知識などをまとめました。
この記事に登場する専門家
冒険と登山が好きな自転車乗り
うなお丸
イギリスの公用語は英語だけじゃない!
こんにちは!うなお丸です。
イギリスは漢字でも英と略して書くように、公用語が英語の国。クイーンズイングリッシュと名乗るほどの誇りを持つ、英語の発祥の地としても知られています。
ですが、公用語は英語だけではありません。
イギリスの正式国名は、グレートブリテン及び、北部アイルランド連合王国なのですが、この連合王国は、イングランド、ウェールズ、北アイルランド、スコットランドの連合王国となっており、それぞれに実は公用語があります。
イングランドは英語、ただ、この英語も各方言がある他、ウェールズではウェールズ方言の英語とウェールズ語が、スコットランドではスコットランド方言の英語とスコットランド・ゲール語が用いられています。アイルランドではアイルランド語と英語が併用されています。
それらのエリアでは、街中で見かける標識にも、二つの言葉が併用されています。
今回はそのような英語とイギリスの言語にまつわる話をまとめました。
イギリス旅行ではイギリスの英語を話そう
日本で習う英語はイギリス英語にあらず
まずは、イギリス全土で使われているイングリッシュについて。
日本人は基本的に英語を学ぶのはイギリスではなく、アメリカ英語としての英語を学ぶので、実際のところあまりイギリス英語に触れる機会があまりありません。
「日本の英語教育ではアメリカの方言を学んでいる」、と考えると考え方としてはうまくいくのではないでしょうか。
そんな英語とアメリカ語、同じものをさしているのに別の単語を使うことが多々あります。
こちらに、イギリス旅行の際に違う言葉をリストアップしました。
日本語:アメリカ英語:イギリス英語
市街地:downtown:city centre
紙幣:bill:note
伝票:check:bill
1階:first floor:ground floor
2階:second floor:first floor
トイレ:restroom:toilet/lavatory
エレベーター:elevato:lift
駐車場:parking lot:car park
タクシー:cab:taxi
地下鉄:subway:underground
手荷物:baggage:luggage
テイクアウト:take out:take away
サッカー:soccer:football
フライドポテト:french fries:chips
ポテトチップ:potato chips:crisps
チップスは、アメリカだとポテチに、イギリスだとポテトフライになるのですね。
確かに、フィッシュアンドチップスについてくるのがポテチだと嫌ですもんね。
ファーストフロアも、アメリカなら一階、イギリスなら二階をさすので要注意です。
旅行中にこれを言えると便利
上記以外で、イギリス旅行中に覚えておくと便利な単語をまとめました。
日本でも当たり前な単語は省いています。
日本人が使っている単語でも、違う意味を持っているものも多くあります。
使いこなせると上級旅行者と思ってもらえるかも?
way out:出口
booking office:切符売り場(本屋じゃないです)
information office:案内所
coach:(長距離)バス
cream tea:紅茶、スコーンとクロテッドクリーム、ジャムのセット(紅茶にクリームが入っているわけではありません)
tea:夕飯(dinnerのことをteaとも言います)
dinner:一日で一番メインとなる食事(晩ご飯とは限りません)
biscuit:クッキー(甘いものもビスケットです)
sweet:あめ(甘味全般はさしません)
a pint of beer/1pint:(568mlの)ビール
off-license:酒屋
chemist's:薬局(ドラッグストアというと、非合法なお店になります)
pants:パンツ(男性用下着)
trainer:スニーカー
jumper:セーター
Cheers:ありがとう、さようなら(乾杯ではありません)
日本人が知らないイギリスの言い回し
上記以外にも、日本人が知らないイギリスの言い回しは多くあります。
私が耳にして驚いたのはFucking!ふぁっきん!
汚い言葉なのであまり使わないように、放送に乗せる場合もP音になっていたりする言葉ですが、ロンドンの若い人たちはよく使っていました。
「くそ寒い」と日本でいうように、英語でも「it's fucking cold」っていうんですよ。
悪口を言われているわけじゃないので、ビビらないでくださいね!
イギリスで話題に困れば日本を話そう
イギリスには日本の文化に興味を持っている人も多く、日本のものを扱っているお店も数多くあります。
明治時代からの交流があった事もあり、日本に対する知識は持っている人もかなり多いのが事実です。
また、大英博物館には日本のコーナーもあります。
日本食レストランは大人気
日本食は、イギリス全土で人気のメニュー。
イギリス料理は、味付けをしないで煮たり焼いたりしたものに塩コショウをして食べる、というものが多い中、日本食は深い味わいがあっておいしいと言われました。
スーパーなどによってはお寿司が売られていたり、また回転寿司、ラーメン屋なども存在します。ロンドンのお弁当屋さんでも、お寿司が売られていました(冷やされすぎていて半分凍っていましたが)。
日本より割高な事も多いですが、日本食は大変に人気なので、随所で見かける事ができます。
お箸文化も少し入っていて、私が留学中ステイしていた家では、菜箸を使っていました。日本旅行の時に購入したそうです。
アニメやゲームキャラは日常的存在
イギリスでは、サブカルチャーも非常に人気で、ドラゴンボールやワンピースなどのアニメが有名。マリオ、ピカチュウなど、ゲームキャラを見かけることも多々あります。
ロンドン市内の本屋には漫画などが並んでいる他、アニメ関連のショップ、そしてイベント(ハイパージャパンなど)も開催されています。
サッカーではレスター岡崎が有名
2015-2016シーズン、レスターシティFCがプレミアリーグで優勝したのは奇跡と呼ばれました。金銭で勝敗が決定される、と呼ばれている現代プレミアリーグにおいて、資金力もそこまでない地方のクラブが勝っていったのですから。地元の人も奇跡というのも無理はないでしょう。
それほど、レスターは地方の一クラブにすぎず、優勝したシーズンすら、目標は勝ち点を40取って残留をする事でした。
ですが、シーズンが始まってみれば連戦連勝。134年ぶりの優勝を果たし、ミラクルレスターとして地元では報道されました。
そのような理由で、優勝当時に活躍していた岡崎選手はレスターの伝説的な優勝に立ち会う事となったほか、優勝決定試合でもメンバーだったため、レスターの地元はもちろん、イギリス全土でも有名な選手。
よく知られている日本人の一人と言えるでしょう。
スコットランドリーグ優勝を決めた中村選手
では、他の地域で有名な日本のサッカープレーヤーはいないのでしょうか。
実は、スコットランドでは中村俊輔選手が未だに大人気です。
過去、スコットランドリーグのセルティックFCに所属していたのですが、2006年にスコットランドリーグの優勝を決めるゴールを決めたシーンはスコットランド中で中継されていました。
シーズンMVPに選ばれ、その後もチャンピオンズリーグでマンチェスターユナイテッド相手にフリーキックを決めるなどの活躍で、セルティックサポーターの間では今でもかなりの人気があります。
スコットランドで、サッカーの話題をするなら、中村の名前を出すとみんな大喜びしてくれますよ。
「極度乾燥しなさい」って??
イギリスの有名アパレルブランドに、「Superdry 極度乾燥」というブランドがあります。
縫製派がしっかりしていて、丈夫で気安く、イギリス以外の空港にも直営店を出しているほどの大手ブランド。
そのデザインは、日本語訳を配していることでとても有名です。
……その日本語訳が、とても残念であることも含めて有名なんです。私はこのセンス大好きです。
小さな島での出会い
イギリス西部に浮かぶ島、ルイス(ハリス)島をご存知ですか。
南部のハリスはハリスツイードの名前で有名ですが、北部のルイスを知っている日本人は数少ないでしょう。
そんな小島でも、日本についてはよく知られています。
日本の車やマンガがあるのはもちろんなのですが、それよりも印象的だったのは、雑貨屋での出会い。
店員さんに「どこから来たの?」と聞かれ、「日本」と答えると、大喜びされたのです。彼女いわく、「私の息子は日本に留学しているの」とのこと。
日本を好いてくれる人に出会えるとは、私にも喜びでした。
イギリス王室が認める相手
世界には、いろんな政治があり、国の代表者がいます。
そのランクは、
皇帝≒法王>王>大統領>首相
とわれています。
法王とは、ローマ法王のこと。
イギリスの女王は、王のランク。
そして、皇帝のランクに位置するのは、世界中で日本の天皇家のみ。
そのため、エリザベス女王が天皇に挨拶をする際は、自分より天皇を立てられます。
日本人でこれを知らない人が多いのですが、イギリスで「日本でそれが知られていない」という話をするととても驚かれます。
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4つの地域で構成された国家
成り立ちも政策も違う地域が結びついた連邦
イギリスの公用語が多い理由は、イギリスの歴史に関わっています。
イギリスこと、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国は、ケルト人がすんでいたブリテン島にゲール人やゲルマン人が乗り込んできた歴史があり、ゲール文化、ケルト文化、ゲルマン文化を併せ持っています。
それは、言語的特徴としても色濃く残されているのです。
対立関係や支配関係を経て、現在は同盟的存在として結ばれている4つの地域ですが、政治や銀行、言葉が違っているので、イギリス国内を旅しているのに別の国に来たような錯覚さえ覚えてしまいます。
昔のイギリスではフランス語が公用語だった
イギリスの中心部、イングランドの歴史を紐解くと面白いことがわかります。
イギリスの公用語がフランス語だった時代があるのです。
それはイギリスがフランスの支配下にあったころのこと。
現在はイギリスの大多数の人が話し、世界共通語とまで言われるほど存在感のある英語ですが、それが絶対のものではなかったというのは興味深いです。
スコットランド国のスコットランド語になるかも
イギリスからの独立を求めている
近年、ニュースなどで話題になっているように、スコットランドにはイギリスからの独立を望む人が大勢います。
2014年の住民投票の際には、ぎりぎりイギリス残留の票が上回りました。
が、2020年、イギリスがEU独立をすることに従い、再び住民投票を行いたいという風潮が高くなっています。
スコットランドの大多数は、EUからの脱退を望んでいないからです。
数年以内に、「スコットランド」という国が誕生し、その国の言葉としての「スコットランド語」となるかもしれません。
英語が普通に使われている
スコットランド語を使えるスコットランド人は、現在、ユネスコにおいて「消滅危機言語」指定を受けているほどごくわずかです。
2010年代には、スコットランド人口の1%ほどまで減っていました。
現在は、スコットランド語を教育が進められているので、若い人たちの間で使える人が増えていましたが、それでも大多数の人が英語を使っているのが現状。
旅行の際に、英語が話せれば、不便はありません。
ハリーポッターが執筆されたカフェ、エレファントハウスでも英語がメインでした。
スコットランド語のあいさつ
こんにちは→ feasgar math(フェズガマー)
お願いします→Ma 's e do thoil e.(マシェドホレ)
ありがとう→Tapadh leat(ターペラート)
いいね!→math(マー)
さようなら→Math sin leat(マシン ラート)
「よそ者」という意味の「ウェールズ」
言葉の故郷が英語と違う
ウェールズに住んでいる人たちは、ゲルマン系ではなく、その前から住んでいたケルト系になります。ゲルマン系に領土を支配され、ブリテン島の西部に閉じ込められた人々のことを、ゲルマン人は「ウェアルフ(Wealh・奴隷・よそ者)」と呼び、それが「ウェールズ」(Welsh)になったと言われています。
元々まったく違う文化を持っていて、言葉がイギリスとは大きく異なるのはそのためです。
彼らは自分のことをカムリと呼んでいます。
なので、「ウェールズにようこそ」を現地の言葉でいうと「Croeso i Cymru」です。
禁止されていた時代
ウェールズは、長い間イングランドの支配を受けていて、特に16世紀以降はウェールズ語を使うことが禁止されていました。学校で使うことも禁じられていて、話者は著しく減っています。
20世紀以降、ウェールズ語を守ろうとする人々が立ち上がったおかげで、ウェールズでウェールズ語を話す人々は2割を越えるようになりました。
ウェールズ語のあいさつ
こんにちは→Shwmae(シュマイ)
お願いします→Os gwelwch yn dda(オス ゲルーク ウーンター)
ありがとう→Diolch(ディオルグ)
いいね!→Iawn(ヤウン)
さようなら→Hwyl Fawr(ホイル ヴァウル)
アイルランド・ゲール語はEUの公用語の一つ
2007年に公用語となった
アイルランド語も、スコットランドやウェールズと同じように、イギリス支配の中で話者が激減しました。
最近は保護政策が行われています。
その一端として、2007年からEU公用語に登録されました。
EUの公式文書として、英語と同じように権威のある言葉として扱われています。
実際に話している人はアイルランド人の2%
アイルランド政府は、アイルランド語は義務教育の一環として扱っています。が、実際にアイルランド語で生活している人はアイルランドでも2%ほどの人しか使っていないといわれています。
アイルランドに行っても、たいていは英語が通じます。
アイルランド語のあいさつ
こんにちは→Dia dhuit(ジア グウィッチ)
お願いします→Le do thoil(レ ド ヘイル)
ありがとう→Go raibh maith agat(グー レフマハグッ)
いいね!→Go maith!(ゴマ)
さようなら→Slán(スローン)
現地の言葉で挨拶すれば旅行はより楽しくなる
イギリスで使われている4つの公用語と、旅の途中に使えるイギリス単語をまとめました。
日本は、イギリスにとっては小さな国ながら、文化や歴史的に認められている国の一つ。
日本人で、現地の言葉で挨拶をし、さらに寿司や車やアニメやサッカーの話ができたらとても喜んでくれます。
イギリス旅行をした際には、臆せず周りの人たちと楽しく交流してみてくださいね!
筆者のインスタグラムはこちら
モナ王(@mona_ou315)
📷 Nikon D5600/Nikon1 J5風景や旅の写真などを投稿します
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