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ウズベキスタンは治安は良いが危険な面も!トラブルを避けるコツを伝えます!
青の都サマルカンドやブハラの旧市街などの観光地を有するウズベキスタン。30日以内の滞在がビザ不要になり日本人旅行者が急増している今注目の国です。しかし、情報が少なく治安面に不安を感じる人も。そんなウズベキスタンの治安情報と気を付けるべき点を解説します。
この記事に登場する専門家
スーダンでイスラムに改宗した男
リヤード齊木
ウズベキスタン治安情報
スーダン人の妻とスーダンライフを満喫、イスラム教徒のリヤード齊木です。
ウズベキスタンは中国、中東、ロシアに囲まれた場所にあります。歴史的にも地理的にもこの国はペルシャやイスラム、中国、ロシア文化などの影響を受け、文化の融合地となってきました。それぞれの文化の良いところを吸収し、独特な文化を発展させてきました。
サマルカンドやブハラの街並みの美しさは心に響きます。
2018年より30日以内の滞在はビザが免除され、日本人旅行者が急増してきています。まだまだ知らないことの多い国ウズベキスタンの治安情報をお届けします。
外務省危険度レベル
外務省の危険度レベルは大部分がレベル1に指定されています。
レベル1は「十分に注意してください」という程度なので、問題なく観光できます。
キルギスとタジキスタンとの国境付近の山岳地帯はかつて地雷を敷設した影響でレベル3、アフガニスタンとの国境付近がレベル2となっていますが、この地域に近づかなければ大きな治安上の問題はありません。
キルギスやタジキスタンへ向かうルートは安全が確保されたルートを使いますので問題ありません。
周辺国の治安状態が飛び火?
ウズベキスタン国内の情勢は非常に安定していますが、気を付けなければならないのは周辺国の情勢とそれに伴う人の流入です。
隣国アフガニスタンは政府と反政府組織との戦闘が続き、2020年1月現在において全土が外務省危険レベル4に指定されています。2019年12月には日本人医師が殺害されるという悲しい事件も起きています。
さらにイランの情勢も不透明で、イラン国内ではアメリカのミサイルと誤認し飛行機の誤射事件も起きてしまいました。
このように周辺国の情勢が悪化しますと難民や不法入国民が流入することが考えられます。そうなると治安の悪化による犯罪の増加を引き起こす恐れもあります。かつては、テロ事件が起きていた時期もあります。
ウズベキスタンに旅行を考えている場合、周辺国の情勢も調べて対策を講じることをおすすめします。
ウズベキスタンの危険なエリア
情勢の安定しているウズベキスタンですが、危険なエリアも存在します。しかし、このエリアは旅行者が近づかないエリアです。むやみに立ち入らないようにしましょう。
危険度レベル3のエリア
キルギス及びタジキスタンとの国境山岳地帯が危険レベル3に指定されています。
ウズベキスタン政府は、イスラム過激派や麻薬密売組織が山岳地帯を通って不法に国内に入ってくることを防ぐために山岳地帯に地雷を埋設する政策をかつて行っていました。
現在は治安維持の方針を転換し、地雷の撤去と国境線の確定作業を国家間で進めています。
しかし、地雷は現在でも撤去しきれておらず、山岳地帯は非常に危険です。普通に旅行すれば立ち入ることのないエリアですので、興味本位で近づかないようにしてください。
なお、旅行者が使う正規のルートは安全ですので、両国間の移動に問題はありません。
危険度レベル2のエリア
ウズベキスタン南部のアフガニスタンとの国境付近は危険レベル2に指定されています。
アフガニスタンは、政府とイスラム原理主義過激派との間で対立が続き戦闘やテロ等が発生し国全土が外務省危険レベル4に指定されています。
国境付近は、軍と警察による警備が厳重となっていますが、不測の事態が起きる恐れもありますので近づかないようにしてください。
ウズベキスタン旅行で気を付けること
税関の申告は正しく記入
2018年以前は全ての入国者に税関申告書の記入義務があり、出国時に書類に添付するという非常に面倒な手続きが必要でした。
そんな税関申告書もビザ緩和に伴い、記入が不要となりました。これにより大幅に入出国手続きが楽になりました。
しかし、気を付けなければならないこともあります。
それは、2000$以上の外貨、1000$以上の貴重品の持ち込みは申告が必要だということです。
申告をせずに現金を大量に持ち込み、そのまま出国しようとすると没収もしくは拘束される恐れがあります。紙幣はX線で写りますので注意してください。
パスポートの携帯が義務
ウズベキスタンでは夜10時を過ぎると警察の職務質問が頻繁に行われます。もし、パスポートを携帯していない場合、連行され罰金を請求される恐れがあります。外出時には必ずパスポートを携帯するようにしてください。
友人の旅行者が公園で野宿しようとして警察に連行されています。もし万が一連行されたとしても、身分が確認されたら解放されるようですが不要なトラブルは避けるようにしましょう。
滞在登録の提示が求められる
ホテルに宿泊すると滞在登録書という小さな紙をもらいます。
出国時に、滞在日数分の紙をチェックされます。もし所持していないと尋問される恐れがあります。私は滞在しているスーダンはもちろん中東エリアの訪問が多く、かなり細かくチェックされ出国に20分ほどかかりました。
小さな紙なので知らないと捨ててしまいそうですが、非常に大切なものなのでしっかりと管理しましょう。
夜行列車に乗った場合は切符が証明書の代わりに、知り合いの家に泊まったりした場合も何か一筆書いてもらうようにしてください。
撮影禁止エリアに注意
空港や駅、警察や軍関連施設の撮影はテロ防止のため禁止されています。
とはいうもののスマートフォンで撮影している人が多く見受けられます。私も現地の人の横で写真を数枚撮りました。なにか言われそうな状況ではありませんでしたが、念のため一眼レフなどは目立つのでやめた方がよさそうです。
英語が通じない?
ウズベキスタンは19世紀よりロシアの影響下にあったため学校教育では英語ではなくロシア語を学んでいます。そのため英語を話せる人が本当に少ないです。
バスに乗るときにどの路線に乗ったらいいのか聞いてもだれも理解してくれずに困りました。
あらかじめ旅行に必要なウズベク語を書き出しておくようにすると便利です。
白タクによる強盗事件が発生しています
2019年8月に白タクによる強盗事件で邦人が被害を受けています。
車内で、ナイフを突きつけられ現金を奪われたようです。
無許可の白タクを利用しないというのは全世界共通の安全対策です。ウズベキスタンにはアプリでの配車サービスがあり、運転手のデータがわかるようになっています。
万が一強盗被害にあった場合は、抵抗せずに犯人に従ってください。ご自身の命を最優先に考えてください。
ウズベキスタンの物価は高い?それとも安い?最新情報をお知らせ!!
ウズベキスタンの物価はインドなどと同じように安いのでしょうか?ここでは、ウズベキスタンの食料・交通費・学費など、様々な物価を見てみましょう。旅行にも役立つレストランでの食べ物などの相場の値段も載せましたので、是非参考にしてくださいね。
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イスラム教を理解すれば、より安全に旅行を楽しめます
イスラム原理主義過激派によるテロ
ウズベキスタンは8世紀にアラブ人によってイスラム教がもちこまれ、現在90%以上がイスラム教徒です。
19世紀にロシアによって支配されると急激なロシア化政策が行われました。反イスラム教政策を行い、モスクの封鎖やイスラム学者の国外追放などを行いました。その影響で、ウズベキスタンのイスラム教は世俗化し、イスラム教の原理と離れてしまいました。
その反動として、イスラム原理主義過激派である「ウズベキスタン・イスラム運動」が結成され、2000年代初頭にテロ行為を行っています。政府による武装組織への攻撃によって弱体化し、近年はテロに認定された事件は起こっていませんが、かつてテロ行為が起きていたことは頭に入れておいてください。
イスラム教の戒律が厳しくない国だからこそ、旅行者は無礼をしやすい
ロシア支配下での宗教政策の影響でウズベキスタンのイスラム教は世俗化しています。旅行をしていて戒律の厳しさを感じることはないでしょう。だからといって羽目を外して良いわけではありません。
観光地となっているモスクの内部は礼拝をする場というより、観光マーケットとなっています。そのため半袖半ズボンで入場する女性の姿が多くみられます。信仰心の篤い人にとっては気分を害することです。観光地であろうとマナーを考えるようにしましょう。
ウズベキスタンはお酒も販売され飲めますが、日本人が泥酔して歩くことは目立ちます。思わぬトラブルになることも考えられますので、ほどほどの飲酒をおすすめします。
マナーを守ってウズベキスタン旅行を楽しもう
ウズベキスタンは情勢が安定し、国民の9割がイスラム教徒ですが戒律が厳しくないので海外旅行初心者の方にもおすすめできる国です。
イスラム教の基本的なマナーを守っていればトラブルに見舞われることも少ないでしょう。
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