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Categoryインド

経験者がカオスなインドの交通事情とその魅力を語る!旅行前に要チェック!

動物たち、ひしめきあうオートリクシャー、何人もの人が乗ったバイク。日本の交通常識が通用しないインドでは、移動も一苦労。そう思っている人が多いのではないのでしょうか。ここではカオスながらも旅行しやすい、インドの交通事情とその使い分け方をご紹介します。

この記事に登場する専門家

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女性ソロトラベラー

あずさ

2018年12月より世界一周ひとり旅をしています。一番好きな国はインド。カレーが大好物。世界には、あまり知られていないけれど素敵な国がたくさん。そんな国々の情報を、日々綴っていきます。

カオスなインドの交通事情

こんにちは!2ヶ月かけてインドを旅したソロトラベラーのあずさです。

インドでは、道路の真ん中で寝ている牛やひしめきあうオートリクシャー、でこぼこの道に跳ねるバスなど、カオスな交通事情を目の当たりにしました。

最初に、インドの道路がどんな感じなのか、いくつか写真を交えてご紹介していきます。

交通渋滞。アーグラーにて。

この写真は、タージ・マハルで知られるインド北部アーグラーの交通渋滞の様子。

観光バスや車、地元の人の乗るバイクやオートリクシャー、農業に使うトラクター、牛など、様々な乗り物や動物が入り乱れ、大渋滞が起きていました。車線という概念がなく、少しでも隙間があると割り込み先に進もうとします。

信号待ちをするラクダ。ラージャスタン州にて。

この写真は、インド西部 ラージャスタン州で撮影した写真。この地域では、ラクダが公道を歩いている姿を何度も目にしました。馬車のように、荷物を運ぶのに使われているんですね。

路上で寝ている犬。タミルナードゥ州にて。

最後の写真は、木陰で昼寝している犬たち。車通りが少ない道路ではよく犬が寝ているのを見かけます。


さて、インドの交通事情について、イメージを持っていただけましたか?


ここからは、それぞれの交通手段と使い分け方、注意して欲しい点など、実際に旅行をした筆者の視点から解説していこうと思います。

インドの交通手段~小回りが利く庶民の交通手段〜【オートリクシャー】

オートリキシャ。オールドデリーにて。

インドでの庶民の足といえば、オートリクシャー。

東南アジアへ行ったことのある方は、同じような乗り物を見たことがあるのではないでしょうか。タイではトゥクトゥクと呼ばれていますよね。

オートリクシャーは庶民の足。路線バスよりは高いですが、かなり安く目的地まで連れて行ってくれます。


運転手によって提示される料金はかなり変わりますが、例えばケーララ州のとある街で1.6kmの距離を移動した際は50ルピー払いました。

私は「ちょっとそこまで」というときには50ルピーくらいかな、という感覚で利用していました。


短い距離を移動する際にオススメの交通手段です。

オートリクシャーを利用する際気をつけて欲しいこと

オートリクシャーに乗るには、乗車前の値段交渉が必須(メーター制のものも時々あります)。

彼らは大抵、外国人旅行者には高めにふっかけてくるので、粘り強く交渉しましょう。


次項でもご紹介する配車アプリのUberやOlaでは、タクシーの他にオートリクシャーを選ぶこともできます。これらのアプリを利用すれば、値段交渉なしでオートリクシャーを利用することもできますよ。

インドの交通手段〜スマホアプリで楽チン・便利〜【タクシー】

UBERに登録しているタクシー。
引用:https://entrackr.com/2017/11/ubers-shweta-rajpal-resigns/

インドでは、タクシーも多く見かけます。

流しのタクシーを捕まえることもできますが、配車アプリのUberやOlaを使えば気軽にタクシーを呼ぶことができます。

Uberは主に北インド、Olaは南インドで多く使われています。

これらの配車アプリでは、エアコンの有無や車種を選ぶことも可能。

値段交渉の必要はなく、設定しておけば料金をアプリ上で払うことも可能です。

とても楽チンで便利な交通手段と言えます。


タクシーの料金は、例えばUberでデリーで800mの距離を移動しようとすると、60〜90ルピーくらい(150円以下)です。距離や地域によっても変わるので、GoogleMapや配車アプリで確認してみてください。


何人かで旅行している時や荷物が多い時にはタクシーの利用がオススメです。

タクシーを利用する際気をつけてほしいこと

2018年に、日本人女性がタクシー運転手に性的暴行を受けたという事件が発生しました。

流しのタクシーはもちろん、配車アプリで呼ぶことのできるタクシーも絶対安全とは言えません。

特に夜間にタクシーを利用する時は、なるべく他の人とシェアしたり、別の交通手段があればそちらを選ぶなどして、なるべく密室で2人きり、という状態を避けるようにしましょう。

特に女性の方、十分に注意してくださいね。

インドの交通手段〜インド全土に張り巡らされた移動手段〜【鉄道】

ゴアのマドガオン駅。

インドには、全土に鉄道網が張り巡らされています。

予約が必要か否か、エアコンは付いているか、寝台か否か、寝台の中でも3段ベッドか2段ベッドか・・・など様々なクラスに分かれており、初めて乗る人には分かりづらいかもしれません。

また、予約にはインド国鉄のサイトに登録する必要があり、その際にインドの電話番号が必要。少し面倒です。私はインドの友人に頼んで予約してもらいました。


ここでは、私の利用した2つのクラスについてご紹介します。

列車(ジェネラルクラス)

ジェネラルクラスの車両(2)。

ジェネラルクラスとは、エアコン無し、予約不要の最も安いクラスのこと。

席は固く、長時間座っているとお尻が痛くなってきます。また座席が保証されているわけではないので、座れるかどうかも分かりません。

しかし、予約しなくてもパッと乗ることができるし、何より安いし、他の乗客とその場を共有できるのがとても素敵。


私はゴアのCANCONA駅からカルナータカ州のマンガロール駅まで、300kmの道のりを160ルピー(約250円)で移動しました。


短い距離を安く移動したい時には、ジェネラルクラスがオススメです。

寝台列車(3Aクラス)

3Aクラスの列車の車内。
引用:https://12go.asia/en

インドの長距離移動に大活躍するのが寝台列車。

エアコン有り無し、寝台か否か、で値段がかなり変わります。

私の利用した3Aクラス(エアコン有りの3段寝台)には、値段が高かったこともあり、中流階級以上の人と外国人観光客が多く乗っていました。


私はケーララ州のエルナクラム駅からゴアのマドガオン駅まで1920ルピー(約3000円)で移動しました。

鉄道のチケットは、航空券と同じく、搭乗日が近くにつれ値上がりします。早めに予定を立てて予約してしまいましょう。


長距離移動の際にオススメの交通手段です。

セキュリティ面からも、一人で旅される方にはエアコン有りの車両をオススメします。

車内サービスの朝食。

3Aクラスを利用した際には、サービスで朝食が提供されました。

インドならでは、ベジかノンベジか選ぶことができます。

簡素ですが、こういうのが旅の楽しみですよね。

あまり美味しくはなかったです(笑)。

駅グルメ

列車に乗るときに楽しみなものといえば、駅で売っている食べ物。

日本と同じく、駅には様々な種類の弁当やスナック、チャイなどが売られています。

ビリヤニ弁当。

ベジビリヤニ、エッグビリヤニやチキンビリヤニ、など様々な種類のビリヤニや・・・

イドゥリー弁当。

南インドでは、イドゥリーという南インド料理も見かけました。

北インドに行くとまた品揃えも変わり、どうやらその地方によって売られているものが違うよう。

駅弁はまずいことで有名ですが、試してみるのも楽しいんじゃないかと思います。

列車を利用する際に気をつけて欲しいこと

インドの列車は大体遅れます。スケジュールが変更されることもあり、私の友人は、駅に行ってみて列車が1日遅れることになったことを知ったそうです。

また、直前にならないとホームが知らされないことが多いので、注意して放送を聞きましょう。駅の職員に尋ねる際は、皆が正確な情報を知っているとは限らないので、複数人に尋ねた方が良いです。


短距離の場合も長距離の場合も、列車の旅は本当に楽しいです。

インドに行ったらぜひ体験してみてくださいね。

インドの交通手段〜大都市で便利な交通手段〜【地下鉄】

チェンナイの地下鉄。

コルカタやデリー、チェンナイなど、インドの大都市にはなんと地下鉄が通っています。

インドって田舎のイメージがありませんか?清潔な構内や車両を見ると、インドのイメージが簡単に覆されます。

大都市では地下鉄が主要な交通手段になっており、特にデリーでは通勤ラッシュ時とても混雑します。ラッシュの時間帯を避けるようにしましょう。

地下鉄は路線バスよりも運賃は割高ですが、交通渋滞を避けられるためストレスがなく、乗車するのも簡単。


地下鉄の料金は距離によって決まります。

例えばデリーでは、1区間10ルピー(約15円)、イエローラインの始発から終点まで(37駅、82分)が60ルピー(約100円)です。

路線バスより高いといっても、かなり安いですね。


外国人旅行者にはオススメの移動手段です。

地下鉄に乗る際のアドバイス

デリーの地下鉄では、「デリーカード」と言うICカードを作ることができます。

人の多いデリーでは、手荷物検査で多くの人が並んでおり、構内に入るのに予想以上に時間がかかってしまいます。その上チケットを個別に買っていると、かなり時間をロスしてしまいます。

デリーに行かれる方は、ぜひ、デリーカードを作ってストレスフリーにデリー観光を楽しんでみてください。

インドの交通手段〜人とのふれあいが楽しい庶民の足〜【路線バス】

バス停。ゴアにて。

インドの庶民の足といえば路線バス。

オートリクシャーと比べてもかなり安い交通手段です。


乗り心地は良いとは言えず、街中では混雑したバスの中でバックパックを背負って立ちっぱなし、という事態にもよく直面しました。

でも皆優しいんです。席に座っているおばあさんが、手荷物を持ってくれたり、どこへ行くの?と聞いてくれたり。インドのこの感じを味わうことができるのは、路線バスならではなのではないでしょうか。


路線バスは州にもよりますが、ゴアでは乗車1回につき10ルピーでした。


安く移動したい方にはとてもオススメです。

路線バスに乗る際の注意点

路線バスに乗ると、車内に運賃を集める人がおり、乗客が乗ってくると回ってきて運賃を回収します。時々、大きなお金を出すと小さいお金が不足していて「お釣りは後で返すね!」と言われることがあります。

ほとんどの場合きちんとお釣りを返してくれますが、時々忘れっぽい人もいます。

きちんとお釣りの額を覚えておいて、返してくれなかったら請求しましょう。

インドの交通手段〜バスの中にベッド!?快適に都市間を移動〜【夜行バス】

寝台バス。

インドの寝台バスでは、まるで寝台列車のように、座席で横になって眠ることができます。

心地よく眠ることができて、目が覚めたら到着、という感じ。

また、カーテンで仕切られているためプライベート空間も確保されています。

そしてなんと、バスによっては水やお菓子がついていることもあります。

バスのチケットはアプリで購入することが可能。redbusというアプリがオススメです。


私はデリーからビカネール(470km)、ビカネールからウダイプル(500km)、ウダイプルからバローダラー(350km)、バローダラーからムンバイ(400km)の区間を寝台バスで移動しました。

全て大体1000ルピー(約1500円)前後のバスでした。


列車よりも簡単に予約ができるので、予約に手間をかけず安く速く移動したい人にはぴったりの交通手段です。

寝台バスを利用する際に気をつけて欲しいこと

寝台バスの中には、かなり安いものから高めのものまで様々な会社のものがあります。

私は1度、安い寝台バスに乗った時に、不快な目に遭いました。

インドでは、日本よりも厳格に社会的な階層が分かれています。

安いバスには貧しい人も乗っているし、高いバスにはある程度の層以上の人が乗っています。列車でも同じですね。

外国人、しかも女性が安全に寝台バスで移動するには、ある程度値段の高いバスを選ぶ必要があると思います。

私の経験やインド人の友人からのアドバイスとしては、バスを選ぶ際には、「AC Sleeper」「Benz」「Luxury Volvo」等のキーワードが書いてあるものや、レビューが高評価のものを選びましょう。

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インドの交通手段〜LCCでお安く移動〜【飛行機】

IndiGoの機体。

インドの面積は3,287,000平方キロメートル。日本の約8.7倍の大きさです。

そこで発達しているのがLCC。IndiGoやSpicejetなどが有名です。

LCCのチケットは、1ヶ月以上前に購入するのがお得。日程が近づいてくるとどんどん値上がりするので気をつけましょう。

IndiGoの機内。

機内の様子やサービスは他国のLCCと変わりません。

私の利用したIndiGoの国内線では、受託手荷物15kgが無料でついてきました。

とてもありがたかったです。

私はチェンナイからジャイプールを3273ルピー(約5200円)で移動することができました。


州をまたいで移動する場合など、かなりの長距離を移動する方には飛行機の利用がオススメです。

インドの交通手段〜ゆったり景色を見ながら移動〜【ボート】

ケーララ州にて。

場所によっては、ボートで移動することもできます。

私の訪れたケーララ州では、街の中をバックウォーターと呼ばれる水路が流れており、住民たちも日常的にボートを利用しています。街と街とを結ぶ定期船もあり、外国人観光客も利用することができます。

アレッピーのボート乗り場。

私はボートで、ケーララ州 アレッピーからアムリタプリのAmma Ashramへ行きました。

毎朝10時半にアレッピーのボート乗り場発、15時〜15時半にAmma Ashramへ到着します。

料金は200ルピー(300円)前後でした。

★Amma Ashramって何?という方はコチラ

ボートからの景色。

また、ボートの種類によっては、船内で食事をしたり、シャワーを浴びたり、小さい水上ホテルのようになっているものもあります(ケーララ州 バックウォーターで検索してみてください)。


時間はかかってもいいから、ゆったりとした旅を楽しみたい方にオススメです。

実は旅行しやすいインド

インド 地図

これまでまとめたように、実はインドには様々な交通手段があり、その交通網はインド全土に張り巡らされています。移動距離、値段、安全性、快適さ等、それぞれの要素を比較して自分に一番合った移動手段を選びましょう。

筆者のブログはコチラ!

curiosity-travel

筆者、あずさの2018年12月からの世界一周旅行の記録。

半年間で東南アジア、南アジア、西アジア、バルカン半島、東欧、北欧を巡りました。

2019年8月にはロシア横断の旅を予定しています。

インドの交通に関しても詳しい情報を掲載していますので、ぜひご覧になってください。


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