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Categoryイタリア

ナポリの気になる治安と気候・物価情報!在住者が対策・注意点を徹底解説!

南イタリア最大の都市・ナポリといえば、海と山、光り輝く太陽!風光明媚なこの街の観光で、最も気になるのが街の治安。 本当はどうなの?という疑問にお答えする、最新ナポリ治安情報完全版! 今回は街の気候や物価情報なども合わせてお伝えします!

この記事に登場する専門家

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ナポリ在住ライター

Yuko

歴史と文化をこよなく愛し、その知識は道から建物、広場など多岐に渡る。特に、ナポリ文化が凝縮されている旧市街に関しては、素通りしてしまいそうな所にも歴史あり。有名な観光スポットから、知られざる秘境の地まで、幅広く造詣が深い。

世界中の誰をも魅了する、憧れの街ナポリ!

ベスビオ火山とナポリ湾

こんにちは!ナポリ在住ブロガーのYukoです

美しい景観だけでなく、芸術や文化が凝縮された街・ナポリ。年間を通じて世界中から観光客が訪れるナポリですが、観光スタイルのメインは街歩き!

実際に自らの足で歩き、目で見て、肌で感じながら街の様々な特徴を発見していくのはとても楽しいものです。

ナポリの景観

そこで気になるのが現地の気候、物価、そして、治安。

今回は、快適な旅行には欠かせないこれらの情報を、在ナポリ歴8年の筆者の経験を踏まえて分かりやすく解説していきます!

ナポリ観光の準備段階に是非ご一読下さい!

群を抜いて個性的!ナポリのその魅力とは?

2000年の歴史がある旧市街エリア、18世紀に花開いたナポリ王朝の栄華を垣間見ることが出来るプレビシート広場エリア、閑静な街並みに加え、丘の上から街全体を見渡せるヴォメロ地区、ナポリ湾とヴェスビオ山を眺めながら海沿いの道をのんびり散歩出来るサンタルチア地区。

ナポリの見所は尽きることがありません。

プレビシート広場

そんな魅力溢れる街・ナポリですが、いざ観光となると「治安はどうですか?」というのが、日本人旅行客の方々から伺う第一声。残念ながら、ガイドブックやネットなどから得る情報を見る限り、ナポリは危険な街というイメージを持たざるを得ません。

しかし、本当のところはどうなのでしょうか。

ナポリ市街

今回はそんな疑問にお答えすべく、ナポリの治安、また、観光には欠かせない街の気候と現地の物価情報についても触れていきたいと思います!

ナポリ・一年の気候の流れ!

日本と同様に四季があり、年間を通じて温暖で過ごしやすい気候のナポリ。日本のように梅雨はなく、観光はどの季節でも楽しめる快適な街です。とは言っても、やはり日本との違いはあって当然。

ここからは、気候の面での注意点と、季節に合わせた服装を見ていきましょう!

ナポリの気候・秋の雨には注意!

ナポリと日本の気候を比べるにあたり、まず異なるのが降水量。気温の変化と合わせて見ていきたいと思います!

東京・気温・降水量
ナポリ・気温・降水量

上のグラフから分かるように、ナポリは5月から8月にかけての降水量が非常に少なく、10月から12月にかけての降水量が多く、降水量の動きは日本とはほぼ反対となっています。秋から冬にかけては折り畳み傘の携帯が必須。一日の中で雨が降ったり止んだりの日も多いので、荷物には忘れずに入れておきましょう。また、撥水製のコートやジャケットはとても重宝します。フード付きだとなお良いでしょう。

ナポリ観光・四季に合わせた服装を!

①春・秋

日本と同様に気温・天気共に変わりやすく、朝晩と日中の温度差も大きいです。薄手のジャケットの他に体温調節が出来る衣類があると安心。雨が降ると、石畳の道は滑りやすくなります。出来るだけ歩きやすい靴で出かけましょう。

そして、この時期もナポリの日差しはかなり強いので、日焼け止め・UV対策はお忘れなく!

ナポリ・夏

②夏

ナポリの夏は日本と変わらないくらいの暑さ。地中海性気候で基本的にはカラッと爽やかな日が多いですが、日によっては湿度の高い日もあります。教会や博物館など、建物の内部は暑さがこもりやすいので、観光の際は出来るだけ涼しい服装で出かけるようにしましょう。

ナポリの夏の日差しはビックリするくらい強いです!UV対策は抜かりなく!

ナポリ・冬

③冬

ナポリの冬は日本より少し暖かいくらい。雪が降ることは滅多にありませんが、日陰に入ると急に体感温度が下がることがあるので、丈が長めのダウンコートなどでしっかりと防寒をすると良いでしょう。

石畳の道からシンシンと冷えてくるので、暖かい靴下やブーツを履くことをおススメします!

夏と冬でここが違う!夏時間と冬時間

ナポリ・サンタルチア地区

イタリアにはサマータイム制があり、3月の最終日曜日から10月の最終日曜日までが夏時間。夏時間の間の時差は7時間、それ以外の季節の時差は8時間になります。

日本にはない習慣ですので、時間が変わる時期は、飛行機の時間、待ち合わせの時間などにしっかり注意しましょう。

これで完璧!魅惑の港湾都市イタリア・ナポリ観光!在住者がモデルコースをご紹介!のサムネイル

これで完璧!魅惑の港湾都市イタリア・ナポリ観光!在住者がモデルコースをご紹介!

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ナポリ・お財布に優しい庶民の街!

ナポリは、ローマ・ミラノに次ぐイタリア国内三番目の大都市ですが、物価の面では前述の二都市とは様子が異なります。

分かりやすく例を挙げて見ていきましょう!

ナポリ・ガレリア

世界遺産をお手軽価格で!ピザと飲み物で価格比較

ユネスコの世界遺産にも登録されているナポリピザ。

イタリア国旗の赤・緑・白が目に鮮やかで、ご当地チーズのモッツアレッラチーズも食べられる、ナポリの象徴的な食べ物です。

ナポリピザ

「ピザ(マルゲリータ・ワンホール)と飲み物」を注文する場合イタリア国内の平均価格は、9.22ユーロ(約1200円)と言われていますが、ナポリの平均価格はイタリア最安値の6.73ユーロ(約800円)!

イタリア国内でも物価が高いと言われているミラノでは、「ピッツェリア・リストランテ」と呼ばれるピザとパスタの両方が注文できるお店の場合、同じものを注文しても20ユーロ(約2500円)を超えてしまうこともあるというのだから、ナポリのピザ価格との違いは一目瞭然。

ナポリ・ピザ2

ユネスコの世界遺産にも登録されているナポリピザですが、そのお値段はなんともお財布に優しい庶民の価格。このお値段で本場のナポリピザが食べられるのは、本当に驚きです!しかも、ピザは一人ワンホールが基本。

この値段でこんなに食べて良いのだろうか?と思うほど、ナポリピザはお手頃価格となっています。

食後の一杯!コーヒーの価格とは

ナポリと言えば、イタリア国内でも有名なコーヒーの美味しい街。食事の後はバールへ向かい、熱々のエスプレッソを立ち飲みで頂くのがナポリ流。

小さく愛らしい、エスプレッソ用のカップで出てきます。

ナポリ・エスプレッソ

観光の合間の休憩で飲む方も多いエスプレッソ。気になるナポリのお値段は、立ち飲みで平均0.86ユーロ(約100円)。1ユーロ硬貨でお釣りが来る、ビックリ価格となっています。

ただし、王宮周辺や老舗のバールなどは立ち飲み1.50ユーロ(約180円)、テーブル席では3.50ユーロ(約420円)と少々お高いので気をつけましょう。

ナポリ・バール

尚、ナポリでエスプレッソを頼むと必ずついてくるのが、コップに入ったお水。こちらはイタリア南部特有のサービスで、なんと無料となっています。

ガス入りとガスなしの希望も伝えることが可能なので、必要があればその旨をバリスタの方に伝えましょう。

知っておきたい!観光スポットの入場料

ナポリにはたくさんの教会がありますが、入場は基本的に無料。信仰している宗教に関わらず、誰でも入場することが可能です。

教会に併設されている回廊については有料のところがほとんどですので、気をつけましょう。

サンタ・キアラ教会

例)

大聖堂 入場無料

サンタ・キアラ教会 入場無料

サンタ・キアラ教会 回廊 6ユーロ

サン・グレゴリオ・アルメーノ教会 入場無料

サン・グレゴリオ・アルメーノ教会 回廊 4ユーロ

ナポリ・大聖堂

ナポリ市内にある主な美術館・博物館の入場料は、ナポリの食べ物に関する物価を基準にすると少し高め。ですが、所蔵作品の量が膨大で、館内は展示作品はさることながら内装も非常に美しく、支払う額以上に愉しめる場所となっています。

芸術には妥協をしない街・ナポリ。行くだけの価値は必ずあると思います!

国立ナポリ考古学博物館

国立ナポリ考古学博物館 15ユーロ

国立カポディモンテ美術館 14ユーロ

一番気になる!ナポリの治安

ナポリ観光で最も懸念されるのが治安。

ネットやガイドブックでは、来るのが恐ろしくなるような記述もあり、戸惑う方も多いのではないかと思います。

日本とは治安事情が異なるとはいえ、実はそこまで悪くはないというのが正直なところなのですが、やはり気をつけるべきところは押さえなければいけません。

ナポリ・旧市街

ナポリ観光で最も気をつけるポイントは何といってもスリ!

しかし、それ以外にも避けた方が良いエリアや街の道路状況、歩き方など、旅行前に知っておいたほうが良い情報はいくつかあります。

ここからは、現地在住者ならではの視点で、現地の治安や街歩きの注意点について分かりやすく解説していきましょう!

2019年版!ナポリのエリア別治安情報

活気に溢れるナポリの街歩きはとても刺激的で楽しいものですが、どこへ行っても大丈夫という訳ではありません。

各エリア別に2019年現在の治安状況で気をつける点を見ていきましょう!

細い路地には入らない!プレビシート広場周辺エリア

ナポリ王宮

18世紀に最盛期を迎えたナポリ王朝の華やかさを今に伝えるプレビシート広場周辺は、年間を通じて観光客で溢れています。メイン広場となるプレビシート広場には、銃装備を携えた軍の警備が常駐。街の治安維持のため、常に監視の目を光らせています。

また、当エリアのメインストリートとなるトレド通りにも、同様の軍の警備が常時配置され、街の治安を管理しています。

トレド通り

ただし、トレド通りに隣接するスペイン人地区は、道幅が狭く入り組んでおり、あまり治安が良いエリアとは言えません。観光における見所はほとんどない場所ですので、時間を問わず、足を踏み入れるのは避けましょう。

また、当エリアでトレド通りと並ぶショッピングストリートであるキアイア通りも、両端に細い路地が多数延びていますが治安が良いとは言えません。むやみに立ち入るのはやめましょう。

ナポリ・スペイン人地区

その他に、トレド通りは歩行者天国ですが、通りを横切りながら猛スピードでスペイン人地区へ走り抜けていくスクーターに遭遇することがあります。通過の際は、クラクションで合図をしてくれることが多いので、後ろから警笛が聞こえた場合は速やかに道をあけましょう。

メインストリートからは離れない!旧市街エリア

2000年の歴史を持つナポリ旧市街も年間を通じて観光客で溢れているエリア。

旧市街のメイン広場の一つであるジェズ・ヌオヴォ広場は、前述のプレビシート広場と同様に、銃装備の軍の警備が配置され、常に街の治安維持に努めています。

ナポリ旧市街・ジェズ・ヌオヴォ広場

旧市街のメインストリートは、スパッカ・ナポリ(正式にはべネデット・クローチェ通りとサン・ビアジョ・デイ・リブライ通りと呼ばれ、道の途中で名前が変わります)とトリブナーリ通りの二つ。

スパッカ・ナポリのほうが観光客向けのお店が多く、地元民と観光客で賑わっています。

トリブナーリ通りは生活感溢れる雰囲気。こちらはピザの激戦地で、お昼の時間帯は人で渋滞してしまうほど混雑します。

ナポリ旧市街

両通りで気を付ける事は、なんと言ってもスリ。狭く人が混み合うことが多い旧市街では、気をつけなければなりません。

見るもの全てが新鮮なナポリ。特に写真撮影の際は十分に注意しましょう。

ナポリ・旧市街

その他に気をつけなければならないのが車やスクーター。特に、歩行者、車、スクーターが狭い道に入り混じるトリブナーリ通りでは、後ろから走ってくる車両・軽車両に十分注意して歩かなければなりません。

トレド通りと同様に、後ろからのクラクションが聞こえたら速やかに道の端に避けましょう。

駅からは外に出ないで!ナポリ中央駅周辺

ナポリ・ガリバルディ広場

ナポリ市内で最も気をつけなければならないエリアが、ナポリ中央駅周辺。中央駅構内からガリバルディ広場までは警備員の巡回などもあり、治安もある程度保たれているのでそれほど心配はないのですが、これ以外のエリアは移民の方々が多数暮らしているため、残念ながらあまり治安が良いとは言えません。

時間に関わらず、駅周辺を歩くのは避けましょう。

ナポリ・ニコラ・アモーレ広場

また、中央駅から徒歩でウンベルト1世大通りからドゥオモ通りへ行くことも可能ですが、この地域もあまり治安が良いエリアとは言えません。

出来れば避けることをおススメします!

ナポリ、街歩きの注意ポイント!

ナポリ・細い路地

ナポリ・街歩きでもう一つ大切なことは、自分の身は自分で守ること!

「街の治安状況は変えられなくても、自己防衛は可能」

こちらの基本理念を元に、いくつかの注意点をお伝えしていきます!

自分の身は自分で守る①時間と場所を選ぶこと!

ナポリの治安は、ネットやガイドブックで見るほど劣悪ではないとは言え、やはり気をつけなければいけないのは「時間と場所」!

日が落ち、暗くなってから街へ出かける、人気のない狭い路地へ入り込むなどの行為は、他の諸外国と同様に大変危険です。絶対にやめましょう。

ナポリ・路地裏

ナポリ市内には風情溢れる狭い路地がたくさんあるのですが、このような場所に入り込んでの写真撮影なども非常に危険ですので、こちらも絶対にやめましょう。

観光は日があるうちに、人通りの多い道、または、メインストリートを歩くことが鉄則です。また、歩きスマホは危険ですので、時間と場所に関わらず避けた方が良いでしょう。

自分の身は自分で守る②旅の服装はシンプルに!

ナポリは、外国からの移民などで多くの外国人が混在している街ですが、やはり外国人は目立ちます。旅行の際は、華美な服装を避け、出来るだけシンプルな装いが一番です。

リュックサックは、万が一、スリなどに遭っても自分で気づくことが出来ないため、避けたほうが良いでしょう。ファスナーで開け閉めするタイプの小ぶりな斜めがけバッグをおススメします。

ナポリ・街歩きスタイル例

ポケットにスマホやお財布などを入れるのも、極力避けましょう。特に、ズボンの後ろ側のポケットに物を入れるのは厳禁です。

また、高価な貴金属も出来るだけ避けたほうが良いものの一つ。高級ブランドの腕時計やダイヤモンドのアクセサリーなど、目を引く貴金属は出来るだけ身に付けないよう心がけましょう。

自分の身は自分で守る③君子危うきに近づかず!

ナポリだけでなくイタリア全土で見かける光景ですが、アフリカ系移民の方々がブランド品のコピーを路上で売っていることがあります。このような状況に遭遇した際は、立ち止まらずそのまま通過していくことが大切です。

こちらが興味を示さなければ相手から声をかけてくることはまずありませんので、堂々と通り過ぎて行きましょう。

ナポリ・電車

こちらの例もナポリだけでないのですが、電車や地下鉄などの公共交通機関を利用する際、物乞いの方に遭遇することがあります。幼い子供を連れている場合も多く、見ているだけで心が痛む光景なのですが、出来るだけ興味を示さずに、そのまま彼らが通り過ぎるのを待つのが最善の方法。

むやみにお財布などを取り出すのは危険ですので、可能な限り避けましょう。

自分の身は自分で守る④スクーターには注意!

ナポリはイタリアでも有名な車両・軽車両の運転の荒い地域であり、また、街中を駆け抜けるスクーターの台数もとても多いです。交通には十分気をつけて歩きましょう。

ナポリ・スクーター

街歩きをしていると、当然ながら横断歩道を渡り車道を横切ることがありますが、ナポリでは信号がない、または故障している場合もたびたびあります。そんな時、基本的には歩行者優先なので車は止まってくれますが、車の後ろから突然スクーターがすり抜けていくことがあります。

車が止まっても安易に道を渡らず、最善の注意を払いつつ速やかに渡りましょう。

安全・安心で思い出に残る旅にするために

ナポリの気候から物価、街の治安情報まで、現地に住んでいるからこそ感じる注意ポイントも合わせて、旅行準備に欠かせない情報を紹介してきました。

ナポリは、活気に溢れ、刺激的で、文化的要素も非常に多い街。気候も年間を通じて穏やかなので、街歩きで気を付ける事さえ守っていれば、観光はどの季節でも楽しめます。

ナポリ・街並み

是非ナポリまで足を運んで、2000年の歴史を肌で感じて下さいね!

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