キルギス観光の完全ガイド！秘境のスポットから治安・物価・グルメ・お土産を全て紹介！

キルギス共和国(キルギス)は、中央アジアに位置し、国土(19万8,500㎢)の約90％が標高1,500m 以上の山岳国家です。いにしえより遊牧の民が行き交い、カラハン朝の都が栄え、西遊記で有名な三蔵法師も訪れたシルクロードの要でした。

首都ビシュケクの近郊の町には、「シルクロード：長安〜天山回廊の交易路網」として世界遺産に登録されている「ブラナの塔」があります。

11世紀初めにイスラム教徒達がお祈りをする場所として建てられ、以前は45mだったそうですが、地震で崩壊した後、24ｍの塔に造り替えられたそうです。タクシーをチャーターすれば、半日で観光できる場所です。

キルギスの地方都市は、日本とどこか似ていて懐かしい感じがします。と思ったら、日本の「花いちもんめ」のような遊びがありました。

「勝って嬉しい花いちもんめ、負けて悔しい花いちもんめ」的なキルギス語の歌を歌いながら、指名された人が走って相手側のしっかり繋いだ手の間を突破するのがルールです。

標高1,700ｍで全速力で走る！遊牧民の本気度100%の遊びです！

成田空港からアエロフロート(ロシア航空)を利用すると、お昼に出発して、モスクワ・シェレメーチボ空港(SVO)を経由、マナス国際空港(FRU)に翌日の早朝に到着します。

帰便は、夕方にFRUを出発してSVOを経由して成田に次の日のお昼前に到着するので、長期の休みが取れない人にもおすすめです。

隣国のカザフスタンからは、マルシュルートカという乗り合いバスやタクシーで国境を超えます。

首都ビシュケクに近い「コルダイ （Қордай）国境」は比較的安全で、カザフスタンのアルマトイから4～5時間くらいでビシュケクに到着します。

キルギスの通貨はcom(ソム)。1ソムは約1.5円(2019年8月現在)です。

空港や町のあちこちに両替所があり、米ドルやユーロ、ロシアルーブル、カザフテンゲからも両替できます。しかし、日本円からの両替はできません。

ビシュケクには24時間営業のスーパーマーケットもあり、ATMが設置されているところもありました。

ある日、ビシュケクのスーパーでで買ったモノです。

• 水(2リットル)：10ソム(15円)
• ビール(1リットル)：50ソム(75円)
• ポテトチップス(１袋)：15ソム(約23円)

飲み物や食料品も日本に比べると格安です。

一方、観光地のホテルは物価に比べて高いと感じました。なかには安いところもありますが、あまり安すぎる場所には危険が伴います。旅行サイトなどで口コミを参考に安全な宿泊場所を選ぶことをおすすめします。

国内移動に便利なマルシュルートカ。定員に達するまで出発しないので時間はかかりますが、その運賃は魅力的です！

私が利用した時の運賃です。

• 「ビシュケク」市内一律10ソム
• 「ビシュケク」から「カラコル」まで7時間：350ソム
• 「ビシュケク」から「チョルポン・アタ(湖北岸)」まで4時間：300ソム
• 「チョルポン・アタ(湖北岸)」から「カラコル(湖南岸拠点)」まで3時間：200ソム

タクシー料金も安いので、状況に合わせて使い分けていました。

※料金は変わることもありますので、あくまでも参考としてご覧ください。

キルギスの国語はキルギス語ですが、公用語としてロシア語も使われています。

ビシュケクのホテルなどでは英語が通じるところも増えてきましたが、地方都市ではキルギス語とロシア語しか通じない場所が多いです。

ちなみに、上のお店の名前はロシア語で「KapabaH」でカラバンと読みます。ロシア語の発音は「p」 が英語の「 r」、 「H」 は「 N」、そして「c」は「s」となります。

なので、通貨の「com」がソムなのです。

言葉を知っていればもっと楽しくコミュニケーション取れたのに・・・。私が初めてキルギス観光しときに感じたことです。なので、少しですが、旅で使うキルギス語をまとめてみました。

• こんにちは： Саламатсызбы(サラマスズブゥ)?
• お元気ですか： Кандайсыз(カンダイスゥズ)？
• さようなら ： Жакшы калыңыз(ジャクシュ カルヌズ)
• はい／いいえ ：Ооба(オオバ)／Жок(ジョク)
• ありがとう： Ырахмат(ラフマット)
• 私の名前は ○○です。：Менин атым ○○(メエニィン アトゥ ○○)
• これを下さい： Мындан бериңизчи(ムンダン ベリニィズチ)
• 会計してください： Акчасы канча болду(アクチャス カンチャ ボルドゥ)?
• この住所に行ってください： Бул адреске чейин барып бериңизчи(ブル アドレスケ チェイン バルップ ベリニィズチ)

キルギスの治安は良いところと危険なところがはっきりしています。観光する場合、危険な場所には決して近寄らないよう注意してくださいね！

ここからは、行って楽しかった！そして、まだあまり知られていないキルギスの観光地をご紹介したいと思います。

イシク・クル湖は海抜1,606ｍに位置しています。長さは182km、面積は6,236㎢と琵琶湖の9倍のの大きさです。

イシクとは、キルギス語で「熱い」を意味し、クルとは「湖」を指します。マイナス20℃を超えるキルギスの冬でも凍らないことからその名が付きました。

透明度が20mのイシク・クル湖は、10万年以上存在する世界でも数少ない古代湖でもあります。旧ソ連時代は、魚雷の試験場があることから外国人立入禁止の幻の湖でした。

現在は、湖畔で水遊びをする多くの観光客や地元の人々の姿を見ることができます。

イシク・クル湖の南岸地域の大きな町・ボコンバエバ(Bokonbaevo) 。湖畔では、夏の間だけ建てられるユルタに宿泊することができます。

イシク・クル湖北岸には「チョルボン・アタ（Чолпон-Ата）」という大きな町がありますが、「カラコル(Каракол)」は、イシク・クル湖南岸観光の拠点となる町です。

ビシュケクの西バスターミナルからマルシュルートカで6～7時間ほど。途中、トイレ休憩を取りながら、山を超え、イシク・クル湖の北岸を走って来ることができます。

ビシュケクからのマルシュルートカは、町の外れにあるバスターミナルに到着します。そこから中心までは、タクシーまたは、109 番のマルシュルートカで移動します。

運賃は1回7ソム(現金のみ)で、乗車時に運転手さんに支払います。マルシュルートカは通常「止めてください」と言わないと停車しないので、事前に運転手さんにに目的地を伝えておくといいでしょう。

郊外へ行く場合、運賃は交渉となります。一方、市内を走るタクシーの運賃は決まって、停車する箇所の数により運賃が加算される方式です。例えば、 3カ所に停車した場合の場合、50 ソム(1カ所）×3カ所で150 ソム になります。

町の中心には、24時間営業のスーパーマーケット(ATMあり)や飲食店、両替所がたくさんあります。

カラコルには、快適に過ごせるホテルもたくさんあり、日本からも旅行サイトで予約できます。ただし、部屋数の少ないホテルが多いので、人気のあるホテルは早めに予約することをおすすめします。

CBTとは、Community Based Tourismの略で、キルギスの各地にある旅行会社です。

イシク・クル湖の南岸を巡るときは、カラコルの旅行会社で情報を集めたり予約をしてもらうことをおすすめします。英語も通じます。

• 住所：123 Abdrahmanova st.
• 電話：(+996 3922)55000
• E-mail：cbtkarakol@rambler.ru

カラコルから西に85㎞。「ボコンバエバ」行きマル シュルートカで約 1 時間 30 分、下車地から山側に約 5 km進むと、バルスコーン(Барскоон)渓谷があります。

バルスコーン渓谷は、三蔵法師がキルギスに入ったルートでもあるそうです。

中腹の滝まで往復、徒歩40分、山頂の滝まで2時間30分ほどで行って帰って来られます。6月ごろ、散策中に生まれて初めて野生のエーデルワイスを見ました。

「サルー(Саруу)村」からカラコルまでは、車で50分ほどなので、タクシーをチャーターすると、バルスコーンへのハイキングの帰りに立ち寄ることもできます。

麓の村から山の方に進むと、温泉があります。その形は、「ユルタ」！貸し切り温泉で旅の疲れを癒してはいかがでしょうか。

アルティンとは、キルギス語で「金」を意味します。

頂上には宿泊設備も整っています。CBTから当日の朝に申込んで昼食の用意をしてもらいました。宿泊費は600ソム～、朝食夕食それぞれ250ソムですが、人数や交渉で値段は変化します。

標高3,000ｍに位置しているアラシャン川の渓谷沿いにある貸し切り温泉！ゆっくり浸かると、お肌ツルツルになりました。

カラコルのバザールのバス停から、350番の「アクスー村」行きのマルシュルートカに乗ります。30分ほどで登り口となる三叉路へ到着します。

アクスー村からは徒歩です。目的地のアルティン・アラシャンまで約14㎞、片道5時間ほとで到着します。

カラコルからジープを借り切って行くと日帰り温泉も可能です。ジープは１台5000ソム(7500円)、頂上まで約2時間です。

結構ラフな道のりなので、車に酔いやすい方は、酔い止めがあった方がいいかもしれません。

キルギスのグランドキャニオンと呼ばれている「スカスカ(СКАЗКА)」。ロシア語でおとぎ話という意味です。

この火山岩類の赤茶けた奇岩群、中には城のような奇岩もあり「まるでおとぎ話のよう！」と名付けられたそうです。

頂上からは、広大なイシク・クル湖を眺めることができます。ただし、岩山の間を歩くため足元にはご注意ください。

中央アジアだと羊？とイメージされやすいですが、ビーフもチキンも食べられます。少しぁbらっこいですが、中には日本と通ずるものもあるようです。そして、カラコルではじゃがいもが美味しいので、ぜひ召し上がってみてください！

「ラグマン(Лагман)」は日本のうどんのような料理で、汁あり汁なしがあります。「ギューロ ラグマン（ГурюЛагман）」は汁なしで、焼うどんのような味わいです。

また、ラグマンのスープにご飯を入れた「ガンファン(Ганфан)」という料理もおすすめです。

「アズゥ（Азу）」は、トマトで牛肉を煮込んで、ポテトフライとピクルスを入れた料理です。トマトの風味に大き目のピクルスがアクセントになっていて、つい頼んでしまう一品です。

おやつ感覚でいただける「ブリゾール（Бризоль）」キャベツを薄焼き卵で巻いて、ケチャップとマヨネーズがかけられています。これを食べていると日本食が恋しくなりませんでした。

中央アジアで良く見かける肉の串焼き「シャシリク(Шашлык)」。キルギスでは、羊肉や牛肉・とり肉の串焼きの他、つくねのよう なミンチ肉や臓物系の串焼きもあります。 お酢をかけて、生玉ねぎと一緒に食べます。

夏のカラコルでおすすめの麺類「アシュランフー(Ашлянфу)。暑い夏におすすめのピリ辛麵です。専門店が集まっているバザールのアシュランフーがおすすめです。

町の中心には、美味しいキルギス料理を食べられるレストランが増えてきました。そのなかでもおすすめなのは、老舗の「ステルス（Стелс）」や「「ザリーナ（Зарина）」です。

OVOP(One Village One Product／一村一品)とは、日本の大分県で始まった地域活性運動です。日本で成功したビジネスモデルを使ってキルギスで開発されたのが「OVOP商品」です。

キルギスの郊外の畑は、6月になると一面ピンクになる場所があります。それは、エスパルセットの花畑！

エスパルセットの花の蜜は、常温でも白く、味は和三盆のようなほのかな甘さが特長です。

キルギスの羊毛に、エスパルセットなどキルギスの草木を使って染めたフェルトを作る産業を日本が援助しました。

その草木染フェルトを使って、周囲700㎞に点在する村の女性たちが、１つ１つ手作りしているのが「フェルト人形」です。

冬はマイナス20℃にもなるキルギス。工房の観光体験で私もやってみましたが、かなり大変な作業です。

これらは、キルギスのOVOP商品として、ビシュケクのデパート「ツム」や、アラト―広場にある「OVOPショップ」などで売られています。

一番品揃えが充実しているのは、カラコルにある本店です。Googleマップでは、ロシア語の「Одно Айылы Один Продукт(オドノ・セロ・オジン・プロドゥクト)」と表示されています。

ここではご紹介できなかったスーパーフード・シーバックソーンのオイルやジュースなど、キルギスならではのお土産が揃っています。ツアーでキルギス観光されている方にもご紹介して喜んで頂けました。

今回は、ガイドブックにあまり載っていないキルギスの観光地についてご紹介しました。郊外では桃源郷のような美しい景色が広がっています。この情報が皆さんの楽しい旅のお役に立ちますようように！

この記事が気に入った方は、他の中東の記事もチェックしてみてください！

https://trip-partner.jp/363