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香港のスラム街【九龍城】が不気味すぎる!荒廃した建物の乱立世界を現場から発信!

2020.02.03

かつて香港に存在した九龍城というスラム街をご存知ですか?1994年に香港政府によって取り壊されたのですが、そのあまりのカオスぶり、猥雑ぶりにむしろロマンさえ感じる人続出。写真集までが発売されています。ここではその巨大な集合住宅「九龍城砦」についてご紹介します。

この記事に登場する専門家

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香港好きライター

zuenmei

香港渡航歴20回超。最近では現地人に在住者に間違えられます。ガイドブックにないような情報をお届けしたいと思います。よろしくお願い致します!

  1. かつてあった香港の九龍城砦に思いを馳せる
  2. 九龍城砦の概要①九龍城砦とは香港のどこにあったのか?
  3. 九龍城の概要②九龍城がまるで砦のような外観になっていった経緯とは?
  4. 九龍城の概要③九龍城内部の生活はどうだったのか?
  5. 九龍城の概要④現在の九龍城・取り壊し後はどうなっているのか
  6. 描かれた九龍城!映像や書籍で当時の姿を垣間見る
  7. 九龍城がモチーフとなったもの①The City of Darkness/九龍城探訪
  8. 九龍城がモチーフとなったもの①川崎【ウエアハウス川崎】電脳九龍城砦
  9. 九龍城がモチーフとなったもの②プレステ2ゲーム【九龍風水傅】
  10. 九龍城がモチーフとなったもの③香港電脳オタクマーケット・クーロン黒沢
  11. すでに存在しないだけに思いが募る?!九龍城砦
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引用: https://www.instagram.com/p/B6iuIynA4Fw/?utm_source=ig_web_copy_link

こんにちは!香港好きライターのzuenmeiです。


皆さんは香港にかつてあった「九龍城砦」をご存知ですか?九龍城砦とは、1994年まで香港に実在した、集合住宅なのです。しかし普通の集合住宅ではなく、違法の増築が繰り返され、のちに「砦」のような形になっていった巨大な集合住宅なのです。


実際中国から移住してきて開業している、香港での開業免許を持たない歯科医などもいたことから、香港市民からは「悪の巣窟」のように伝えられていた、いわゆるスラム街です。


でも実際はごく普通の人がたくましく生きているところだったそうですが、そのおどろおどろしい外観から恐れられ、世界最強のスラム街とも囁かれ、やがて伝説となりました。


残念ながら私が最初に香港に足を踏み入れたのは返還少し前の1996年なので実際の九龍城砦には行くことができませんでした。


ここではロマンさえ感じる九龍城砦に思いを馳せ、九龍城の概要や関連グッズなどをご紹介してみたいと思います。

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この「九龍城砦」は名前通り、香港の九龍城というところにありました。


場所的にはパワースポットとして有名なお寺、黄大仙や旧空港で現在はクルーズ船が発着する「カイタック・クルーズターミナル」の方角です。地下鉄で行くには不便で、地下鉄Lok Fu(樂富)駅からは徒歩20分かかります。


また、わかりやすい行き方として、九龍側の尖沙咀碼頭(埠頭)バスターミナルから1番バスで20分「九龍寨城公園」で下車するとすぐです。



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かつてはカイタック空港が九龍城近くにありましたので、九龍城の真上を飛行機が爆音を響かせて飛んでいたものと思われます。


また、かつてはこのあたりに映画スタジオもあり、味にうるさい映画人を満足させるべく、数々のグルメなレストランが集まったと言われており、現在でも隠れたグルメスポットとして有名です。

九龍城跡地、【九龍寨城公園】の詳細情報

営業時間:6:30-23:00

定休日:無休

URL:九龍城公園

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「九龍城」の本当の呼び名は「九龍城砦」(きゅうりゅうじょうさい/クーロンじょうさい)です。広東語の場合は「九龍塞城公園」となります。


「城砦」という名が示すように、120×210メートルという狭いエリアに細長いビルが500棟も密集して砦(とりで)のようないでたちを誇っていました。何故こんな形のビルが存在したのでしょうか?


この九龍城砦がある地域は歴史的な経緯から「飛び地」となり、イギリス・中国両政府の支配がおよばない地域だったため、したがって建物の建築を規制する法律が一切適用されませんでした。


そのため、増築に増築を重ね、建築基準を満たさないビルが次々と乱立して、コの字型の中身を埋めていくような形でどんどん建物が増えていきました。

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引用: https://www.instagram.com/p/B6AjfxgHMXQ/?utm_source=ig_web_copy_link

それにまともなところに住もうと思うと15万円は下らないと言われる香港で家賃は4分の1ほどだったので、自然と人が集まってきます。一時期は5万人にもなる住人がこの九龍城砦で生活を送っており、その人口密度は、現在のニューヨーク中心部の119倍に当たりました。

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引用: https://www.instagram.com/p/B57h-8uhTn7/?utm_source=ig_web_copy_link

建物が増えすぎて次第に光が入らなくなっていき、昼間でも夜のようで、排水設備もちゃんとしていないため、通路では常にどこからかポタポタと水がたれている状態でした。


砦(とりで)内には一般住民の他、商店や食品工場、歯科医や理髪店、老人ホームなど人が生活する上で必要な、ありとあらゆるものが存在し、外に出ずとも生活できると言われていました。


しかしそのおどろおどろしい外観や衛生面からの懸念、そして実際に法律をかい潜るために移り住んで来た人も存在した為、周囲に住んでいる人は寄りつこうとはしなかったそうです。




現在の九龍城砦跡の公園の様子です。

九龍城は1980年代には香港という大都会の中の魔窟として伝説化され、観光バスで乗り付けて内部を観光するというツアーまでありました。しかし、世界的に広まった悪いイメージを払拭したい香港政府によって1994年に取り壊されました。


その後はサッカー場やバスケットボールコート、ショッピングモールの九龍城廣場となりました。また、同じ敷地内にある九龍城砦資料館では、解体時に発掘された大砲や扁額が展示されているそうです。


跡地の公園に行った人の中には「ただの公園だけでがっかりした」という声が聞かれますが、じっくり回ると、建物の土台など魔窟時代の片鱗を見ることができます。また、展示室では当時の様子を映像で見ることも出来るのです。

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日本でも「廃墟ブーム」があるように、洋の東西を問わずこうした建物に魅力を感じる人はいるものです。


1980年代に、カナダ人写真家が九龍城砦に入り込み、撮影した写真集が日本でもまず洋書で出版され、後に日本語版も出版されました。


そこには想像を絶する劣悪な住環境の中、たくましく生きる九龍城砦の住民が写し出されていました。


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引用: https://www.instagram.com/p/B52EyKoJE9J/?utm_source=ig_web_copy_link

それでは「伝説」となった九龍城はどのように映像や書籍に描かれたのでしょうか?

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引用: https://www.instagram.com/p/B5CY9Y-A0dF/?utm_source=ig_web_copy_link

1980年代にカナダ人写真家のグレッグ・シラードさん他が九龍城砦に潜入し、撮りためた写真を出版。その後日本語に訳され「九龍城探訪」として2004年に発売されました。


カメラマン2人が4年をかけ、仕事をしているところや部屋でくつろぐ住人を撮影し、さらに住人32人にも取材して作り上げたドキュメンタリーには、他の追随を許さないような強烈なパワーがあります。


出版当時は7,000円くらいのお値段がついていましたが、日本語版出版時に改訂され、買いやすいお値段になったのは嬉しいことです。

九龍城探訪 魔窟で暮らす人々 - City of Darkness
価格 ¥3,850
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かつて東京・お台場のデックス東京ビーチに「台場小香港」という小テーマパークがありました。私は香港に行けないときはよくここで入り浸っていたものです。


2000年に開業したこの疑似香港テーマパークは、土日には結構賑わっていたようですが、平日に行くとお客さんもまばらでこんなんでやっていけるのかな?と思っていたらやはり2010年に閉店してしまいました。


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そして年月は流れ、九龍城をテーマにしたゲームセンターが川崎にあるという情報をキャッチし、一度だけ行ってみました。


こちらは台場小香港のように飲食や物販店があるわけではなく、中身はゲームセンターです。特にゲームに傾倒しているわけではないので、しばらく行かないでいたらなんと2019年11月、閉店してしまいました。


このウエアハウス川崎・電脳九龍城砦もかなり雰囲気は実際の九龍城に忠実に作られていると思います。美術的には台場小香港に匹敵するかそれ以上なのではないでしょうか?


ただ、実際の九龍城はこんなものではなく、もっと見るに値しないようなビジュアルだったと思います。それをいかに魅力的なビジュアルに仕上げるかはクリエイターの力だと思います。

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1997年に発売された、九龍城砦がモチーフとなったプレイステーション2のロールプレイングゲーム「九龍風水傅」。


入り口から奥に向かって、九龍城砦の中をどんどん進んでいくこのゲームはドキドキの連続です。無秩序でアナーキーな世界観、アジアンテイスト溢れるグラフィックの作り込みようが半端なく、今後この作品を超える作品は出ないのではないかと言われるくらいです。


また、バブル崩壊からだいぶ経っての出版ですが、パッケージやブックレットも豪華で重厚感があります。デザインも秀逸です。


クーロンズ・ゲート
価格
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また、のちにこのゲームのサウンドトラックも発売されているのを知り、購入しました。ゲーム内で使われているサウンドトラックを集めたものですが、こちらも退廃的な雰囲気で溢れているかと思えば、全曲がそうではなく、チャイナ風のキッチュな音もあったりして、香港旅行時のBGMとしても楽しめる1枚です。

ARTDINK BEST CHOICE クーロンズ・ゲート-九龍風水傅-
価格
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アジア好きのバイブル的存在はやはり存在します。それは多くの人に崇拝される沢木耕太郎さんの「深夜特急」であることが多いですが、クーロン黒沢さんの本もそのひとつです。クーロン黒沢さんは香港をはじめ、アジア各地を旅しておられる作家さんで、アジア好きに愛されています。名前からして「クーロン」ですよ!


クーロン黒沢さんの場合は、バックパッカーよりもディープで、かなり危険なことを体験し、それを活字にしてくれているので、怖いもの見たさのファンも多いことでしょう。


ただでさえこのような作風なのに、たった2ページの九龍城潜入のシーンはいっそう胸がドキドキと高鳴りました。一見価値はあります。

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引用: https://www.instagram.com/p/B5KhEuxJtyF/?utm_source=ig_web_copy_link

この「香港電脳オタクマーケット」は、1997年出版。かつてPCやファミコンソフトの海賊版天国だった香港を描きつつも、1992年に実際に九龍城に潜入した場面が描かれています。

香港電脳オタクマーケット (徳間文庫)
価格 524円+税

ここでは香港にかつて存在した九龍城砦の概要と、それをモチーフとして商品化されたものたちをご紹介しました。


中国から移り住み、違法に開業している歯科医などが多かったことから、かつては悪の巣窟と言われ、香港人でも寄り付かなかったという九龍城砦ですが、その日常は意外に平凡で、光のほとんど入らない劣悪な環境の中で人々がたくましく生きており、生きるパワーを感じられたところでした。


1994年に香港のイメージダウンを恐れた香港政府によって解体され、跡地はバスケットボールコートなどがある公園とショッピングモール、そして九龍城のジオラマもある展示室となりましたが、公園を注意深く散策してみると、屋外にも魔窟時代の片鱗を見つけることができます。


香港という大都会の中にぽっかりとそこだけ今も時が止まったような魔窟の片鱗を眺めながら、あなたは何を感じるでしょうか?

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